函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

新宿

epilogue 08 ラーメン 下落合

しかし、すごい雨だ。梅雨はとっくに過ぎ、夏も終わったと言うのに。 次郎は空を恨めしげに見上げた。 10月になってもうだる暑さが続く中、久しぶりに朝から本降りの雨になっていた。 ビニール傘を叩く雨粒が大きく、次郎の傘は頼りない風情を出している。し…

ミサト ラーメン 東新宿

こんな団地に…見過ごしてしまうな。 次郎は早稲田大学理工学部の前にある新宿中央図書館に来ていた。 民俗伝承の資料を読むためだった。 うっかり昼時を逃し、遅めの昼飯としたが、どこで食べようか悩んでいたところ、少し歩いたところにラーメン屋があると…

はやし田 ラーメン 新宿

「で、どこに連れてってくれるの?」 「内緒」 「でも、新宿でしょ、大体目星は着くわ」 「だろうな…ま、いいじゃないか。ついてきて」 「そんな早く歩かないでよ」 「ああ、ごめん」 というカップルのようなやりとりが続いているが、年は10以上も離れている…

麺屋我論 ラーメン 新宿

しかし泣ける。いや、泣けた。主人公の歌が心に響くんだよな。この歳にして勇気をもらうとは…不覚。 マチルダに教えてやろう。 次郎は最近流行りのアニメ映画を見に新宿に来ていた。思いの外、心に響いてしまい、途中から涙を流す自分に気づいた。一旦堰が切…

麺屋翔 ラーメン 新宿

暑い…なんだこの照りつけるような日差しは。 次郎は新大久保から新宿に向かって歩いていた、太陽から直接降りてくる日差しとアスファルトに照り返された日差しの挟み撃ちは次郎の体力を確実に奪っていく。 そうこうしているうちに、外に並んでいる店が出てき…

たかはし② ラーメン 新宿

そう言えば、ここはもうすぐ歌舞伎町だな。 次郎は靖国通りを四谷から新宿方面に向かって歩いていた。 町に猥雑な雰囲気が増したと思ったら、まもなく新宿は歌舞伎町であった。 このまま西武線に乗る予定であったが、時間は1時30分。 ちょっくら食べてからで…

鳳仙花 ラーメン 新宿

淡麗系のラーメンが食いてえなぁ… 次郎は新宿にいた。教授にフィールドワークの報告をするためだ。 アポは午後3時。今は午後2時。 まだ時間があるな。新宿だし、一杯行くか。 次郎はいくつか知っているラーメン屋を思い浮かべた。はやし田は混んでるしなぁ。…

たかはし ラーメン 新宿歌舞伎町

東京は雨だった。 雲で少し視界が霞んでいる。 次郎は国内線で羽田空港に降り立った。 それにしても忙しい空港だ。 次から次へと着陸しては飛び立っていく飛行機を見ながら次郎はひとりごちた。 次郎はモノレールに乗り大江戸線に乗り換え新宿に来た。 蒸し…

らぁ麺はやし田 ラーメン 新宿三丁目

腹減ったなぁ… 次郎は腹が減っていた。しかしこのところの食べすぎを考慮し、痩せようと考えた昨晩、いきつけの牛タンねぎしで麦飯を丸々残すという暴挙に出た。そして、今朝、その勢いをそのままに、何も食べず、外に出た。 グゥ〜♪ しかし時は午後二時、細…

町田家 家系ラーメン 新宿南口

お?こんなところにラーメン家が。 次郎は独りごちた。 次郎は新宿南口にいた。 駅前の大通りの高架下にいくと、一転して怪しげな雰囲気の街が飛び出してくる。新宿は奥深い街だ。 このラーメン家…家系か。 六角や吉村、いろいろあるが、よし、ひとつお手並…

つな八 天ぷら 新宿

今夜は天ぷらが食いたい! 次郎は独り空を見上げた。 空は一面飛び散る雲。夕刻の太陽が所々に真っ赤な残穢を残すが、春の嵐の前触れか、逆に不気味だ。 沢山食べたい。ならば高級店ではなく、リーズナブル且つ胃もたれしない店。 つな八しかなかろう。 次郎…

うな鐡 新宿歌舞伎町

ガラガラ♪ 2人だ。 ハイ、お名前は? 福島三郎だ。 えっと、あ、福島様ニ名様ですね。お二階にどうぞ。おつれ様はまだみたいです。 別にいい。 次郎は二階に上がった。 今夜は次郎の久しぶりに会う友人と飯でも食おうということになっていた。友人が選んだ店…