お、これはまさか、あのがんこか!?
次郎は独りごちた。
なんばで仕事をしていた次郎。
早い時間に終わり、小腹が空いていた。あてもなくネットを検索していると、がんこラーメンの文字。
これは間違いない。あのがんこラーメンの弟子の店だ。
行くしかねーだろう。
次郎は、道頓堀となんばの真ん中にある縦の筋道を南下した。店のそばにいくと、よしもとなんばグランド花月が見えてくる。店はその裏手にあった。
この黒い店構えに骨。間違いない。
特に暖簾はなく奥に入っていくと、開店間もないばかりだというのに店内はほぼ満席だった。
ここも客は玄人揃いだな。
18代は塩押しか。
よし、ならば、塩ラーメン、白葱、肉増しだな。1100円か。まぁまぁいっちまうな。仕方ない。
空いたカウンターに座る次郎。
さてと。店内には一条流独特の携帯電話に対する厳しいルールが書いてあった。
これは流派通りだな。しかし、ラーメンの写真は撮っていいのか。
はい、お待たせしました。
ほう。このビジュアル。流石一条流だな。白葱追加したのは正解だな。
どれどれ。
スッキリスープだな。塩加減は少し緩めたばかりと貼り紙があったが、それが原因だな。とはいえ丁度いいな。
そして、麺はと。
流石たまご縮れ麺の細麺だな。
ズルズルッ
うまいじゃねーか。
塩出汁の味を消さず、スープを絡め取るこのバランス、天晴れだな。
白葱、うまそうだ。
ほう、シャキシャキだ。こりゃ塩ラーメンに合う。やはり正解だったな。
そして、がんこと言えば、
このチャーシューだ。そう、こうやってキッチリ取れずに、すぐそばからこぼれていく。このホロホロ具合。まずいわけがない。
うまい!やはり、これだ!
なんばでがんこに出会えた奇跡。人生いいこともあるもんだ。
ゲフッ
ごちそうさん、と。
ふー。うまかったな。
店を出ると、よしもと芸人の出待ちをしている女子大生や女子高生がうじゃうじゃいた。
ふん、暇だなお前ら。
次郎は独りごち、なんばウォークの地下街へ消えていった。
続く。
がんこラーメン一条流18代@なんば
がんこ一条流を受け継ぐ塩ラーメン。期待を裏切らない味。チャーシューは是非トッピングで追加して、白葱も入れて欲しい。味は玄人は30で。
3.6次郎