函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

楽観 ラーメン 西麻布

f:id:hidekinghenry:20181007143037j:image

ぐ〜、きゅるる〜♪

 

ち、腹が泣いてやがる。

次郎はジムで汗を流した後、昨日の夜から何も食べていないことに気がづいた。

 

さてと、しかしな。

ここ一月、次郎はジムに通いダイエットに成功していた。

 

せっかくのダイエット効果が…いや、俺はそんな玉じゃなかろうよ。

次郎は独りごちた。

 

さてと、とはいえ既に1時半か。そういえば西麻布に隠れ家的なラーメン 屋があると寝屋川が言っていたな。偉そうに。

 

どれどれ。

次郎はググった。

ほう。変なところにあるなぁ。仕方ない、行ってみるか。

次郎は自転車で青山通りから西麻布に降りていった。

 

どこだ?

f:id:hidekinghenry:20181007143446j:imagef:id:hidekinghenry:20181007143452j:image

ぬ、ぬお、こんなところに。

f:id:hidekinghenry:20181007143512j:image

コリャ気づかんな。

f:id:hidekinghenry:20181007143533j:image

次郎の前に先客が2名。

中に8名入れるらしいからな。1回転の待ちか…仕方ねぇ。待つか。

 

しかし、こんなところ、知らなきゃ来れんな。まだまだ奥が深いぜ東京は。

次郎は独りごちた。

 

待つこと10分。ドヤドヤといっぺんに5名が出てきた。

よし、いけるな。

 

読み通り、次郎は店内に案内された。

ガラガラ♪

狭いながらも小綺麗で和風な店内。

 

なるほど。店内は京風だな。メニューは醤油の琥珀か、パールの塩か。チャーシュー丼もあるのか。限定は辛い醤油か…

 

よし、大将。

へい。

特製琥珀大盛りだ。

へい。

特製には海苔、玉子半分、チャーシューが入ってくる。

ボリュームは上品との下調べだったので、始めから大盛りで勝負だこのヤロー。

 

待つこと7分42秒。

 

ゴトリ。

はい、お待ちどお様です。

f:id:hidekinghenry:20181007143037j:image

お、おおお、これは美しい。

 

 

f:id:hidekinghenry:20181007144354j:image

正に琥珀色の醤油スープだ。

 

ほう!甘い!香りもキツくない。片口鰯、昆布の出汁なのか。昆布の優しさ、そして、こだわりの醤油がこの独特の甘さを引き出している。うまい。暴力的なオヤジの店とは違う上品な旨さだ。しかし、キッチリ味は濃い。やるぜ。

 

麺は?

f:id:hidekinghenry:20181007144703j:image

ほう。細麺だな。麺に絡みつく玉ねぎの微塵切りがそそるな。

ズズ、ズルズルッ!!

ほう!これまた上品な。

この玉ねぎ、かなりうまい。

麺とスープと玉ねぎの相性が抜群だ!

 

ズルズルッ

ズルズルッ

ズズズズ!

ぅまい。スープが病みつきになる。

 

そして、

f:id:hidekinghenry:20181007144858j:image

旨そうなチャーシューだ。中々厚い。ほんのりピンク。

ちょうどよく柔らかく、食べ応えもある。このスープと麺にちょうど良く合うぜ。

 

ズルズルッ

 

ズズズズー

 

ズズズズー

 

いやー、スープと玉ねぎが抜群だ。

 

ズズズズー

 

ズルズルッ

ズルズルッ

 

ズズズズ、ズズズズー。

 

ふー。

あっという間に平らげる次郎。

 

これで大盛りか。ちょうど良かったな。普通盛りでは物足りん。

 

いやー、旨かった。

大将お会計頼む。

 

はい、1200円です。

 

ほらよ、釣りはいらねーよ。

これで新しい玉ねぎでもダース買いしな。

次郎はキッチリ1200円をカウンターに叩きつけた。

 

ラガラガ♪

ご馳走さん。

ありがとうございましたー。

 

出ると店の外に5名の待ちがいた。意外と人気店なのか。

 

なかなか良かったぜ。新たな発見だ。願わくば夜もやっていてほしかったな。

営業時間は11時から17時だった。

 

さてと。

次郎は再び自転車に乗り、西麻布の急坂を駆け上って行った。

台風一過で街は夏に逆戻りしていた。

 

