函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

とんかつ萬福 とんかつ 弘前

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ここか。とんかつ屋は。

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次郎は、弘前から黒石にいつものフィールドワーク向かう途中、ランチを探していた。

なかなかとんかつ屋がない中で、一軒のとんかつ屋を見つけた。

 

萬福。いかにも満腹になりそうな名前だ。

暖簾が風に揺れていた。

 

ガラ♪

いらっしゃい。

 

一人だ。

カウンターどうぞ。

先客は3組。11時過ぎだというのに結構はいっていた。車は2台しか停めれないため、次郎はそばの大きな店に停めて歩いてきた。

 

カウンターに座ると、おススメの小さな黒板が置いてあった。
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なかなか豪勢だな。メニューはと。
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豚にこだわってるようだ。いいぞ。
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なるほどなぁ。

本当はロースにいくところだが。ここは、おい。

はい。

日替り頼む。それにヒレカツもトッピングで。

はい、かしこまりました。

ロースもきになるがな…まぁいい。

 

次郎は置かれていた水をがぶ飲みした。

ふー。女将。

はい。

もう一杯。

あ、カウンターに置いてある水差しでお願いします。

お、おう。

次郎は素直に従い、続けざまに更に二杯飲み干した。三杯目を注いだとき、日替り定食が着弾した。

 

お待たせしました。
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ほうほう。美しいクリエイティブ。
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ナスうまそうだな。サクサクそうだ。

うん。うまい。ナスがジューシーだ。

ズズズ。

味噌汁もなんとも言えない味。丁寧な作り。これは隠し味に山椒だな。できる。
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さてと、次はコロッケだな。甘味の残る味。このソース甘くてうまいな。

 

そして、ヒレカツ

おい、醤油頼む。

はい。

やはりカツは醤油だ。

次郎はカツに醤油をかけた。

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うまそうだ。

ザクッ。

衣はザクザク、肉は柔らかい。なかなかだ。しかし、やはり男はロースだな。

 

ザクッ、ザクッ。

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むしゃむしゃ。

 

ザクッ、ザクザク。

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うまいな。

 

ゲフッ。

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いやー、食った食った。

 

会計頼む。

1360円です。

 

ほらよ。釣りはいらねぇぜ。

これで新しい油でも買いな。

次郎はきっちり1360円を金皿に叩きつけた。

 

ラガ♪

ふぅ。うまかったな。しかしロースが食いたいな…

 

 

 

翌日。

 

 

次郎は再び萬福の暖簾をくぐっていた。

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はい、いらっしゃい。

今日はオヤジ一人か。結局気になって来ちまったぜ。

ロースかつ…やまざきポーク…特製もあるのか…

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特製は脂も乗っててうまいよ。

 

急にオヤジが突っ込んでくる。

 

ならば。

じゃ特製ロースを。

 

はいよ。

ジュワー♪

ロース肉が油の海にダイブする音が聴こえてくる。

 

彼らにとってここの油は地中海か、カリブ海か…

次郎は独りごちた。

 

はいよ、特製ロースね。フランス産の洋がらしも使ってみて、うまいよ。

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また、うまいの押し売りか。

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しかし、うまそうなのは確かだ。

 

おい、醤油頼む。

はいよ。

 

次郎は結局醤油をかけて一口目を頬張った。

ザクッと衣の音が口の中から聞こえてくる。

ザクッ、ザクッ。

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おお!うまい。確かに肉に脂がのっている。これは正解だ!連続できても色褪せない。

ザクッ、ザクッ。

うまい。うまいぞ。

 

次郎は次にソースとフランス産の洋がらしをつけて頬張った。

ザクッ、ザクザクッ。

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ほほう!

この洋がらし甘みがある。そしてほのかに酸っぱい。甘めのソースとよく合うじゃないか!

