真昼の陽光は冬なのにぽかぽかとして、コートを着て歩いていると暑いぐらいである。
「いやー、暑いなこりゃ」
コートを脱ぐ次郎。
「う?なんだ長蛇の列じゃねぇか」
おやじの店覆面智は混雑して外待ちの列ができている。並ぼうかと迷ったが、並ぶのは性に合わない次郎。
「難民になっちまったぜ」
次郎は独りごちた。
「カレーにするか久しぶりに。いや、待てよ、最近行ってないがちょっくら見てみるか」
次郎はオヤジの店をそのまま通り過ぎ、先にある用心棒というラーメン二郎インスパイア系の店にむかった。
「お、入れそうだな」
次郎は入店した。
食券を買ったが、いまいち利用方法がわからない。すると順番に店主が声をかけて好みを聞いていた。
次郎はテキトウに答えた。
「野菜増しで」
「はいよ」
威勢のいい声が響いた。
客は皆無言で、麺をすすっている。
はいよ、お待ちどおさま。
ゴトリと丼が着弾した。
やはり破壊力のあるクリエイティブ。
やはり山のビジュアル。
スープは意外にスッキリまとまっている。
麺はもちもちの縮れ太麺。
ズルズルッ、ズルズルッ。
一度に大量にはすすれんが。もやしが一緒に入ってきておつだ。
チャーシューがまたうまいんだよな。
ズズズズー。
ぷぅ。うまいな。
ズルズルッ、ズルズルッ、ズズズズー。
ズルズルッ、ズルズルッ、ズズズズー。
ゲフッ。
かなりの破壊神。ご馳走さん。
じゃあな。また来るぜ。
次郎はそう言い捨てながら店を出た。
ほほーう、まだオヤジのの所は並んでるのか。さすがだぜ。
次郎は独りごちた。
さてと、次はどこにいくかな。
次郎はフラフラと、神保町の街へ消えて行った。
続く。
用心棒@神保町
次郎インスパイア系。どぎつくなく、スープがうまい。野菜増しもちょうどよい。重厚感ある。
3.5次郎
用心棒
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