続く。

f:id:hidekinghenry:20181007143037j:image

楽観@西麻布

隠れ家的なラーメン 屋。知らないと行けない場所にある。メニューは醤油琥珀と塩パールの二種類。チャーシュー丼もあるが、特製琥珀ラーメン 大盛りが正解。女子は普通盛りか。上品にまとまって、非常にバランスが良いラーメン だが、醤油スープが甘く、深い味でしっかりと味がする。満足いく一杯。

3.6次郎

 

 

 

 

 

路地裏スープカレー侍② 下北沢

f:id:hidekinghenry:20180927215131j:image

す、すごいボリュームだ…

次郎は独りごちた。

 

一年半ぶりに訪れた下北のスープカレー屋。

激戦区の下北で行列を成すスープカレーの名店。

 

訪問は午後8時半。

泣く子も黙る晩御飯時。

列を覚悟したものの、呆気なく入店。

こりゃいいや。

次郎はほくそ笑んだ。

 

カランコロン♪

いらっしゃいませ。お客様は…

 

一人だ。

見ればわかるだろう。

 

カウンターにどうぞ。

次郎はカウンターに座った。

店内はほぼ満席。

f:id:hidekinghenry:20180927215456j:image

さてと。今夜は…

やはり、この侍スペシャルだな。

 

おい、ねーちゃん。

はい。お決まりですか?

 

決まったから呼んだのだろう。

まぁいい。

 

スペシャル。それに洋ナシラッシーもな。

はい。かしこまりました。かしこー。

 

!!

なに?まさか貴様ピーピングトムか!?

 

気のせいか。

 

f:id:hidekinghenry:20180928090210j:image

ふとカウンターを見上げると、今日の野菜が書いてる。スペシャルには当然20種の野菜が入っている。

 

すごい野菜だ。独身男性にはもってこいだな。いだなー。

いかんいかん、つい口にしてしまった。

 

はい、おまたせしました。

f:id:hidekinghenry:20180928090424j:image

ぐお!

す、すごいボリュームだ。

f:id:hidekinghenry:20180928090506j:image

ザンギとブロッコリーが乗り切ってないじゃないか!ないか!

f:id:hidekinghenry:20180928090541j:image

よ、よし、まずはスープだな。

f:id:hidekinghenry:20180928090604j:image

意外とスッキリ系だったか。これでドロドロだと流石に重いもんな。

f:id:hidekinghenry:20180928092130j:imagef:id:hidekinghenry:20180928092135j:image

チキンはトロトロだな。挽肉も大ぶりで歯ごたえもあってうまい。

f:id:hidekinghenry:20180928092210j:image

揚げゴボウ、でかいな!このサクサクがカレーに浸されて、シットリなるその絶妙な感じがたまらんな。素揚げブロッコリーも同じようにたまらんな。噛みしめるとシャキシャキで甘いのがまた格別。

f:id:hidekinghenry:20180928092309j:image

ザンギでかいな!

し、しかし、すごいボリュームだ。

 

むしゃむしゃ

 

むしゃむしゃ

 

次郎は無言で頬張り続けた。

 

むしゃむしゃ

 

むしゃむしゃ

 

ゲフッ

 

ふぅ、うまかったぜ。

やはり名店。ただボリュームがあるだけじゃなく、具の一つ一つがいちいちうまい。

こりゃ混むわけだ。

しかし、夜は狙い目だな。

 

 

おい、会計頼む。

はい。

2350円です。

 

まぁそんなもんか。むしろあれだけ入ってリーズナブルだな。

 

ほらよ。釣りはいらねーぜ、ねーちゃん。

次郎はきっちり2350円をレジに叩きつけた。

これで新しいゴボウの皮剥き機でも買いな。

 

コロンカラン♪

退店する際、楽しそうな学生の群れとすれ違う。

 

 

明日からインターンなんだ。

へー、なんの?

広告。

へー、すげーじゃん。いいな〜。

 

 

 

なんだか甘酸っぱいのは、洋ナシラッシーの後味だけではないようだ…

 

 

さてと、俺はどこに行こうか…

次郎の呟きは下北の夜に吸い込まれていった。

 

続く。

f:id:hidekinghenry:20180928092825j:image

路地裏スープカレー侍@下北沢

滅茶滅茶ボリューミーなスープカレー。野菜に力を入れているが、チキンや角煮もバランスよく美味しい。スープもサラサラ系で食べやすい。下北ではマジスパと並びトップクラス。

 

3.7次郎

 

 

 

 

 

 

 

 

イタリアン 西麻布

f:id:hidekinghenry:20180925184101j:image

う、うまい。なんじゃこりゃ!