むしゃむしゃ。

 

次郎は醤油とソースを交互にかけて頬張った。

ザクザクッ

むしゃむしゃ

ザクザクッ

むしゃむしゃ。

 

ザクザクッ

むしゃむしゃ。

 

ズズズズー。

相変わらずうまい味噌汁だ。

 

 

ゲフッ。

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うまかったな。

 

おい、オヤジ会計頼む。

はいよ。

1600円ね。

 

ほらよ。釣りはとっときな。

それで、この洋がらし買い足しときな。

 

次郎はきっちり1600円をオヤジの手にねじ込んだ。

 

ラガ♪

またな。

 

毎度ありー。

 

ふぅ。満足感あるな、ここの特製ロースかつ。

 

バタン♪

次郎は車に乗って、弘前方面に舳先を向けた。

バンパーがキラリと光り、次郎の車は車道に滑り出した。

 

背後にトンボが飛んでいた。

確実に季節は動いていた。

 

続く。

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とんかつ萬福@弘前

町のとんかつ屋。特製ロースかつがうまい。丁寧な仕事ぶりで店内も清潔。弘前では今のところ一番。

3.4次郎

 

 

 

なかた屋 ラーメン 弘前

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おお、そういえば中華料理屋「みんぱい」の隣に大きなラーメン屋があったが、これがそうだったとはな。

 

次郎は倉崎というラーメン屋でラーメンが運ばれてくる前に見ていたラーメン雑誌で、青森では珍しい背脂系のラーメン屋を発見し、気になっていた。

調べて見るとさほど遠くなかったため、早速その夜哨戒することにした。

 

場所は次郎が以前訪れたみんぱいという中華屋の隣にあった。

 

ガラ♪

いらっしゃいませ。

店内は広々としている。店員は、麺打ちが一人、接客が一人。先客は7名ほどいた。

 

 

入口入ってすぐに食券機が鎮座している。

ふーむ。いろいろ味はあるが、目論見通り背脂

でいこう。

 

650円。

安いな。

 

 

次郎はカウンターに座りつつ、食券をカウンターに叩きつけた。

 

接客係が水を持ってくる。

次郎はすぐさまそれを飲み干した。

その姿はやけに堂々としていた。

 

そして、すぐに二杯目を自ら汲みにいく。

そうして三杯の水を飲み干したところで、接客係をねめつけた。

 

しかし、接客係は他の客を相手にしており、ただ虚しさだけが募った。

 

ふん。まぁいい。サヨナラだけが人生だ。

次郎は四杯目を注いで元のカウンターに戻った。

 

程なくラーメンが着弾した。

お待たせしましたー。

ゴトリ。

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ほう。美しいクリエイティブ。

これは掘り出しもんの予感、大だ。
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キチンと背脂がスープに浮いている。

ズズズ。

おっと、匂いは強めの煮干しだ。しかし、味はキツくない。丁度いい。背脂がすぐに後から追いかけてきていい感じに混ざる。合格だ。

 

めんまも太い。
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さてと。
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チャーシューはホロホロ系か。これは悪くないぞ。悪くないぞ!!

 

どれ。
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麺は細麺。縮れてはいないが…

ズルズルッ、ズルズルッ。

腰はまぁまぁだな。スープを邪魔しない。

 

ズルズルッ

 

ズズズズー。

 

久々の背脂、腹に染み渡るぜ。

ズルズルッ

 

ズズズズー。

 

ズルズルッ

 

ズズズズー、ズズズズズズズズー。

ふぅ。うまかったな。

こりゃ当たりだ。

 

次郎は四杯目の水を飲み干し席を立った。

ラガ♪

またくるぜ。あばよ。

 

ありがとうございましたー。

 

ふぅ。大分暑さは和らいだか。

バタン♪

次郎は車のドアを開けた。中からムアッとした熱気が吹き出す。

くぅ。まだまだ車内は真夏だな。

 

さてと。温泉にでもいくか。

 

次郎は黒石方面へ車を転がした。

続く。

 



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なかた屋@弘前

店構えが大きく、チェーン店かと敬遠していたが、なかなかのビジュアルに味。匂いは最初キツイが徐々に慣れる。リピートある。

3.4次郎

 

 

倉崎 ラーメン 弘前

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ここかぁ。

次郎はシニアアソシエイツの柳沢に言われたラーメン屋、倉橋に来ていた。

ん?倉崎じゃないか、柳沢の野郎!

