函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

Buffet Fife と step by step スプリット

朝早めに目が覚めた次郎。

 

昨日早く寝たからかな。

 

旅行は意外と疲れから早く寝てしまうもの。目覚めは良かった。しかし、焦る旅でもないのでもう一寝入りして起きたら9時を回っていた。

 

朝食食いにいくか。

出かける支度をして、次郎は街に出た。さてと、昨日通りがけにみたBreakfast open from 7a.m の貼り紙が頭に残っていたFifeという店に行くことにした。ローカルでも有名でシンプルながら安くてうまいと評判の店らしい。

 

店に着くと、朝だが8割型席は埋まっていた。

一人だ。

初老のウェイターに言うと、席に案内された。

今朝はイカ墨のリゾットと豚ばら肉のトマトソース煮込み、そして朝から白ワインを注文した。

 

ok.

 

暫くすると、まずはワインが運ばれてきた。

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朝から優雅だ。いいな。これでこそ旅の醍醐味だ。ははっ!

テンションがあがった。

 

ワインを二杯目にいくころ、料理はみんな一緒に運ばれて来た。ここもサーブは早い。
豚ばら肉トマトソース煮込みの付け合わせのマッシュポテトは気づかなかったが、すごいボリュームだった。

 


な、なんと、すげーな。俺は朝から。

次郎は独りごちた。

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まずは、

イカ墨だな。

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シンプルだが塩味も効いてる。うまいな。あっさりしてる。

続いて、豚ばら肉だな。

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このトマトソースがうまそうだな。

バラ肉というよりロースだな。しかし、柔らかく切りやすい。やはりこのソースがうまいな。

こりゃマッシュもつけるしかねーな。しかし、なんてボリュームだ。

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こりゃ食えねーぞ!

まぁいい。

ん、やはり見込み通りだ。トマトソースに合う。うまいな。

 

ゲフッ

 

もうだめだ。たっぷりと三時間もこの店でくつろいでしまった。

 

ふー、こりゃ昼飯は3時くらいだな。

次郎は独りごちた。

 

朝の潮風が心地よく、うっかり眠ってしまいそうだった。

 

よし、会計だおやじ!

 

250k

こんなもんかな。

 

ふー、うまかったな。

店を出るとすぐにハーバーがある。散歩にはもってこいだった。

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一旦帰るか。

 

 部屋に着くと、一寝入りした次郎。

ヨシ、そろそろ昼飯だな。しかし、少量でいくか。

朝の帰り道に気になった店step by step を目指していた。

 

あったここだ。Tinel という昨晩に行った店の反対側にあった。ローカルフードが売りらしい。

 

一人だ。

席に案内される次郎。すかさず、

よし、シーフードパスタとガスパチョ、それと白ワインを頼む。

 

Yes sir.

 

すぐに白ワインがやってきた。

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うまそーなキツネ色だ。

んー、やはりうまいな。

 

そして程なく、ガスパチョが来た。

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ほう、ストローか。最後はこれで吸えってことだな。

 ラテンの味を受け継ぐクロアチアガスパチョもうまかった。

 

その時、次郎目に何か影が映った。よく見ると斜向かいに猫が通り過ぎた。

 

ふん、似合うなこの街に。

次郎は独りごちた。

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ネコを楽しんでいるうちに、パスタがやってきた。

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おお!、すこし麺がのびてるな。まぁいい。

 

ズルズルッ!

 

ズルズルッ!!

 

ピリ辛でうまいなこのトマトソースは。そして、どんだけ貝が入ってるんだ!流石だな。

やはりのびてるが味はいいな。これは次に来たらリゾットだな!

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気づくとすごい量の貝殻になっていた。

豪快だ。日本ではお目にかかれない盛り付けだな。

おい、兄ちゃん、赤ワインも頼む。

Yes sir.

 

すぐに来た。

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ふー、この、ダルマチアの赤ワインもまたうまいんだな。これが。

ははっ!