次郎は独りごちた。

f:id:hidekinghenry:20180924223702j:image

今日のお通しは椎茸とひよこ豆のディップです。

皿にはトマトのオイル漬けとブラックオリーブが添えられていた。

パリパリだがしっとりしたトルティーヤ。少し塩見が効いていて、それだけでも十分つまみになるのだが…

そこに椎茸とひよこ豆のディップを載せ、更にセミドライトマトを添える。色味もさることながら、口内でいきなりこのセミドライトマトの甘酸っぱい味が弾ける。

更にはひよこ豆と椎茸のディップがしっかりとした食べ応えと深みのある味わいを口いっぱいに充してくる。これにしっとりパリパリの薄いトルティーヤがしっかりと後味を整える。

 

これはなんの酒にでも合う。いや、酒などなくとも良い。そう唸らせる味だ。それがお通しで出てくるとは…やるな店主。

 

店主は茶目っ気のあるビートタケシのモノマネが得意な元バンドマン。

彼はイタリアンと和から生まれた料理の寵児か、はたまたロッテの村田兆治投手か…まぁいいか。

 

はい、アサイー・オレンジ&マイヤーズラムのカクテルです。

題名が長くて忘れしまうこのカクテルは、その色と香りが独特だ。

f:id:hidekinghenry:20180924224437j:image

顔を近づけるとまるでカカオのような匂いが鼻をつく。一口ストローで啜ると、口の中にやはりチョコレートのような味わいが一瞬咲いて、すぐさまオレンジの清々しい味わいが口の中を満たす。

 

くそ、これまたうまいじゃねーか。

奥さんが創るカクテルは常に驚きに満ちている。来るたびに新たな味が創作されて、なんだか毎回お得な気分になれると坊っちゃんは言ったとか言わないとか。

 

ふう。

 

一人で来たことを後悔した次郎。誰かと来ればこの多彩な料理をもっとたくさん味わえたものを…。そんなことを言っても今宵は始まらない。

f:id:hidekinghenry:20180925222344j:image

よし、今夜は、赤ニシ貝ときのこのアヒージョ、厚切りロースハムステーキ、そして、極めつけは白はまぐりのボンゴレビアンコだ。

 

既に一人で食べる量を超えている感満載だが、仕方あるまい。

 

人生は一度きり。

 

この魔法の言葉で次郎はいつも後悔することになる。

しかし、しかーし、人生はやはり一度きり。

今も昔も結局はこの魔法の言葉の無限ループに人類は嵌るのだ。

 

とはいえ、このアサイーカクテル。

何度でも言おう、うまい。

 

カカオとオレンジのカデンツァ。これはいったい誰の奏でるアンサンブルか。私はそんなものは知らんが、そういふものに私はなりたひ。

 

 

はい、アヒージョね。

今日は、舞茸、平茸、エリンギと赤ニシ貝を入れてます。

味は和風ね。

f:id:hidekinghenry:20180924225549j:image

ぐ、何という贅沢なビジュアル。

和風イタリアンの村田兆治が創るアヒージョは、多種のきのこにサザエのような赤ニシ貝の見事なコラボ。

f:id:hidekinghenry:20180924225714j:image

エリンギにたっぷりオイルを浸して、口に放り込む。程よく焦げたエリンギのふさがザクッとした食感を楽しませ、同時にオイルとニンニク、トウガラシが三位一体で襲ってくる。まるで錬金術師を囲った贅沢な富豪的味わいが口内に弾ける。

 

そして、赤ニシ貝。

f:id:hidekinghenry:20180924230157j:image

なんだこの柔らかさは!店の者を呼べぃ!

美味しんぼ海原雄山顔負けの叫び声を心の中で上げながら赤ニシ貝を頬張る次郎。

サザエのような歯応えと、海の味わいが寄せては返すさざ波のごとく口と心を満たしていく。

 

そこにアツアツのバゲットが併せて出てくる心憎さ。

f:id:hidekinghenry:20180925015905j:image

今ここで、バゲットを愚弄する輩は極刑に処す!