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まぁいい、どーやら駐車場はここだな。

ガラ♪

店内は広かった。すぐに小さな食券機があった。

柳沢は白菜味噌ラーメンがうまいと言っていたが…いや、今日はこの坦々麺だな。

次郎は坦々麺と生姜焼きご飯のボタンを強く押した。

800円に300円か、まぁまぁするな。

次郎は食券をカウンターで店主に渡すとそのまま着席した。

隣のおやじを一瞥し、セルフの水を入れた。

席に座るやいなや、水をがぶ飲みした。再び隣のおやじを一瞥すると、水を入れた。

席に着き、一口飲み干したところで、隣のおやじは席を立った。

どーやら、次郎の一瞥がプレッシャーになったようだ。

 

クククッ。

俺の目力の前にひれ伏すが良い。

次郎がほくそ笑んだとき、ラーメンが着弾した。

 

お待たせしました。坦々麺と、生姜焼きご飯です。
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ほう。なかなかのクリエイティブ。
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こっちのご飯は玉ねぎが多いな。

メニュー表に、坦々麺はゴマではなくクルミを砕いて使っているとこれ見よがしに書いてあった。

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ほう。たしかにクルミだ。言われてみれば先程からキッチンの中でガーガーミキサーを回して何やら砕いている音がする。おそらくクルミだろう。

うむ。この赤い色とは裏腹に甘いな。辛味を想定していたが、どちらかというと女性向けとみた。

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麺は細麺を選んだ次郎。

まぁそうだろうな。

ズルズルッ。

うん。なかなかのコシだ。

ここで飯を一口。

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生姜が効いてるな。飯の量が多いな。この辺のサラリーメンズ向けか。

 

ズルズルッ。

むしゃむしゃ。

 

ズルズルッ。

むしゃむしゃ。

 

ズルズル、ズズズズー。

最後に白飯を坦々麺汁にダイブしてっと。

 

うん、だよな。

次郎は独りごちた。

 

ゲフッ。

いやー。食ったな。

 

さてと、行くとするか。

次は白菜味噌ラーメンだな。

 

あばよ。またな。

ありがとうございましたー。

ラガ♪

 

うお、暑い。まさに弘前も夏がピークだな。

車も熱いぜ。

 

バタン♪

次郎は車に乗り込むと、エアコンを最強にし、黒石方面へ走り去った。

 

立ち去った後、駐車場では、先程のおやじがタバコを吸いながら次郎の車を一瞥していた。

 

続く。
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倉崎@弘前

白菜味噌ラーメンか坦々麺がおススメのラーメン屋。少し甘めで優しい味。女性向けか。店内は結構広い。車も停めれる。

3.3次郎

 

BOO豚 サムギョプサル 弘前

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うー、暑い。こんな時は冷たい冷やし系の料理もいいが、こんな時だからこそ熱々のものを食べて追い込むってのがいいやな。

次郎は独りごちた。

 

時はねぷた弘前が最も輝く季節。

しかし、そんなのかんけーねー。ねぷたの時期は店は空いている。むしろ狙い目だ。

 

ふふふ。俺の時代だ。

またしても、次郎は独りごちた。

 

あった。ここだ。

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BOO豚。サムギョプサルの店。今のところ弘前に唯一のサムギョプサルの店だ。知らないが。

 

次郎は家系ラーメン屋を一瞥したあと、店の入口に入っていった。

店は二階にあり、階段を登る。壁になんだかいろいろかいてあるが全く読まずに通り過ぎた。

 

カランコロン♪

特に人はやってこない。従業員が足りていないのか…

ふと見ると、呼び鈴が置いてあった。次郎は遮二無二鳴らしてみた。

チリンチリン。

 

はーい。

どこか遠くで声が聞こえた。

まるで昔のアルバムの中から声が聞こえてくるように遠い気がした。

 

いらっしゃいませ。

何名様?