 

ゲフッ

 

ふー、朝飯が効いてるな。

夜飯が食えるかどうか…

 

まぁいい、今は考えるまい。

おい、兄ちゃん、会計だ。

 

220k

こんなところか。

 

店を出た次郎。腹を手が勝手にさすっていた。

夕暮れのスプリット。いつまでたっても潮風が心地よく、ヴァカンスを感じさせた。

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 いやー、またひと寝入りするか。

次郎の声は海に吸い込まれていった。

 

続く。

 

 

①Buffet Fife@ Split中心部

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割安なシーフード料理店。でも肉料理もたくさんある。味は間違いない。コスパ高し!

3.7ミルコ次郎クロコップ

 

②Step by step@Split中心部

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こちらもシーフード料理店。肉もあるが、パスタまたはリゾットのトマトソースがめちゃうまい。パスタはやめてリゾットを。

3.6ミルコ次郎クロコップ

 

 

 

 

 

 

Tinel Restaurant そして Bistro Skalinada スプリット

 さて、夜は何を食べようか。

と言っても午後6時。いつもの夕食には少し早い。しかし、食い倒れると決めたからには行かねばならん。

次郎はディオクレティアヌス帝宮殿跡から少し南西に位置する店にTinelに言ってみることにした。そこではスキャンピが食べれるらしい。

 

夕暮れの港町スプリットはとても美しい。

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うーん、さぞ海鮮はうまいことだろうな。

次郎は独りごちた。

 

大通りから一本小道に入り少し登ったところに件の店Tinel Restaurant はあった。

 

Good evening

一人だ。

店内は小綺麗な今風のインテリア。

 

まずは白ワインだ。

Sure.

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美しいダルマチア産の白ワインが出された。

んー、まるでシャルドネだ。しかも少し甘い。最高だな。

これは期待できるぞ!

 

ウェイター!

スキャンピのトマト煮とムール貝のガーリック蒸しを頼む。それとシーフードクリームスープも。Yuriokaでな。

Sure.

 

何がシュアーだ。意味もわからないくせに。

まぁいい。

 

次郎がワインを堪能しているとスープがやってきた。

The first, seafood soup.

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ぐぉ、うまそうだ。

どれどれ。うぅ、うめぇ。なんだこれは。クリームとイカが絶妙だ。出汁はイカだけじゃねぇな。くー。やばいな一品目から。

 

 

 

スープを食べ終わるころムール貝とスキャンピがやってきた。

Mussels.

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ぐぉ、

Scampis Enjoy!

くそ、命令するなと言ってるだろうが。

し、しかし、このボリュームはやばいな。

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どっちから食っていいかわからん。

よしまずは、ムール貝だ。

ほう、この店の方が身がでかいな。しかし、やはりうまい。出汁は半端ないな。海の味がする。

そして、行くか。

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で、でかい、こんだけいるとなんか怖いな。ヨシ、行くぞ。

バリバリ、ギュー

 

おぉー、このトマトソースがやばいな。スキャンピの出汁が出まくってるじゃねーか。スキャンピもうまい。これはなかなか本国では食えねーな。中身もしっかりしてる。たまらん…

 

白ワインがまた合うな。

 

バリバリ、ギュー、

むしゃむしゃ

 

バリバリ、ギュー

 

なんだか食い疲れたぜ。

ここは当たりだな。

 

ゲフッ

 

ウェイター!

チェックだ!カードでな!

 

Sure.

 

サクッと会計を済ませる次郎。

ふー、最高だっ…!

あぁ、スキャンピの赤いタレがお気に入りのTシャツに!!!

 

くそっ、えぃ、ままよ。

このまま街を徘徊してやらぁ、覚悟しろ!

誰にいうでもなく、次郎の捨てゼリフはローマ時代の遺跡の壁に吸い込まれていった。

 

ふー、もう夜か、よし、リゾットでも食べに行こう。

 

次郎は再び歩き出した。

なかなかいい店が見つからないな。

すると、細い階段状の路地に店構えのあるレストランがあった。Bistro Skalinadaとあった。

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ほう、なかなかいい雰囲気じゃねーか。

お、リゾットがあるな。しかし、ここはイカ墨はないな。その代わり…海老とトマトソースのリゾット、フロマージュ添えか。よし、これだ。

 

おい、一人だ。

次郎はウェイトレスに声をかけた。

Yes, upside table pleases.