鬼平犯科帳中村吉右衛門の形相で次郎はバゲットを頬張った。

 

くそ、ハムステーキとボンゴレが来たら俺はどうなっちまうんだ?

次回乞うご期待!

 

もしもドラマであれば前後編の前編ラストだ!

次郎は独りごちた。

 

はい、ハムのステーキね。

f:id:hidekinghenry:20180924232236j:image

来たぞ後編!見事なピンクのロースハム。

f:id:hidekinghenry:20180924232310j:image

付け合わせのマスタードソースをたっぷりつけて、次郎は一口頬張った。

む、このマスタード、甘い。

 

ハニーと合わせてます!

すかさず奥さんの声。

 

なるほどな。

ハムの味は昭和に生きた次郎には郷愁を誘う。それにハニーマスタードが合わさるとまるでアヴァンギャルド。新しきものは古く、古きものは新しく。業界用語で言えばシャレオツな味。

 

うまいぞ、このヤロー!

店主顔負けのビートタケシの口調で勝負する次郎。

 

メリークリスマス、ミスターローレンス!

パスタを茹でる合間に、応酬してくる店主。

 

やるな!

奴は料理しながら周りが見えている。

この先のパスタも期待できるぜ!

 

次郎は再びアサイーカクテルで喉を潤した。

 

はい、お待ちど。

f:id:hidekinghenry:20180924235025j:image

ぐお!なんと贅沢にゴロゴロと。はまぐりが踊ってやがらぁ。

江戸っ子め組の頭は既に涙ぐんでいる。

f:id:hidekinghenry:20180924235058j:image

くそ、このはまぐり、はまぐり汁が身に篭って、まるで小籠包だ。うまい!うますぎるぞ!

弾けた汁はたおやかな海と青い空を思い出させた。

 

智恵子は東京には本当の空がないと言う。安達太良山にある本当の空が。

次郎は本当のはまぐりを食べたことがないと言う。このはまぐりをおいて他に本当のはまぐりを。

 

そんな智恵子抄の妄想を膨らませながら、勢いよくアルデンテのパスタを箸で引きずりこんだ!

ズルズルズルッ!

f:id:hidekinghenry:20180924235033j:image

ぐお!このボンゴレ、はまぐりの出汁が効きまくっていて、それに唐辛子とニンニクが見事に調和している。口の中では何が起こったのか一瞬記憶喪失になりそうだ。くるみとパセリがパスタの味に豊かな味わいを与えている。憎い。憎すぎる。

 

かの大岡越前守は言った。

罪を憎んで人を憎まず。

そして、次郎は言った。店主を憎んでパスタを憎まず。いや、むしろ憎むことなどできようか。もしも憎むとすれば、これまでこのパスタを知らずに生きてきた我が人生をだ。

次郎は独りごちた。

 

ゲフッ

 

ご馳走さま。

なんと贅沢な時間だったのだろう。

おい、店主、お会計。

 

はいよ。

5000円ね。

なんと、この幸せがたったの5000円。

まさに奇跡。出会った奇跡。グリーンか!

 

お後がよろしいようで。

 

じゃまた。

次郎は店をでた。

西麻布は今日もギラギラと賑やかだ。

 

しかし、あの空間だけはホッと暖かい。

 

サヨナラは別れじゃなくて新しい出会いの約束だ。

次郎の声は西麻布の黒い空に吸い込まれて消えた。

 

続く。

f:id:hidekinghenry:20180925001054j:imagef:id:hidekinghenry:20180925001101j:imagef:id:hidekinghenry:20180925001116j:image

イタリアン@西麻布

内容は本文の通り。最高のホスピタリティで劇的にうまい和風イタリアン。

 

4.0次郎

 

 

 

 

海老丸 フレンチラーメン 神保町

f:id:hidekinghenry:20180923185420j:image

フレンチシェフの作るラーメン か…。

どうなんだかな。神保町か。オヤジの店の近くだな…。

行ってみるか。ダメならオヤジのところに行けばいいからな。

次郎は半蔵門線に乗り神保町で降りた。

 

ふぅ。着いちまったな。

階段を上がり地上にでた。

 

件の店は、白山通りを水道橋方面に5分ほど歩くと左手に見えてくる。

 

ここか。

f:id:hidekinghenry:20180923190024j:image

メニューがいろいろあるが、まずは入ってみるか。

 

いらっしゃい。

1人だ。

カウンターどうぞ。

 