ひとりだ。見ればわかるだろう。

にしても、何か、ひとりサムギョプサルは気持ち悪いとでも?

 

あ、い、いえ。こちらへどうぞ。

次郎の勢いに押され気味の店員は次郎を奥の席に案内した。

 

店内はねぷただというのに賑わっている。さすが弘前唯一のサムギョプサル店だ。知らないが。

 

さてと。

メニューはたくさんあった。

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壁にも貼ってある。そしてテーブルには鉄板が鎮座している。本格的だ。

 

では。

チリンチリン♪

次郎は鈴を鳴らした。

はい。

注文を頼む。

はい。

 

このコチジャンのサムギョプサルと、スンドゥブ、海鮮サラダを。それとノンアルコールビールを。

はい、かしこまりました。

 

お客様初めてですか?

無論だ。

 

かしこまりました。

 

なんだ、何かあるのか?あ?

次郎の言葉は空虚に響いた。

 

はい、ノンアルコールビールです。

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ふう。

ぐびぐび!むー。やはりノンアルコールだな。致し方なし。

 

はい、サンチュセットです。
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ほう。

 

はい。お待たせしました。サムギョプサルです。

初めてということで、お焼きしちゃいますねー!

お、おお頼む。

ジュワー♪
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おお、豪快だ。
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ジュワワー♪

じゃいまから食べ方説明するんで…

 

ほう小娘。示せ。

 

まずは、サンチュとっていただいて、

そこに味噌塗っていただいて。

そして、ネギ載せていただいて。

で、お肉をタレにつけていただいて、

サンチュの上に載せていただいて。

最後にキムチを載せていただいて。

それで、お召し上がりいただけます。

 

ほうほう。

 

こうか小娘!ああ?
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もしゃもしゃ。

次郎は言われた通りやったあと、一気に口に放り込んだ。

 

はふ!

む!うまい。コチジャンが肉に効き、さらに、ネギやキムチが辛さを増すが、それがまたうまい。

やるな小娘。

 

ありがとうございます!

 

むしゃむしゃ。

次郎は小娘に教えてもらったやり方でサムギョプサルを食べた。ひたすら食べた。

 

はい、海鮮サラダです。

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ほう。なんというボリュームだ。こりゃ食うのが大変だ。

 

ザクザクッ。

次郎は草食動物のように野菜を貪りたべた。

ザクザクッ。

なかなかうまいな。

 

はい、スンドゥブです。
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ぬお!熱そうな!
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豆腐なんて相当熱いだろう!
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海鮮スンドゥブなのに鶏肉もか。

あ、熱っ!

はふはふ。

まあ。うまいな。出汁が効いてら。いろんなものが入っている。アサリも入ってるな。

 

あ、熱い。はふはふ。

 

はー、凄い量だ。

 

はふはふ。

 

ゲフッ。

相当食べたな。腹が膨れている。

 

チリンチリン♪

はい。

会計頼む。

 

出口にお願いします。

あ、ああ。

 

次郎は出口に向かった。

3046円です。 

 

中途半端な。

釣りはいらねぇよ。それで新しいコチジャンでも買いな。 

そう言うと、次郎はキッチリ3046円を金皿に叩きつけた。

 

あばよ。

また来るぜ。

 

ありがとうございましたー。

 

コロンカラン♪

ふぅ。なかなか良かったな。

夜は暑さもだいぶマシになる。

 

次郎は車に乗り込み、弘前駅方面へ車を転がした。    

 

リーン、リーン、リーン♪

どこからかコオロギの鳴き声が聞こえてきた。

 

続く。

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BOO豚@弘前

弘前に唯一のサムギョプサルの店。たぶん。なかなかうまくて安い。サムギョプサル以外の韓国料理もうまい。 ひとりでも入れる。

3.4次郎

 

