函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

河童亭なお 定食 青森市

 

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ふぅ。雪だな。

次郎は青森市で車を転がしていた。

青森で郷土資料を漁った帰りだった。時刻は6時。すっかり日も落ち、静かな雪が脈々と降り続いていた。

 

このまま弘前に帰る前に、飯でも食ってくか。

そういうことにした。

 

フラフラと走っていると大きなアリーナが目の前に現れた。ふーん、こんなところにな。まぁ土地はあるからな。

 

通り過ぎようとした時、そのすぐ裏に和風の店構えがあるのを見つけて、寄ってみると、どーやらとんかつ屋のようだった。

 

4台の駐車スペースに3台が停まっている。

今夜はここだな。次郎は残り1台のスペースに車を停めた。

 

ガラ♪

はい、いらっしゃいませ。

空いてる席へどーぞ。

次郎はカウンターに座った。割と広めの店内に先客は2組。空いていた。

 

ズラリと揚げ物メニューが並んでいる。f:id:hidekinghenry:20200204184756j:image
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カキフライもいいなぁ。しかし、とんかつも食いたいしなぁ。うーむ、迷うな。

 

…よし!

女将。

ハイ。

串カツ定食を頼む。

ハイ。

 

次郎は色々入っている串カツ定食にした。

置かれていた水を二口すすった。

しんしんと冷え込む外気を思い出すと、水をがぶ飲みできなかった。

 

ふん、さすが雪国だ。

次郎は独りごちた。

 

はい、お待たせしました。
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おお!予想外に豪華なクリエイティブ。どれがどの串かわからんがボリューム満点だ。

そして、キャベツのドレッシングがまた洋食屋風。
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次郎はドレッシングをたっぷりキャベツにかけた。

ザクザクッ。

うまい。酸っぱさと甘さが絶妙だな。

ザクザクッ。

まずはキャベツが鉄則だな。

 

さてと。串カツを。
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ザクッ。

ほほう、チキンカツか。脂もジンワリでてきて、うまいな。衣かサックサクだな。玉ねぎも甘くてうまい。

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次は、ヒレカツか。こちらもジューシーで、やはり衣がサックサクだ。

 

この、オリジナルの玉ねぎソースの酸っぱさもまたいいな。

次はなんだ?
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ザクッ。

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おお、ホタテか!うまいなこりゃ。分厚いホタテだ。柔らかいが、歯ごたえもある。

 

サクッ。
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ほほう、こっちはエビか。ぷりっぷりで肉厚だ。こりゃうまい。

 

ザクッ。

サクサク。

ザクッ。

サクサク。

 

うまいな。

ズズズズー。

味噌汁がまた量が多くていいなぁ。

 

ズズズズ、ズズズズー♪

ご馳走さん。

 

会計を。

はい。1600円です。

 

ほらよ。釣りはいらねーよ。

それで新しいキャベツでも買いな。

 

次郎はキッチリ1600円をカウンターに叩きつけた。

 

 

ラガ♪

ふぅ。

本格的な雪はまだまだこらからか。

次郎は空を見上げ、舞い落ちる雪のかけらの群れに眼を細めた。

 

続く。

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河童亭なお@青森市

アリーナ体育館の裏にある揚げ物屋。清潔な店内。洒落た音楽。

さっくさくでカリッカリの衣で、中身はごろっごろ。

うまい

3.5次郎