ハンバーグ
さてと、銭湯にでも行くか。 次郎は夜家から銭湯に向かっていた。 早稲田・神楽坂界隈は昔ながらの銭湯がたくさんあり、それぞれに特徴がある。 最近ではサウナブームもあって、銭湯にも小さなサウナが付いており、結構な賑わいである。 その前に、小腹が減…
夕方5時を回ったところで、次郎は五反田駅からほど近い川沿いを歩いていた。昼から病院に見舞いの予定があり、その帰り道だった。 あまり五反田には馴染みがない。ふらふらと歩いていると揚げ福というとんかつ屋を発見した。ちょうど夕飯にいいか、と辺りを…
次郎は門前仲町に来ていた。今日は広告代理店に勤めている綾小路のオフィスがある茅場町で打ち合わせを行っていた。 その帰り道。 ふらりと門前仲町まで来ていた。 やはり最初にバズを起こすには何か起爆剤となるものが必要だよな。マスか、SNSか。何かを仕…
さてと、今日はまたきりたんぽでも食べに行くか。 次郎は昼前、国道7号線を青森から南下していた。今日は大館にフィールドワークがあり、それに向かっていた。 大館に到着は昼前、丁度良い頃合い。 ぐお、まさかの休みか。 「昔のきりたんぽ屋」というきりた…
今日はなんだかハンバーグが食べたい季節だなぁ。 フォ! 次郎は窓を開けた。 昨日から降り続いた雪は、 街の景色を一変させた。 白銀に輝く世界というよりは、灰色に垂れ込めた雪景色が眼下に広がっていた。 ちっ、外に出づらい気分にさせるな。 しかし、そ…
気がついたら青森まで来ちまったな。 次郎は夕方蕎麦屋を探して車を転がしていたが、気がつくと青森市に入っていたため、青森駅近くにある蕎麦屋に向かったが、休み。敢なく望みは打ち砕かれた。 しかし、まぁ青森で飯を食うとするか。 適当に車を止めて街を…
ふぅ。雪だな。 次郎は青森市で車を転がしていた。 青森で郷土資料を漁った帰りだった。時刻は6時。すっかり日も落ち、静かな雪が脈々と降り続いていた。 このまま弘前に帰る前に、飯でも食ってくか。 そういうことにした。 フラフラと走っていると大きなア…
ここか、柳沢が言っていた店は。 次郎は五所川原でフィールドワークを終えたあと、弘前に帰る道すがらシニアアソシエイツの柳沢がうまいと言っていた喫茶店のハンバーグを食いに来ていた。 単なる喫茶店に終わらないといいが… 次郎は不安になりながらも、店…
ここか。いつも閉まっているのにな。今日は開いてやがる。今夜はここだ。 ガラ♪ いらっしゃい。 ラストオーダー7:30で閉店8:00だけどいい? 次郎は先制パンチを食らった。 お、ん?早いな…時刻は7:25か…いや、いい、頼む。 はいよ。空いてるところどうぞ。 …
ん?? なんだこりは!! ミートソルジャー!!ソルジャー!? 次郎は弘前から黒石に向かって車を転がしていた。その途中、喫茶店のような店構えの店を見つけたが、車で通り抜ける最中、チラリと目に入ったソルジャーの文字。 飯屋でソルジャーだと!? よし…
なんだかごちゃごちゃしてるな。 次郎は道頓堀から難波に向かって歩いていた。 午前に一件打ち合わせを終え、午後は梅田に移動する必要があった。 この辺で昼飯でも食っておくか… しかし、ごちゃごちゃしてて、なかなかどこも入りづらいな。 肉吸い?混んで…
よ、久しぶり! あ、次郎さん。お久しぶりです。 1人いける? 勿論です。どうぞ。 そうして次郎は、昔通っていた日本酒バー角屋に顔を出した。 さてと、まずはおススメの日本酒もらおうか。 はいよ。 風の森です。冷やでどうぞ。 へー。 おお!濃厚だが爽や…
ん?こんなところにビストロが。 ハンバーグ、チキンカツ、オムライス… このメニューは、行くしかねーか。 次郎は自転車を止めた。 カランコロン♪ 洗濯物をかかえていたが、そんなことはどーでも良かった。 一人だ。 はい、奥へどうぞ。 若めの店員が出迎え…