さてと。

f:id:hidekinghenry:20180923190136j:image

グラスワインまであるな。さすがフレンチシェフ。

f:id:hidekinghenry:20180923220151j:image

やはり、オマール海老押しだな。

店内には壁中にオマール海老の絵が飾ってある。

f:id:hidekinghenry:20180923220346j:image

さてと、この元祖海老丸ラーメンにするか、しかし、この限定も気になるな。

f:id:hidekinghenry:20180923220430j:image

となりの客に店主が限定ラーメンを説明している。その説明が骨太で詳細でうまそうだった。

 

く、まずいな。決められん。

えい、初志貫徹だ。

 

おい、オヤジ!

はいよ。

元祖海老丸ラーメン。それと、リゾットだ。

はいよ。

 

それと、グラスワインの白も頼む。

はいよ。

 

ふー。グラスワインまでいっちまった。

 

はい、どーぞ。グラスワインです。

f:id:hidekinghenry:20180923220639j:image

おお、中々良い色だ。ほう。甘目スッキリだな。なんだかラーメン屋に来たように思えなくなって来たな。

f:id:hidekinghenry:20180923220802j:image

ラーメンのこだわりが書いてある。なるほどなぁ。好感が持てるな。スープはビスクというのか。

オマール海老と野菜とスパイスで長時間煮込んだものをビスクというらしい。

 

 

はい、おまたせしましたー。

f:id:hidekinghenry:20180923220933j:image

おお!なんともはや。

f:id:hidekinghenry:20180923220954j:image

ワインと揃うとラーメンでないみたいだ。

紫キャベツが立ててあり、なんとも美しいビジュアル。さすがフレンチ。

f:id:hidekinghenry:20180923221041j:image

濃厚な色だ。

次郎はスープを啜った。

ぐお!すごいなこれは。すごい海老だ。濃厚な香りが鼻をつく。

f:id:hidekinghenry:20180923221137j:image

麺は平打ち麺か。

ズルズルッ

スープが良く絡みうまい。

f:id:hidekinghenry:20180923221351j:image

開店後、途中で入れ始めたというチャーシュー。

低温で調理した豚肉。柔らかく、独特の食感。麺とともに引きずりこんだ。

うまい!いちいち。

 

これは…バゲットサワークリームか。

f:id:hidekinghenry:20180923221551j:image

意外と合うな。スープの濃厚さがサッパリする。味変にちょうどいい。

更に次郎はカウンターにあったカレースパイスを入れてみた。

f:id:hidekinghenry:20180923223321j:image

 

さっさっ。

よし。

 

ズルズルッ

ほう!これまたうまいな。見事な味変だ。

いろいろな変革が訪れる。

 

ズルズルッ

 

ズズッ

 

ズルズルッ

 

プハー。

 

さてと、では、

リゾット頼む。

はい、かしこまりました。

 

グツグツッ

小気味好い音ともに、鉄鍋に入った半熟卵、小エビが乗った白飯がやってきた。

 

こちらにスープをかけてください。

お、おう。

 

次郎は卵の上にスープをレンゲで5杯ほどかけた。

ジュワー♪

良い音とともに白飯が熱されていく。

そこに、店員がチーズをかけた。

f:id:hidekinghenry:20180923221954j:image

お、おお。良い感じだ。

 

かき混ぜてお召し上がりください。

f:id:hidekinghenry:20180923222018j:image

次郎は半熟卵をかき混ぜた。

良い色に色づいたリゾットができあがった。

 

よし、では。

f:id:hidekinghenry:20180923222050j:image

おお!オマール海老のチーズリゾットやないか!!

うまいやないか!

これは、また革命だ。

 

ふふ。

これに更にカレースパイスをいれてみよう。

先程気に入ったカレースパイスを入れてみた。

さっさっ。

f:id:hidekinghenry:20180923222230j:image

予想通りだ!うまい。味変成功だ。

むしゃむしゃ。

 

ワインが合うな。こりゃなんと表現すればいいのか…まさに唯一無二の店か。

次郎は独りごちた。

 

むしゃむしゃ。

 

むしゃむしゃ。

 

武者武者。

 

ご馳走さんと。ふー。

 

 

おい、会計頼む。

 

はい。1550円です。

むう。ワインご400円、リゾットが300円、ラーメンが850円か。値段感はちょうどな感覚だな。

 

