函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

十番 ラーメン 東中野

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う、雨か、今日は傘を持ってきてないのに…

東中野で雨に打たれる次郎。

先日は久しぶりに絶世の美女に育っていた近所の女の子マチルダと再開した。

そう言えば吉祥寺に行くんだっけか。

まぁ…歳もかなり離れているし。俺はしがない研究者。なんともなるまいよ。

 

今日は資料を中野に取りに行くということで、そうなれば東中野を昼飯に選ぶのは必定。

 

今日は若貴が通った?と言われるタンメンがうまいと言われている店に行くことにした。

「なんだか伝聞が多いな」

次郎は笑いながら独りごちた。

 

ここか?

中から威勢の良い声が聞こえて来る。

 

「十番」

 

ここだな。次郎は店に入った。

「いらっしゃい。こっちどうぞ」

家族経営の街中華。昼時でもありほぼ満席。

「ザー」

急に雨が強くなった。

助かったな。

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ふむ。チャーシュータンメンと餃子かな。

次郎はそばにいた店員に注文。

しかし、むしむしして暑い。こりゃ食べた後がやばそうだ。

 

「はい、餃子ね」

速いな。
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ほう、ありがちなビジュアル。

次郎は辣油をたっぷりかけて、頬張った。

お、ぎっしり系か。なんだか懐かしい。辣油がやはり旨味を倍増させるな。

 

「はい、チャーシュータンメンね」
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「ほほう、なんと破廉恥な、これではチャーシューではないか!」

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次郎はまずは仕方なくチャーシューを食べた。

ほう、これもぎっしり懐かしチャーシューだな。スープが飲みたい。
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透明。

ズズ。

これも懐かしい塩味。マチルダも幼かった。そした俺も大学生だった…懐かしいな。

さて。
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ズルズル、ズルズルズル。ズルズルッ。

ほほ、これまた歯応えのある麺。スープと相まって懐かしさマックス。よく食ったな。もっと味が濃くても良いくらいだ。全てがキッシリしているラーメンだ。これなら若貴も来る可能性はあるな。

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ズルズル、ズルズル、ズルズルズルー。

ガシガシ。

ハムハム。

 

暑い…食べると汗が吹き出すな。

「いやぁそれにしても食ったなぁ。こりゃ若貴も腹一杯だな。はは!」

次郎は独り声を上げて笑った。隣の親父が一瞥する。

ふん、俺を見るなど1000年早いわ。貴様に文句を言われる筋合いはない。

次郎もオヤジを見返し水をがぶ飲みし、汗を払った。

 

「じゃ、会計を」

「1250円ね」

「じゃ、これで。釣りはいらん。若貴によろしく」

次郎はキッチリ1250円を店員の手のひらに押し付けた。

「ありがとうございました〜」

相変わらず雨は降り止まない。

 

「さてと、いつ止むことかな」

次郎は雨の中ゆっくりと商店街の奥へ歩いて行った。

 

続く。

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十番@東中野

昔ながらの街中華。タンメンがおいしい。餃子もおいしい。懐かしい味。

3.4次郎

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十番
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