食い倒れ 函館次郎のひとり飯道

函館次郎が世間の荒波に抗いながらひとり飯に命を捧げる物語

キッチンたか 洋食屋 四ツ谷三丁目

f:id:hidekinghenry:20180403032323j:image

次郎はふらふらと外苑前を自転車で走っていった。目の前には伊藤忠商事。昼時。青山通りの横断歩道は昼飯を食べにでかけ、また帰ってくるサラリーメンで一杯だ。

次郎はその間をかいくぐって自転車を走らせた。

ふん、エリートサラリーメンよりもうまいものを食う。この矜持だけが俺を支えてるんだぜ。ってか。

かっかっかっ。

 

さてと、銀杏並木を抜けて、今日は四ツ谷三丁目にでも行ってみるかな。

 

慶応大学病院を抜けて四ツ谷三丁目の交差点に出た。

ここは、確かオヤジの師匠筋の店、がんこラーメンの総本家があるはずだよな。

四ツ谷三丁目の交差点から二本ほど東にある商店街にがんこラーメン一条流の総本家がある。

 

なんだやはりやってないか。

既に売り切れ閉店していた。

 

さてと、ここいらには怪しげな店がたくさんだな。

次郎は自転車を少し走らせてもう一本東の小道に入った。道に入って右手に怪しげな店が目に入った。

なんだここは。洋食屋か。うまそうな雰囲気がするぞ。よし、今日はここだ。

 

キッチンたか。

ドアにそう書かれていた。

 

グィ♪

ドアを開けると、無言の店主に一本指を出された。

あ、あぁ一人だ。

奥にどうぞ。

店内はカウンターが6席しかない狭い店だった。

しかし、メニューは意外にもたくさんあった。

 

洋食屋といえばハンバーグ。それしかなかろう。

よし、マスター、ハンバーグ頼む。

 

はいよ。

店主の口数は少なく、おそらく奥さんと思われる女性も物静かだった。

 

次郎が頼むとマスターが肉をコネはじめた。

 

パンパンパンパン

 

パンパンパンパン

 

よーく空気が入っていくような心地よい音が響いた。

 

じゅー♪

肉が焼かれる音がした。

 

なんだかおどろおどろしいが、期待させるな。

店主はバンダナを巻いているためか、ロックが始まる気配があった。

 

はいよ。お待ち。ハンバーグね。

f:id:hidekinghenry:20180403033830j:image

おお、なんだか暖かみのあるビジュアルだ。

目玉焼きがすこしいびつな感じが逆にロックだぜ。

f:id:hidekinghenry:20180403032323j:image

どれどれ。

f:id:hidekinghenry:20180403033935j:image

うお、そんなに柔らかすぎないが、肉汁の出方が半端ない。うまそうだ。

 

おお、うまい。デミグラスソースもいいが、この肉のぎっしり感と肉汁の味がたまらん。こりゃ当たりだ。

 

目玉焼きも投入してみるか。

f:id:hidekinghenry:20180403034013j:image

うお、黄身と溶け合ういい感じのコラボ。

次郎は目玉焼きとハンバーグを口に放り込んだ。

 

おお!うまい!

溶け出した肉汁と黄身が口の中で溶け合う。デミグラスの甘辛に黄身が別の甘みを加えてくる。うまいぞ!

 

むしゃむしゃ

 

ふぅ。あっという間に平らげてしまった。

 

いやー、うまかった。

 

よし、会計頼むぜ。

千円です。

口数の少ない奥さんが小さな声で次郎に告げた。

 

ほらよ。千円だ。

 

キッチリした金額のため釣りはいらねーと言えなかった次郎。

 

ちっしかたねぇ。しかし、うまかった。

またくるぜ。

グィ♪

 

店を出た次郎。午後の日差しがジリジリと暑い。桜も大分散っていた。

 

一気に夏か。

今年の夏は騒々しい日になるってか?

 ははっ。

 

歌の歌詞に乗せ、次郎は再び自転車を漕ぎ始めた。

 

続く。

f:id:hidekinghenry:20180403033830j:image

キッチンたか@四ツ谷三丁目

四ツ谷三丁目駅近にある洋食屋。ハンバーグは目玉焼きがもともとついて1000円。肉汁が溢れる個性的なハンバーグ。うまい。

3.65次郎。