ほらよ。釣りはいらねーぜ。これで新しいオマール海老でも買いな。

次郎はキッチリ1550円をカウンターに叩きつけた。

 

うまかったぜ。またくらぁ。

ありがとうございましたー。

 

ふぅ。

次郎は、ひさびさに革命的な気分を味わい、震えが走った。

武者震いとはこのことか。

なんだか面白い事が起こりそうな予感がするぜ。

 

神保町のオヤジの店をチラ見して通りすぎる。なんだか後ろめたい気分になった。

 

次郎はそそくさと神保町を後にした。

 

続く。

f:id:hidekinghenry:20180923222644j:image

海老丸ラーメン@神保町

フレンチ風オマール海老ラーメン。ラーメンのようでラーメンではない。が、うまい。リゾットも食べれちゃう。感動。

3.7次郎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイムドラゴン 中華 麻布十番

f:id:hidekinghenry:20180923112957j:image 

さて、と。

おい寝屋川!何食うよ?

 

そ、そうっすね。うーん…迷いますっす。すす。

 

焼肉はどうですか?

昨日食ったばかりなんだよな。

 

次郎と寝屋川は麻布十番に来ていた。アポは1時半。その前に麻布十番商店街で腹ごしらえということになった。

 

六本木方面から一の橋側に向かって焼肉おくむらを通り過ぎ、更に工事現場を通りすぎたところに薄暗い店があった。

 

アイムドラゴン。

なんだこりゃ?ブルースリーか?あ?

なんすかね?これ。

あ、次郎さん、これ中華っすね。ランチもやってますっす。すす!

 

 

うーむ。よし、そこにするか!

すね!

 

カランコロン♪

いらっしゃいませ。

今風なカジュアルファッションに身を包んだウェイトレスが出迎える。

 

2人だ。

 

あちらへどうぞ。

奥に案内された。

 

ランチはコースが3種。

チャーハン、麻婆豆腐、少し豪華なコース。

 

むう…

 

私チャーハンで。

寝屋川の速い決断。

お、じ、じゃあ俺もチャーハンで。

押し切られるようにチャーハンコースを頼む次郎。

 

なかなか成長したな、寝屋川よ。

次郎は独りごちた。

 

 

はい。前菜です。

頼むと同時に前菜が出て来た。

f:id:hidekinghenry:20180923114122j:image

安い割に、いろいろ出てきそうな気配。

お得だな。

 

ふむ。なかなかイケる。

 

はい、お待たせしましたー。

チャーハンセットですー。

f:id:hidekinghenry:20180923112957j:image

おお、なかなかのボリュームだ。

点心のような器に蒸し野菜と焼売が2段重ね。そして、メインのチャーハンとスープ。彩も良い。

 

 

どれどれ。

次郎は蒸し野菜を、付けだれに浸して頬張った。

おお、ピリッとくるな。丁度いい。うまいぞ。

 

 

続いては、焼売か。

醤油と辣油、それに酢を垂らしたタレに焼売をローリングクラッシャーさせ、一気に頬張る次郎。

おお!肉汁が出て、はふはふ、うまひじゃねーか!

 

すね!すす!

ズズズズー!

次郎さん、スープも行けますよ!

寝屋川は既に点心を平らげチャーハンにテレポートしている。

 

く、速い。やるな。

次郎もスープをすする。

むっ、出汁がきいて、さらに味もしっかり付いている。単なる付け合わせじゃねーな。このスープ!

 

そして。チャーハンだ。

f:id:hidekinghenry:20180923114738j:image

形はいい。さて、味は?

 

ほほう。いかにも中華屋のチャーハンだ。しかし、上品な味。角切りのチャーシューが効いてるぜ。うまいぞ。

 

むしゃむしゃ。

 

うまいっす!すす!

だな。ははは。当たりだぜ。

 

むしゃむしゃ。

 

むしゃむしゃ。

 

ゲフッ

 

食ったなー。

すね!

 

 

よし、善は急げ、時は金なりだ。

会計するか。

すね!

 

お一人様1200円になります。

これだけ出て1200円は安いな。

 

よし、ここはまとめて払っとくぜ。

どもっす。

 

ほらよ。釣りはいらねーよ。これで新しいザーサイでも買いな!

次郎はキッチリ2400円をレジに叩きつけた。

ありがとうございましたー。

コロンカラン♪

 

店を出たところで次郎は寝屋川に手を出した。

 

どーしたんすか?