さてと、昼は何にするかな。 次郎は麻布十番商店を歩いていた。けやき坂から十番駅に向かって歩いていると、いくつものランチ営業店が目に入る。 さてさて、ん? このコンクリートビル、いくつか店が入っていたな。五階は。前に行った洋食屋か。お、4階に新…
塩で食べるハンバーグか…池袋…少々遠いが…アリだな! 次郎は有楽町線に揺られていた。 江戸川橋、護国寺。この辺りは古くは徳川綱吉の頃から栄えた街。護国寺境内には山縣有朋や大隈重信の墓もある。 軽薄な池袋も、近間にこんな街があるのが不思議だな。次…
お、オヤジ… 本日のスペシャル、鯛と牛骨だし汁ラーメンは売り切れか。ちっ。 仕方ない、普通の覆面にするか。 悪いねー。朝9時から営業だと昼過ぎると売れ切れちゃうんだよねー。 新入社員のくせに年齢は58歳です的ながっかり感だな。 次郎は独りごちた。 …
次郎はふらふらと外苑前を自転車で走っていった。目の前には伊藤忠商事。昼時。青山通りの横断歩道は昼飯を食べにでかけ、また帰ってくるサラリーメンで一杯だ。 次郎はその間をかいくぐって自転車を走らせた。 ふん、エリートサラリーメンよりもうまいもの…
ゴッ、ゴットハンド、まじかよ! 赤坂にある次郎のリスペクトするマッサージ師は神の手を持つ男。 その神が赤坂にある鉄板焼き屋ダンテを紹介した。 赤坂は値段の高い韓国料理屋はあれど、リーズナブルなものがない、ならば、ここのハンバーグは、行く価値あ…
な、なんて柔らかいんだ!! これだ、これだよマスター。 このハンバーグだよ。 次郎は独りごちた。 次郎はここ最近多種のハンバーグを開拓していたが、やはり帰ってきてしまうのは、ここ、せきぐち亭だ。 この濃厚で仄かに甘い焦げ茶色のデミグラスソース。…
そろそろ違うハンバーグが食べたいところだな。 次郎は新たな味を探していた。このところハンバーグもいきつくした感がある。 どーするか。 次郎は自転車で何となく恵比寿方面へ向かった。 ん?なんだここは? おう、ハンバーグか。 よし、行くか! ここは思…
結構遠いな。どこだここは? 次郎はチャリンコを漕いでいた。 赤坂から永田町、麹町を超えて大妻女子大学の横あたりまできて、坂の多さにうんざりした。 2月の終わり、陽射しは柔らかに、風は暖かくなってきていた。坂道を登りきる頃には汗を掻くような気候…
次郎は自転車を走らせていた。 渋谷から西麻布、西麻布から六本木、六本木から六本木一丁目。 上っては下り、下っては上った。 寄せては返す波のようにすり鉢状の都内を疾駆する次郎。何度目かの下り坂を下りたところで一息ついた。ふと見ると、That’s 東京 …
狂気的な夜だった。 凍てつく東京。降り始めたみぞれ。 街は音を無くしていた。 次郎は夕方仕事を終え、神保町に来た。 オヤジのラーメンがたべたくなったからだ。 ガラガラ♪ いらっしゃい。 あれ。 弟子しかいなかった。 なんだ。 少しがっかりする次郎。 …
どうもハンバーグが食べたくなっちまうなぁ。 あのテレビのせいだな。 しかしなぁ… いや、待てよ… そういえば一軒気になる店があったな。 次郎はグーグルにお世話になった。 おぅ、これよ。 うちょうてん。池袋か。遠いな。 … 行ってみるか。 次郎は独りごち…
前から気にはなっていたんだがなぁ。 どーするか。 次郎は迷っていた。 昨夜不意に見たテレビのハンバーグ特集。ナイフで切った切り口から肉汁がほとばしる画像ご頭に焼き付いていた。 とりあえず骨董通りを歩く次郎。スタバの横に奥に繋がる小道があった。…
次郎は昼前に六本木ヒルズにある、広告代理店に赴ていた。 来月からの展覧会に出展される作品を解説することが目的だった。 ふー、こんなハイカラなところ中々来ないからな。しかし、なんだ、緑が多くていいな。 折しも終わった時刻は12時40分。昼時だった。…