シドニーでジャンキーなものといえばラクサだ。
次郎は舌舐めずりした。
今日は昼にラクサを食うと決めていた。以前から通っていたシドニーのラクサ。
まだなくなっていないといいが…
駅はタウンホールというシティのど真ん中。3階に紀伊国屋があり、よくそこで本も買っていたのだった。
さて、どうだ?
おぉ、あった!多少お洒落になってるが、変わってねー!でかしたぞ!
しかも並んでる。相変わらずだ。
次郎と最後尾に回った。どうするか、ベジタブルか、チキンか、ビーフか…
よし、今回はビーフだ!
ん!!
値段が倍近いじゃねーか!
値段は四年前の2倍13ドルだった、
さすがシドニーだ。まだまだ発展してる証拠だな。
次郎の番となり、ビーフラクサを頼んだ。
すぐに提供された。
さすがアジア料理…早い、安い、うまいの三拍子だ。
さてと、混んでるな。
お、あそこが空きそうだ!
次郎は座って口を拭いているインド人のせきのそぼでプレッシャーをかけた。
Can I?? Can I???????
ふん、はやくどきやがれカレー野郎。ラクサがのびるだろ!
次郎のプレスに押され、口を拭いながらインドビジネスマンは席を立った。
ふん、許してやろう。明日はカレーでも食いな!地下に死ぬほどあるだろう。
次郎は、席に座り、橋をもった。
ふー。うまそうだ。
このココナッツとスパイスが効いたスープがたまんねーんだよな。そして、春雨のような細い麺にラーメンの太麺もコラボしているにくさ。箸が進まないわけがない!
ズルズルッ
次郎は勢いよくかっこんだ。
プハー、懐かしい!相変わらずうまいな!
ビーフも硬いがこれがまたいいんだよな!
ジュルジュルジュルッ!
勢いを増した。
プハー、うめー!うめーぞこれは!
あっと言う間に平らげた。
気がつけば鼻水も涙も汗も垂れ流していた。
ふー。これぐらい一気に食ってんだこの野郎!
ふー、うまかったなー。
!!!
なに!気をつけたはずだったのに!!!
見事にTシャツにココナッツ汁が雨のようになっていた。
く、くそ。
いや、しかしここはシドニーだ構うもんか。
次郎はラクサまみれのTシャツに胸を張り、群衆をかき分けた。
これぐらいのことを気にしていたらシドニーではやってけないぜっ!
さっきのインドビジネスマンがコーヒーを買っていたが、背中を押しながら目抜き通りへと出て行く次郎だった。
カフェじゃなくてチャイだろうがっ!
次郎はコーヒーががビジネスマンの胸に飛び散るのを確認しながらジョージストリートを駆け抜けた。
ラクサ@タウンホール駅そばギャラリーズ一階
このラクサは日本で食べたことがない。甘くて辛くてうまい。日本に出ればはやること間違いない。
3.7次郎