先輩、今夜大阪ですよね?
おう、そうだが、まさかお前もか?
そうなんす。すす。
梅田でうまいもの食いましょうよ。
僕行ってみたいとこかあるんす。すす。
まさか、寝屋川から遠征先での提案とは…デキるようになっちまったな。
次郎は独りごちた。
では、梅田の阪急三番街の地下のはまぐり庵吉祥別邸で。
なんと、はまぐり!
やるな!
いやが応にも次郎の期待は高まった。次郎を乗せた羽田からの機体も順調に上昇していた。
さてと。着いたか。
大阪は相変わらずゴミゴミしている。
阪急三番街…ここか。
地下…二階か。
おお、ここだな。
なんだか高級な店構えだ。
いらっしゃいませ。
寝屋川で。
お連れ様お待ちです。
おう。
次郎さん、こんばんはっす。すす。
寝屋川は先着していた。
今夜の店期待できるな。
間違いないっす。すす。
すいません。
はい。
ビール二つと。はまぐりのアヒージョ、はまぐり蒸し、はまぐり串を。
はい、かしこまりました。
ビールです。
きたな。よし、乾杯だ!
カンパーイ!
ぐびぐびっ
ぷはー!うめーー!
アヒージョです。
ほう、これは綺麗だ。見事なビジュアル。
アッサリしてるが、はまぐりの旨味がアヒージョのつゆに充満している。
うまい!こりゃいい。
はい、はまぐり串です。
ほう、これはまた佃煮のような色合い。
醤油が効いてうまいな。
はい、蒸しはまぐりです。
お、王道だな。
でかくて、うまそうだ。
ふほ!
次郎の口内ではまぐりのつゆが弾け飛んだ。
うまい!塩が効いて甘くキリリとした味、自然の旨味が凝縮されている!こりゃたまらん。
すねー!
さてと、次郎さん、そろそろはまぐりしゃぶ行きましょう。
そうだな。
おねぇさん
はい。
はまぐりしゃぶしゃぶ、貝30個で。
はい、かしこまりました。
はい、どうぞー。
おお!来たな!!
来ました!!
入れます!
寝屋川がおもむろにはまぐりを鍋に投入した。
おお!グツグツ来てる。
…
パカッ!
開いた!!
鍋の中ではまぐりが口を開けた。
パカッ!パカッ!
おお!どんどん開いていく!
そろそろいいな?待ちきれん!
すね!
次郎は口を開けたはまぐりを取り出した。
おお!出汁を吸ってうまそうに膨れている。パンパンだな!
次郎は、はまぐりをそろり、そろりと口に入れた。
はふっ!あつっ!
ぐお!旨味が口中に弾け飛ぶ。
うまい!!
こりゃたまらん。
すね!最高っす!
寝屋川も叫ぶ。
次々と口を開ける貝、
そして、口を開けてる二人。
その連鎖で、あっという間に30個の貝は消えていった。
寝屋川!
行きましょう次郎さん!
すぃませーん。
はい。
はまぐり15個追加で。
かしこまりましたー。
はい、お待たせしました。
先に出汁で野菜もどうぞ。
お、おう、そうだった。
野菜を鍋に投入し、そのまま食べる。
はまぐり出汁が野菜の味を整える。
くー、うまい。はまぐり出汁完ぺきだ。
よし、寝屋川頼む!
はいよ!
ぐぅー、うまそうだ。
パカッ!
パカパカッ!
来たな!寝屋川!
すね!
よし、行くぞ!
おー!
次郎と寝屋川は自分の口を開けて、口の開いたはまぐりを迎えに行った。
続く。
はまぐり庵吉祥別邸@梅田阪急三番街
はまぐりをこれでもかと食べさせてくれるお店。梅田に二店舗あるが吉祥別邸はすこし明るめで大人の店。
いろいろ試して最後ははまぐりしゃぶしゃぶ。二人で30個いけちゃう。おそらく追加してしまう。出汁がめちゃでて野菜がうまい。
3.6次郎