お、おう。次郎は席に着いた。

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次郎は席に着くやいなや、

このリゾット、それと白ワイン、アイスティーもな。yUriokaで。

TKの歌のような感じで言ってみた。

即座に無視され、ok とウェイトレスは立ち去った。

 

しかし、すぐさま白ワインとアイスティーを持ってきた。

 

 

なに、ユリオカだな。褒めてやろう。

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くー、これまたうまいワインだ。少し黄色ががっている。深い味わいだ。

 

 

かゆっ!

ここは外だから蚊も多いな。俺の血はうまいだろう。当たり前だ、このカスが!死ね!

次郎は蚊を渾身の一撃で葬り去った。

 

蚊と格闘しているうちに、ユリオカのウェイトレスが再び登場した。

Shrimp and tomato risotto. Thank you.

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これは、うまそうな。

真ん中のフロマージュチーズもたまらんな。

 

どれどれ。

ほう、イカ墨と違ってマイルドだが味は濃い。海老もうまい。このチーズが塩を包み込む。腹一杯だったのにいけちまうな!

 

オラッ!

再び蚊を叩き落とした。

 

くー、うめぇ!うめぇよねーちゃん!

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ゲフッ

 

うー、もつ食えねー。むしろ寝みー。

食欲が満たされ催眠を欲してきた。

昼間はアドリア海クルーズで疲れている次郎。

 

よし、会計だっ!

Sure.

 

いやー、食ったなぁ。

1軒目が270k、2軒目は150kか。まぁこんなもんだな。

 

会計を済ませ店を出た次郎。お腹も出ていた。

 

港はなんだか賑やかだ。

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ライブステージか、花金だしな…

次郎は独りごちた。

 

次郎はライブの喧騒を抜けると、自分のアパートの方に向かって細い路地を曲がった。

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続く。

①Tinel Restaurant @Split 中心部

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 シーフード料理がうまいレストラン。恐らく肉料理もうまそう。全体のレベルが高く、グルメも満足いく味。

3.8ミルコ次郎クロコップ

 

 

②Bistro Skalinada @Split 中心部

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1軒目としても使えるビストロ。このリゾットがシグネーチャーディッシュ。肉料理も得意そう。リゾットめちゃうまい。他も食べてみたかった。

3.7+ミルコ次郎クロコップ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No Stress in スプリット

ひょっとして俺は、イカ墨が好きなのか。

次郎は独りごちた。

 

クロアチアの郷土料理やシーフード料理を注文しようと思うものの、気がつけば常にイカ墨のリゾットを注文してしまっている。

 

胃の中が真っ黒になっちまうな。まぁ普段から真っ白だからな。かっかっかっ。

しかし、自分の高笑いがやけに心をえぐった。

 

一昨日、ザグレブで出会った女性と泣く泣く別れた次郎。

次郎はすでにザグレブを離れ、南方の港町スプリットに到着していた。

 

まぁ考えても仕方ない。いつもどおりひたすらうまいものを食べるのみだ。

 

街の中心部にアパートを借りた次郎。

さて、1軒目はと。

 

ほう。一番有名な広場にあるNo Stress ってのがうまそうだな。今の俺は少しストレスフルだがな。かっかっかっ。

笑い声は空虚に響いた。

 

ここだな。

オープンテラスの席に腰掛ける次郎。

 

ウェイター!

Yes Mr.

 

ムール貝のワイン蒸しとイカ墨のリゾット、白ワインを頼む。

ok.

 

店内にはミストクールが設置されてあり20秒おきに霧雨が豪快に噴き出す。

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シューッ

こりゃいいな。

 

White wine Sir.

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 く、うま!なんやこの豊かなワインは!少し甘い。それがまたいいな。でかしたぞウェイター。

 

 

Mussels Enjoy!

命令するな!

 くっ、しかし、

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ぐぉ、何というボリュームだ!