シェ・ノブ 洋食屋 大門

 

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この辺にあるはずだよな…

しかし暑いな。

こう暑くちゃラーメン食えねーやな…

まぁ食うんだろうな暑くても。結局は。

ククッ。

次郎は独りごちた。

 

それはいいとして…

お、これか。

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次郎は大門を歩いていた。

朝から洒落たカフエでブレックファーストを食べていたが、洒落たものは腹にたまらない法則は御多分に洩れず、しっかり昼飯を食らう、そういう心待ちになった。

 

まぁ予想通りだな。所詮は洒落ものよ。単なるお遊びに過ぎん。昼はしっかりいかないとな。たしかこの辺に人気の洋食屋があると聞いたがな…

そうして、真夏の日差しが照りつける中、大門の街を歩いていると、件の店はあった。

 

シェ・ノブ。

シェフの名前はノブオか?まぁいいかどーでもな。

カランコロン♪

まだ開店したばかり、しかし店内は3割埋まっている。次郎は空いてるカウンターに促された。

よっこらしょっと。

高椅子に座る。

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カウンターにはびっしりとミニサラダが置かれている。定食の付け合わせだろう。

 

お客様、日替りは豚の生姜焼きです。本日はプラス200円で夏野菜カレーソースも付きますが…

 

え?あ、ああ。

不意をつかれた。

しかし、メニューもどこにあるかわからないしな…

よし、乗ったよ女将。夏野菜カレーもつけてくれ。

 

はい、かしこまりました。

店内ではシェフの男が忙しく料理をつくっていた。ガス台で直火で肉を焼いている。きっとそれが豚肉だろう。

 

次郎は置かれた水を飲み干した。

もう一杯頼む。

はい、どうぞ。

ぐびぐびっ。ふたたび一気に煽る。

女将はすかさずもう一杯注いでくれる。

ふぅ。暑いからな。

 

待っている間どんどん人が入ってくる。

開店と同時に来て正解だな。

 

隣の客は、座るや否や日替りと叫び。夏野菜カレーのトッピングは即座に否定した。

 

ふん、貧乏人が。そこは懐の広さを見せるべきよ。まぁ、いいか。

 

 

お待たせしました。日替りと夏野菜カレーです。

女将の声も心なしか弾んでいる。f:id:hidekinghenry:20190801131316j:image

ほう。なかなかのクリエイティブ。f:id:hidekinghenry:20190801131403j:image

デカイな。

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これが夏野菜カレーだな。うまそうじゃないか。

 

さてと。

次郎はおもむろに生姜焼きを頬張る。
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むお、直火焼特有の焦げた荒々しい匂い。

そして、適度な歯ごたえ。更には甘過ぎず。そしてから過ぎない丁度良い醤油加減。バーベキューを思わせるワイルドさ。こりゃうまい。

 

むしゃむしゃ。

 

そして、このカレー。

夏野菜の中身はカブと大根か?

このカブ少し酢につけた酸っぱさが、カレーと合わさり絶妙なコラボ。カレーはアッサリしているが味はしっかり付いている。これもいいじゃないか。

200円出した甲斐があったぜ。

 

むしゃむしゃ。

 

むしゃむしゃ。

 

ズズズズ。

この味噌汁、優しく、味は濃く。その見事なバランス。こりゃ混むな。

 

むしゃむしゃ。

ズズズ、ズズズズー。

 

ふぃー。ごちそうさん

 

ありがとうございました。

1100円です。

 

ほらよ。つりはいらねーよ。

新しいカブでも書いな。

 

次郎はキッチリ1100円を女将の手のひらにねじ込んだ。

 

コロンカラン♪

うお、狭い階段に既に列ができている。まだ12時5分前。

間一髪だな。

次郎は独りごちた。

 

道に出ると、再び強い日差しと熱気が次郎を襲う。

くお、こりゃキツイな。

次郎は足早に近くのコンビニに駆け込んだ。思わず手に取ったカラダ健やか茶。

効かんのになぁ。罪悪感からの免罪符だな。

次郎は中世ヨーロッパのカソリックに想いを馳せた。

 

