次郎は高田馬場にいた。高田馬場のそばにあるW大学で教授の講演があり、それを聴講してきたのだった。
次郎は、早稲田通りを高田馬場方面に歩いていたが、道の途中にある地図を何気なく眺め、夏目坂という文字になぜだか目を奪われた。
「K」、
「先生」。
どちらも自殺。
「K」とは誰なんだ…
俺はJiroだから「J」か。
クククッ。
いつのまにか7時か。ふん、いい時間だ。
「J」の「こゝろ」は既にこの後の夜飯だろう。
次郎は独りごちた。
次郎は高田馬場まで歩いたが、途中惹かれる店があまりなく、そのままビッグボックスの横道を上ってきてしまった。
うーむ…
ほう、カレーか。いいな。ここにするか。
カレーはうす横浜ボンベイ。横浜なのかボンベイなのか、どっちなんだ?まぁいい。
ガラ♪
いらっしゃいませ。お好きな席どうぞー。
次郎はカウンターに座った。
ふーむ。ボンベイカレーにカシミールカレーか。お、どちらもいけるのがあるな。それにしよう。
おい。
ハイ。
はい。
それとポテサラとあとハートランドビールを。
ハイ。
あ、辛さ控えめで。
ハイ。
ハイ。ハートランドです。
いい感じだ。
やはりビールはハートランドだ。
ぐびぐびっ。
プハー。うめーな。
ハイ、お待たせしました。
お、来たか。
どら。
次郎は二種類を皿の逆側にかけた。
肉もゴロゴロしていいな。
さてと。まずは、カシミールか。
おっ、甘いな。いや、辛いな。辛さ控えめでも後味が辛いな。しかしうまい。そして
ポテサラにルーがかかるとちょうどいい。
まだ舌に辛さが残ってるが、ボンベイはどうだ。
ほほう。こっちの方が辛そうだったが、玉ねぎが甘い。うまいなこりゃ。
ハムハム。
ハムハム。
次郎はカレーを白飯とポテサラに再びかけた。
うまそうだ。
ハムハム。
辛い!
汗が頭から噴き出した。
ふー。
ハムハム。
ハムハム。
辛い!!
次郎は水をがぶ飲みした。
ふー。
ハムハム。
ハムハム。
ぐびぐび。
ぐびぐび。
ハムハム。
ハムハム。
ぐびぐび。
ぐびぐび。
ハムハム。
ぐびびー。
一気に平らげた。
ふぅ。うまかったな。しかし、水を飲みすぎて腹がぱんぱんだな。
おい、会計頼む。
ハイ、2250円です。
ふん。ほらよ。釣りはとっときな。
それで新しいスパイスでも買うといい。
次郎はキッチリ2250円を金皿に叩きつけた。
ラガ♪
ありがとうございましたー。
ふぅ。真冬だが、汗が止まらんな。
まぁいい。
次郎は冬空の中コートも羽織らずに高田馬場駅に向かって歩いていった。
続く。
ボンベイカレーが定番。二種類楽しめるセットがいい。かなり辛い。控えめにしても辛い。でもうまい。
3.5次郎