ちっ、俺としたことが。
こんなに早く来ちまうとは。
ヤキが回ったか…
次郎は独りごちた。
次郎は先週このイタリアン蕎麦バルciliegioに来たばかりだったが、非番の今日も結局悩んだ挙句、開店に合わせて来てしまっていた。
まるでファンじゃねーか!!
次郎はまたしてた独りごちた。
カランコロン♪
まぁいい。弘前には選択肢が少ない。仕方のないことだ。
そう言い聞かせて、席に着いた。
さてと、今日は…橙魂のかぼちゃスープは前回食べたしな。
日替わりはアラビアータになってます。
と店員。
ほう。なんだそりゃ。アラビアータ?イタリアンだしな…普通の醤油蕎麦も惹かれるが…よし、じゃ、そのアラビアータを。トッピングはオールスターで。そして、また鶏めしも頼む。
はい、かしこまりました。
またやっちまったぜ。蕎麦はヘルシーってことで、ダイエットの神様にお赦しを請うとするか。
次郎は、目の前に置かれた水を一気に飲み干した。
ふう。二杯目をお代わりし、それを飲み干した時、鶏めしが着弾した。
来たか。相変わらず素朴なビジュアル。しかし、大根おろしと醤油、オリーブオイル、鶏肉が素晴らしいハーモニー。今回も飯を残し蕎麦を待つとしよう。
はい、アラビアータお待たせしました。
来たな。おお、アラビアータだ。タケノコも青森特有の細いやつだ。
むぅ。うまい。シャキシャキの玉ねぎ微塵切り。トマトスープに合う。
そして…ふほ、このチーズ、こりゃ益々アラビアータだな。
うまいぜ。チーズはトロトロ本当にアラビアータだな。
ズルズルッ!
ズルズルッ!
チーズが無くならないうちに蕎麦をかき込む次郎。
ふぅ、ナイスコラボ。ここでしか味わえない味だな。
そして、このチャーシュー、分厚い。
うーん。うまいな。上品に感じるが噛めば肉汁もしっかり出てくる。
今日は牛チャーシューもか。
うまい。これは牛肉だな。こっちも合うか。贅沢だぜ。ははっ!
ズルズルッ、ズルズルッ!
ズズズズー。
ズルズルッ、ズルズルッ。
ズズズズー。
ふぅ。ご馳走さんっと。
会計頼む。
はい。
1900円です。
ほらよ。釣りはいらねーよ。
次郎は、厨房の店主をチラリと見て、キッチリ1900円を金皿に叩きつけた。
あばよ。
また来るぜ。
ありがとうございましたー。
コロンカラン♪
次郎は車に乗り込み、岩木山方面へ走り去った。
車が走り去った後には弘前城から流れ着いた落ち葉が舞っていた。
続く。
ciliegio@弘前
イタリアン蕎麦。まるでスープカレー。今日はよりイタリアンなアラビアータ蕎麦をチョイス。トマトスープが蕎麦に合う。チーズも相性良く新しい風味。今日はオールスタートッピングは牛肉ロースト。
3.5次郎