続く。

 

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シェ・ノブ@大門

町の洋食屋。しかしうまいので混む。11時半の開店時刻にいくのがいい。リピートしたくなる味。

3.6次郎

 

ル・パン・コティディアン ベーカリーカフェ 御成門

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ふぃー、あぢ〜。

次郎は朝の浜松町を歩いていた。

大門から増上寺の前を通り、御成門へ抜けて行く途中だった。

 

教授との約束は午後3時。まだまだ時間はある。

 

ホテルもチェックアウトしたことだしな。カフェでゆっくり過ごすか。

 

そうして歩いていると、御成門の手前に、緑に囲まれたオープンカフェを見つけた。

 

ほう。ブレックファーストもやってるのか。ここでまずは朝食といくか。

 

次郎は店に入った。

カランコロン♪

中に入ると、ベーカリースペース。高い天井。なかなか良い雰囲気だ。

奥にレストランがあるようだ。

 

一人だ。

レストランの入口で人数を告げると、店員に席に案内された。

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広々としていいな。

さてと。メニューは、サーモン、オムレツ、サラダなどいろいろあるが…ここはオムレツだな。

 

おい。

はい。

ハムとチーズのオムレツセットで。

お飲み物は?

紅茶で。ミルクとな。おっと牛乳で頼むぞ。コーヒーフレッシュはやめてくれ。

 

はい、かしこまりました。

 

 

そうして、しばらくまっていると、飲み物が運ばれてきた。

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む。取っ手がないカップだな。皺の少ない俺はつるりと落としてしまうじゃないか!!え!?

 

ま、それはないか。くくくっ。

次郎は独りごちた。

 

周りを見るとほぼ女性。老若問わずいた。

そして、少しのビジネスマン。外国人も多い。

やはりなかなか良い雰囲気だ。

 

紅茶は、まぁ普通だな。

次郎は一口紅茶をすすると、側のオレンジジュースを一気に飲み干した。

ふー。やはり、ジュースは一気飲みだな。

ゲフッ。

 

次郎はオリーブオイルとヘーゼルナッツのジャムを取りにいった。そして席へ戻ると、ブレックファーストは運ばれてきた。

 

はい、お待たせしました。

オムレツセットです。

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ほう。なかなかのビジュアル。

 

パンをちぎり、オリーブオイルにつける。

お、なかなかうまいオリーブオイルだ。塩加減がちょうどいい。

 

オムレツを切ると、チーズが糸を引き、その黄色い柔らかそうな身が現れる。

チーズもたっぷりで、なかなかうまいな。

 

付け合わせのベビーリーフサラダをむしゃむしゃと一気に食べる次郎。

朝はやはりサラダだな。

 

ズズズ。

紅茶を一口すする。

再びオムレツへ。

 

むしゃむしゃ。

 

むしゃむしゃ。

 

ふぅ。やはり、お洒落朝食はあっと言う間だな。

あっという間に食べ終わってしまう次郎。

 

ふぅ。

まだ11時過ぎか…

 

まぁ、ここは出て、早めのランチと洒落込むか。ここは勢いが大切だ。

 

次郎は伝票を掴むとレジに向かった。

はい。1340円です。

 

ほらよ。釣りはいらねーよ。

新しいオリーブオイルでも買いな。

 

次郎はキッチリ1340円を金皿に叩きつけた。

 

コロンカラン♪

ふぅ。やはり暑い。寧ろ暑い。

真夏の太陽が次郎を容赦なく照りつけた。

 

さてと、晴れにも負けず…だな。

次郎は次のランチの店へと向かった。

 

ジリジリと日差しはアスファルトを反射し、陽炎を作る。増上寺には蝉の声が騒がしく響いていた。

 

続く。

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ル・パン・コティディアン@御成門増上寺

朝7:30から営業してるベーカリーカフェ。天井が高く広々として居心地がいい。朝早くから営業というのもいい。朝から雰囲気重視の日は。

3.5次郎

 

 

 

 

満来 ラーメン 弘前

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万来〜万来〜♪っと。

次郎は弘前で車を転がしていた。時は12時。昼飯時。

シニアアソシエイツの柳沢に聞いた餡掛けラーメンやを探していた。

城東地区を奥へ奥へ入って行った川沿いにその店はあった。

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お。ここか!

