淡麗系のラーメンが食いてえなぁ…
次郎は新宿にいた。教授にフィールドワークの報告をするためだ。
アポは午後3時。今は午後2時。
まだ時間があるな。新宿だし、一杯行くか。
次郎はいくつか知っているラーメン屋を思い浮かべた。はやし田は混んでるしなぁ。
そういえば、はやし田系列で姉妹店が歌舞伎町にあったよな。
次郎は新宿駅東口から歌舞伎町に向かって歩いた。さらに西武新宿駅に向かう。靖国通りを渡り、パチンコエスパスの裏手の道に入る。
お、ここだここだ。
「鳳仙花」まだ新しい店構えのラーメンがあった。
よし、空いてる。まだあまり知られてないのか…
ガラ♪
いらっしゃい。
うお、すごい鯛の匂いだ。さすが鯛出汁の店。
まだ新しい店内。入口の食券機を見た。まぁラーメンでいいか。
700円か。ポチっと。
次郎は空いたカウンター席に座り、店員に食券を渡した。
目の前にある給水機で水を注いだ。
同じようにうまいのに、こっちは空いてるよなぁ。不思議だ。
はい、お待たせしました。
お、わりと早かったな。
ほう。なかなかのクリエイティブ。
透き通った塩スープ。
ズズ。
ほほう、かなり濃厚な鯛の風味。しかし、味は淡麗塩味。それも結構塩味が効いてるな。まるで海だ。
麺はストレート細麺。
ズルズルッ、ズルズルッ。
ストレート細麺は柔くなりがちだが、ちょうど良い茹で加減。スープとの相性もいい。合格だ。
チャーシューは肩ロース。
かなりふんわりして、柔らかな食感を予感させる。そして、このピンクの色味がまだそそる。
次郎はチャーシューを口内に放り込んだ。
このふわふわのチャーシューが何枚も折り重なり、噛みしめると心地よい柔らかさと噛みごたえ、そして肉の甘みがふんわりと広がる。さらにこの鯛スープが口の中で混ざりあい、素晴らしいハーモニー。こりゃうまい。
ズルズルッ。
ズズ、ズズ、ズズズズー♪
ズルズルッ、ズルズルッ。
ズズズズー♪
後半から大分鯛の出汁が効いてくるな。
ズルズルッ、ズルズルッ。
ズズズズー♪
ズズズズー、ズズズズー♪
ご馳走さん。
ラガ♪
ありがとうございましたー。
ふぅ。なかなか良い闘いだったぜ。
さてと、行くか。
次郎は、ガードを潜り、西口方面へ消えていった。
続く。
鳳仙花@新宿
鯛出汁ラーメンの店。淡麗なスープ。バランスの良い味。肩ロースのふんわりチャーシューがうまい。魚出汁好きにはたまらない店。
3.5次郎