さてと、銭湯にでも行くか。
次郎は夜家から銭湯に向かっていた。
早稲田・神楽坂界隈は昔ながらの銭湯がたくさんあり、それぞれに特徴がある。
最近ではサウナブームもあって、銭湯にも小さなサウナが付いており、結構な賑わいである。
その前に、小腹が減ったな。
イタリアン…喫茶店か?まぁいい、ここにするか。
次郎は早大通りにある一軒の店に入った。
「イル・デ・パン」
洋食屋かな。
「いらっしゃいませ」
「一人だ」
次郎はテーブルに案内された。店内は他に一組。まもなくディナータイムも終わりだった。
さてと、いろいろあるが…ハンバーグ・デミグラスソースか。いいな。
「ハンバーグ・デミグラスソース」
「はい、かしこまりました」
お手並み拝見といこう。
しばらくしてハンバーグが提供された。
ほほー。うまそうだな。肉汁が溢れ出てるな。これはひょっとするとひょっとするかもしれん。
次郎はナイフを突き立てた。
ぐお!めちゃめちゃ肉汁が溢れ出てくるな。もはや洪水ではないか!
次郎はにデミグラスをたっぷりつけて頬張った。
こりゃうまい。ギッシリしてるがエアリーな柔らかさもある。デミグラスは少し甘めでそれが肉の塩加減を引き出している。脂も口の中でダムが決壊するのうに溢れ出す。うまいじゃねぇか!
ハムハム。
ハムハム。
こりゃいい。
次郎はあっという間に食べ終わる。
いやー、こりゃまた来るしかないな。
会計頼む。
「はい、かしこまりました。1,100円です」
飯がついていないが、まだ200円で足せるし、次でいいか。ハンバーグは飲み物だしな。
はは。
次郎は高らかに咆哮した。
「ほらよ。釣りはとっときな。これでデミグラスの元でも仕込むといい」
店主は無言で頷いた。
次郎は店を出た。
「さてと、ひとっ風呂浴びてくるか。早稲田は風呂屋がたくさんあっていい。もはや天国たな」
次郎は独りごちた。
続く。
イル・デ・パン@早稲田
イタリアン・ハワイアンという、洋食屋。魚貝の丼などもあり、和食屋でもある。コーヒーもうまい。しかし、このデミグラスソースハンバーグが絶品。
3.6次郎
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イル・デ・パン
03-3203-8191
東京都新宿区早稲田鶴巻町537 メゾン三晃 1F
https://tabelog.com/tokyo/A1305/A130504/13031017/