バタン♪

車を停めて車を降りた次郎に容赦のない夏の陽射しが照りつける。

ふぅ。あじーな。暑いがラーメンはいけるな。

ガラ♪

店内は待ち人こそいないものの、20席ほどある席は満席だった。

ほう。なかなかの盛況ぶりだ。

柳沢め、なかなか良さそうな店を知ってるな。そこだけは褒めてやろう。

 

お客様、空きましたのでとーぞ。

おう。

カウンターに着席した。

キッチン内は開放的で、女将が大きな鍋を操っていた。カウンターには母と思しき初老の女性が注文を取っている。
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さてと。メニューはシンプルだ。
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ここは満来めんに行くべきだろうが…満来飯のほうが惹かれる。

ふと、隣のオヤジを見ると、ちょうど満来飯を食べ終わったようだった。

暑いしな。よし。

 

おい。

はい。

満来飯で。

はい。

そういうことにした。

 

次郎はセルフの水を取ると、がぶ飲みした。続けざまに二杯飲み干した。

ふぅ。暑いぜ。

 

ガサン、ガサン♪

ガサン、ガサン♪

女将が大鍋を操る。

 

はい、お待たせしました。

次郎の満来飯が着弾した。f:id:hidekinghenry:20190718200012j:image

ほう。曰くありげなビジュアル。f:id:hidekinghenry:20190718200016j:image

餡が熱々だな。こりゃ飯で正解だ。f:id:hidekinghenry:20190718200053j:image

くお、熱々だ。

次郎は餡掛け飯を一口頬張った。

 

ふほ!

はふ!はふ!

ぐ、しかしうまい。なんとも言えない辛さ。そして塩加減。通常餡が暑すぎるか味がないかということが多いのだが、ここの餡は塩と醤油の加減も絶妙で、熱過ぎない。キャベツもシャキシャキしている。こりゃ満席になるわけだ。

 

おお、紅生姜があるじゃないか。

次郎はカウンターに置いてある紅生姜をたっぷりかけた。

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これよ、これ。

どらどら。

 

ほう!やはり大正解だ。紅生姜が更に餡の味を引き立てる。こりゃ止まらんな。

 

むしゃむしゃ。

むしゃむしゃ。

むしゃむしゃ。

 

ズズズズ。

付け合わせのラーメンのスープも飲みやすくていい。

 

むしゃむしゃ。

むしゃむしゃ。

ズズズズー。

 

むしゃむしゃ。

むしゃむしゃ。

 

ふぅ。ごちそうさんっと。

いやー、うまかったなこりゃ。

柳沢め。

 

おい、会計頼む。

650円です。

 

そして、安い。

柳沢めがっ!

次郎は独りごちた。

 

釣りはいらねーよ。紅生姜でも買い足しな。

次郎はキッチリ650円を母女将に乱暴に握らせた。

 

ラガ♪

暑っ!

容赦のない夏の陽射しが次郎を再び照りつけた。

車の扉を開けると中は温室だった。

バタン♪

次郎は何度かドアを開け閉めして車内の温度を下げた。

 

ふぅ。あぢ〜。

さてと、行くとするか。

次郎は車内のクーラーを全開にし、アクセルを踏み込んだ。

 

次郎の前方にはゆらゆらと陽炎が踊った。

 

続く。

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満来@弘前

餡掛けラーメン屋。シンプルなメニュー。開店時間は昼のみ。弘前のサラリーメンで混み合う。絶妙な餡の味でうまい。

3.5次郎