ふぅ、歩き疲れたな。
次郎は仕事で都内を歩きまわっていた。普段から歩き慣れていない次郎には。炎天下の最中に歩き回るのはだいぶきつかった。
こうも歩くと腹が減るな。体力を取り戻さねばならん。
場所は神田。神田といえば、たくさんあるが、つけ麺で有名か…
暑いしな。ラーメンよりつけ麺だ。
次郎は駅周辺を彷徨った。
三ツ矢製麺所、麺や武蔵系の神山、やすべえ、チェーン店ばかりか。ないのか他に…
あ、暑い。もうどこでもいいか。
そう思ったやさき、真っ黒な店構えが目に入った。
おお、あれはラーメン屋か??
近くと。同じ店舗が二店舗連なっていた。一方がラーメンで、もう一方はつけ麺屋だっ。ラーメン屋のほうが混んでいたが、迷わずつけ麺屋に入った。
いらっしゃい♪
席は満席だった。
肉増し、もやし増しを押しつけ麺の食券を買った。
麺の量は?
中盛りで。
400グラムか、かなりあるな。まぁいい。たくさん歩いたしな。
次郎は独りごちた。
席が空き、カウンターに座ると水を飲み干した。
ふー。やっと落ち着いた。
はいよ、つけ麺、もやし、肉増しおまち。
で、でかい。もやしが…
スープは濃くてうまそうだな。どれどれ。
おお、熱くて濃厚だ。このバラ肉がうまいな。麺を引き立てる。
ズルズル。うん、腰もある。いいぞ。
辛さは普通ならそれほどでもないな。
ズルズルッ
肉とスープともやしのコラボがたまらん。部屋とワイシャツと次郎だ。
次郎はコッソリ独りごちた。
ふん、まぁいい。
ズルズルッ
麺がなくならん。
ズルズルッ
ふー。きつい。
少し残すのが大人ってもんよ。
次郎は麺を少しだけ残しフィニッシュ。
ふー、今日はこのくらいにしといてやろう。覚えとけ!
次郎は敗北の眼差しを向けながら店を出た。
ゲフッ
つけ麺の量には気をつけないとな。
梅雨も来ていないというのに真夏のような日差しを浴びて、次郎は神田の駅を足早に後にした。
続く。
カラシビ鬼金棒@神田
なかなか有名なつけ麺屋。ラーメン屋も隣にある。麺のコシもあり、スープは濃厚。肉増しは必須と思われる。平日の昼は列ができるらしい。なかなかうまい。
3.3次郎