 

手を寝屋川の腹に突きつける次郎。

あ!割り勘すね!了解っす!すす!

 

寝屋川はキッチリ1200円を次郎の掌に叩きつけた。次郎さん、釣りは取っといてください。それでコーヒーでもどーぞ。

 

ちっ、返されたか。

腕を上げたな寝屋川。

次郎は寝屋川の後ろ姿を見ながら独りごちた。

 

さてと、ヒルズまで行くとするか。

そおっすね!

 

2人は歩き出した。

9月も終わりになってようやく風が秋らしくなってきた。

 

2人の横をベンツが通り過ぎて行く。

相変わらずセレブな街だぜ。

すね!

 

2人の短い影が麻布十番商店街のコンクリートを横切り、六本木ヒルズへと吸い込まれていった。

 

 

続く。

f:id:hidekinghenry:20180923112957j:image

アイムドラゴン@麻布十番

お洒落な中華屋。昼のコースは多種の品が楽しめ、チャーハンコースはリーズナブル。ランチの強い味方。

3.4次郎。

 

 

 

 

 

とんかつ あおき 銀座店

f:id:hidekinghenry:20180904201054j:image

ぐおー、とんかつが食いてー!

次郎は強烈な空腹に襲われていた。

 

それもそのはず、次郎はフィールサイクルという自転車を爆音で暗闇の中こぎまくるフィットネスの体験レッスンを受けたからだった。

 

こんなに動いたらさぞ腹も減るだろう。

しかし、それをしたら運動の意味がない。

し、しかし…

 

揺れる想い

次郎は体中に感じていた。

 

ぐおー!ダメだ、やはり我慢できん。

次郎は銀座線に乗り、新橋駅に向かった。銀座通りを銀座方向に歩いて五分。件の店、とんかつあおきは雑居ビルの地下にひっそりとあった。

 

ガラガラ♪

いらっしゃい。

 

一人だ。

はいよ。カウンターどうぞ。

席はまだ空いていた。

 

次郎はカウンターに座るとメニューを見た。

f:id:hidekinghenry:20180904201554j:image

うーむ、おすすめかぁ。

いつもは特ロースだからな。ここは初めての、

 

肩ロース頼む。

はいよ!

 

ふー。来ちまった。これでフィールサイクル帳消しだな。ままよ。

 

ピチピチ、ジュー♪

とんかつを揚げる油の美しい音が聴こえてくる。

f:id:hidekinghenry:20180904201756j:image

うまそうだ。きっとあの泡の下に俺のとんかつが高音の油に身悶えしているのだろう。

ふふっ、ふははははは!

 

 

ザクッ♪ザクザク♪

とんかつに包丁が入れられる。

 

 

はいよ。お待たせしました。

f:id:hidekinghenry:20180904202003j:image

おお!見事な…!

f:id:hidekinghenry:20180904202030j:image

ぐお!うまそうだ!!ヨダレがでる。

f:id:hidekinghenry:20180904202049j:image

中は安定のほんのりピンク!

 

あ、焦るな。まずはキャベツからだ。急な血糖値の上昇を避けなければ。

次郎はキャベツを貪り食べた。

 

ふー。ようやくとんかつにありつけるぜ。

まずは塩だな。

f:id:hidekinghenry:20180904202203j:image

ぐおー!うまそー!!

次郎は躊躇わず肉を口に放り込んだ。

ザクッ!

うま!

肉汁が口に広がる。衣の食感が舌を楽しませる。肉と塩がうまいバランスを奏でる。くそっ!うますぎらー。

 

次は醤油だ!ぐ、う、うまそー!

f:id:hidekinghenry:20180904202355j:image

醤油と肉、それと衣が三位一体で口を満たす。ジーザス。三位一体とはキリスト教の専売特許じゃねーぜ。このとんかつにも当てはまらー♪

 

うますぎる。

そして、この端の部分は脂身が少なくて、またうまいんだよな!

f:id:hidekinghenry:20180904202528j:image

ぐほー!うまい。食べ応えがある。肉汁が口内に弾けるぜ。うまい!

