函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

オールウェイズ ② ラーメン 青森市

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ふー、結局こんなとこまで来ちまった。

次郎は青森市から八甲田ゴールドラインにつながる国道103号線を八甲田方面に走っていた。

 

103号線を南下し、いよいよ登山道にさしかかる手前にその店はある。

 

「オールウェイズ 」

3丁目の夕日のように昭和な雰囲気はなく、こざっぱりとしてお洒落な外観のラーメン屋だった。

 

ガラ♪

いらっしゃいませ。

 

11時45分。いつもは混雑する時間帯だが今日の店内には余裕がある。

 

これも感染症が蔓延しているなかの現象の一つか。

次郎は独りごちた。

 

さてと。前回は塩だったからな。今回は醤油と洒落込もう。

次郎は醤油ラーメン、ワンタン・チャーシュー入りを頼んだ。いわゆる全部載せだ。

960円か…全部載せで1000円いかないのはありがたいな。

 

次郎は案内されたカウンターに座り、店員に食券を渡した。

いくつも器が並び、店主が丁寧に麺を茹でている。隣の女性店員はチャーシューを切ったり、トッピングを入れたりしている。

 

ちゃっ、ちゃっ、

 

ちゃっ、ちゃっ、

 

ちゃっ、ちゃっ、

 

ちゃっ、ちゃっ、

 

うーん、良いBGMだ。

次郎はラーメン屋の湯切り音が好きだった。

 

ちゃっ、ちゃっ、

 

ぐびぐび。

麺の湯切り音は、水を飲むBGMにも最適だぜ。

次郎は心の中で呟いた。

 

 

はい、お待たせしました。

醤油ワンタンです。

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ほ、ほーう。これはまた美しいクリエイティブ。チャーシューがうまそうだ。
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どれどれ。

ズズ。

ほう、醤油もいい。色からしてクッキリしてるかと思いきや、少し甘く、まろやかな味。鶏出汁が効いてふくよかな味わいが五臓六腑に染み渡る。
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麺は細麺。少し柔らかいがその分スルスルっと飲み込める。この甘やかなスープによく馴染む。
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ワンタンは初だが…

ズルッ。

ふむ、これもスルリと口の中を通り抜け噛むと中からアンがでてスープと混ざりあうと美味だ。

 

そして。

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ローストポークか。淡いピンク色が美しく、薄い肉がまた麺との相性を抜群にしている。肉の脂も丁度良く感じられる。

 

そして、この鶏チャーシューだ。
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下味もしっかりとついて、こちらは脂がそんなになく引き締まっているが、硬くなく、これまたスープとの相性が抜群だ。

ハム。

うーん、うまい。

こりゃやはり当たりだな。

 

ズルズルッ

ズズズズー♪

 

ズズズズー♪

 

ズルズルズルッ♪

ズズズズー♪

 

ズズズズー♪

 

ふぅ、やはりあっという間だったな。美は儚いものだからな。

 

ご馳走さん。うまかったよ。

ありがとうございましたー。

 

ラガ♪

いやー、もうこの辺は山に近いせいかまだ少し寒いな。ま、時間の問題か。

 

次郎は車に乗り、八甲田ゴールドラインへと登っていった。

 

気温は寒いが芽吹きそうな蕾があちらこちらの木々に目立ち始めていた。

 

 

続く。

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オールウェイズ @青森市

次郎的には青森最高のラーメン。

スープ、麺、チャーシュー。すべてバランスよく丁寧な仕上がり。

3.6次郎