 

そして、この味噌汁、いやもはや豚汁だよ明智くん。

f:id:hidekinghenry:20180904202618j:image

この中の豚肉がまたうまいんだ。そして、ゴボウや人参がゴロゴロ入ってて暴力的なうまさ。怪盗20面相も真っ青だぜ。

 

 

こりゃもう小林少年も飛び級合格だ。

次郎は独りごちた。

 

 

ゲフッ

うま過ぎだ。

しかし。こりゃ今日のカロリー的にはむしろ過剰か…

いや、いいんだこれで。俺は幸せだ。

 

おい、会計頼む。

はいよ。2000円です。

 

ほらよ。釣りは…ねーな。しゃーねー。ピッタリだ、持ってけドロボーー!

 

次郎は2000円をカウンターに叩きつけた。

 

ガラガラ♪

ふー。うまかった。

 

明日以降は対策を考えねーとな…

まぁいいさ。明日は明日の風が吹くだろう。

なんてな。はは。

 

折からの強烈台風が通り過ぎた影響で、都内は暴風が吹き荒れていた。

 

さてと、ビルが倒壊しないうちに引き上げるとするか。

 

次郎はそういうと、新橋駅の地下鉄入口を駆け下りた。

 

続く。

f:id:hidekinghenry:20180904202030j:image

とんかつ あおき 銀座店@新橋

とんかつの名店あおき。新橋店は開店してそこまで日が経っていないたま、穴場。味は言わずもがな。都内屈指の味。

3.8次郎

 

 

 

 

辛麺屋一輪 渋谷

f:id:hidekinghenry:20180904151504j:image

ううむ、暑い。

台風の影響か、都内はひどく蒸していた。

 

暑いな。

代官山から渋谷へ移動していた次郎。並木橋を渡った交差点で自転車を降りた。

 

ここの坂は辛いからな。歩くか。。辛い、辛い、カラい…

 

む?

なんだこの辛麺屋一輪ってのは?あ?

なんだか女子向けの店構えだな。

次郎は中を覗いた。

ふーむ。

メニューの書いた看板を見ると、トムヤムクン麺、パクチー塩ラーメン、トマト辛麺、少し惹かれるな。今はあまり重いものも食べたくないしな。よし、入るか。

 

グイ♪

はい、いらっしゃいませ、少々お待ちください。

ふん、早く片付けろ、モタモタすんな。

次郎はメンチを切った。

 

さてと、迷うが、今日はこの冷やしパクチー塩ラーメンだな。980円か、なかなかの値段。

 

 

はい、お待たせしました。どうぞ。

遅いぞ武蔵!

次郎は席に座り、食券を店員に渡した。

 

お客様、麺を3種類からお選びいただけますか?

ああ?、お、おう。

こんにゃく麺、ちぢれ麺、うどんの3種。

 

そんなもの、ちぢれ麺に決まってるだろう。

愚問だ。

 

はい、かしこまりました。

 

さてと。

次郎は透明なドアの外を見た。

台風で外は風が強い。ふぅ。今年は異常気象だな。どーなることやら。

 

ごとり。

突如沈黙は破られた。

お待たせしましたー。

f:id:hidekinghenry:20180904152554j:image

ほう、なかなか美しいビジュアル。レモンの輪切りがいいな。

f:id:hidekinghenry:20180904152628j:image

そして、

ちぢれ麺はどうか?

ズルズルッ!

ほう、レモンが効いてるな。塩味もちょうど良い。ちぢれ麺もコシがある。冷やしは正解だな。なかなかいいぞ。

具のパクチーも、素晴らしいアクセントだ。

そして、

f:id:hidekinghenry:20180904153132j:image

鶏肉、やや物足りないが悪くない。まさに女子向けのボリュームだな。

 

ズルズルッ。

ズズズズー。

 

ズルズルッ、ズルズルッ。

ズズズズー。

 

ふー、あっという間になくなったな。

ごちそうさん

またな、次はもっと手際よくな。

次郎は、そばにいた店員にそうメンチを切ると、ドアを開けた。

グイ♪

 

ふー。うお!

一際強い風が次郎を取り巻いた。

 

さてと、看板でも落ちてくる前に引き上げるか。

次郎は自転車を押し、渋谷方面へ去っていった。

 

雲の動きが一際速くなっている。風はまもなくピークを迎えそうな気配だった。

 

続く。

f:id:hidekinghenry:20180904152554j:image

辛麺屋一輪@渋谷

宮崎県発の辛い麺の店。女性も一人でよく入っている。辛いが優しい味。たまにはいいかも。

3.3次郎