取れ立て感もすごい!さすが外国。

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身は小ぶりなムール貝だな。しかし、うまい!それでも腹一杯になりそうだ。

 

シューッ

 

 

ふー。食いつかれたな。

 

Black risotto Enjoy!

 くっ、いちいち反応していられん。

Thanks.

 

シューッ

 

さてと。

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こりゃまたお洒落なイカ墨リゾットだ。うまそうだな。

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いやー、熱々だな!はは!

うまい!いい塩加減だ!チーズもまろやかにしてくれるな!はは!

 

シューッ

 

ふー。腹一杯だなこりゃ。

 

お腹一杯ですね♪

一昨日の会話が蘇る次郎。

 

何をまた俺は。

 

ウェイター!会計だ!カードでな!

Yes Mr.

 

240kか。ど真ん中だしな。まぁこんなものだろう。しかしうまかったな。

 

シューッ

 

 

次郎は店を出た。

少し歩くと海岸が見えてきた。

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夕暮れの海岸は穏やかにたゆたっている。

 

よし、2軒目はどうするかな。

次郎は独りごちた。

 

続く。

 

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No Stress @Split ナロドゥニ広場

ムール貝、イカ墨リゾットはマスト。激ウマ。

塩加減が最高。新鮮な食材感がダイレクトに伝わってくる。そして白ワインもぴったり。

3.8ミルコ次郎クロコップ

 

 

 

 

 

 

VINODOL ザグレブ

はーるばる来たぜザグレブ〜♪ってか!

久々のヴァカンスだな。

次郎は独りごちた。

 

だいぶ行くべき国も無くなってきたな。夏だしな。何は無くともアドリア海の食を味わうには絶好な土地だ。

しかし、ここはザグレブ。内陸だからな。カツレツが美味ときく。

 

 

 

お待たせしたね。

いえ、全然♪

 

今日、次郎が日中に行った美術館で知り合いになった女性が次郎の宿泊するホテルのロビーで待っていた。

 

じゃあ行くか。

はい♪

 

旅は道連れ世はうまい飯。

昔の人はよく言ったもんだ。

 

次郎と彼女はザグレブの街並みを散策しながら、次郎が予め調査していた店に向かっていた。

 

うぉう、危ない。次郎は彼女の腰を引き寄せた。そのすぐ後ろをトラムが駆け抜けて行く。

夕暮れのザグレブは美しかった。二人の距離は少し近づいた。

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さてと、そろそろだな。

件の店についた。VINODOL。スタイリッシュな店内でザグレブ料理を出す有名店。

 

二人だしたくさん頼めますね♪

は、はは、そうだな。

一人でも何品も頼む次郎。話を合わせておいた。

 

じゃあ、オクトパスサラダ、ミネストローネ二つ、ザグレブステーキ、豚肉のグリル。

 

それと俺は白ワインだ。

私はジュースで。

 

次郎は彼女が酒を飲めないことに少しがっかりした。

 

ほう、大阪に住んでるのか。俺は東京だ。

となるともう会えないかもしれないな。

 

Starts, minestrones.

会話は破られた。

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ほう、うまそうだな。出汁が効いてる。確か豚肉だったな。

そして、ワインとジュースも運ばれてきた。

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うまい!このワイン。クロアチアワインいける。

 

 

美味しいですね!

あぁ。これはうまいな。

 

 

Octopuses salads.

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ほう、これまたうまそうじゃねーか。

 

う、うまい。なんだかクセになるな。

そうですね♪

 

彼女も楽しそうに食べた。

写真を撮ってもらえます?

 

おうよ。

パシャリ。室内と彼女が楽しそうによく撮れていた。

 

ありがとうございます!

最後の夜にこんな素敵なところで食べれて良かったです!

 

いや、いいんだ。俺もちょうど良かったよ。

 

Zagreb steak.

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とても大きな牛肉カツレツが来た。

これはすごいな!!

中にチーズが入ってる。

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And pork steak.

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ほう、これまたボリュームのある…

 

美味しそう♪

食べましょう!

彼女の声も跳ねた。

 

うまい!

次郎と彼女はもくもくと平らげ、途中でステークを交換した。

 

赤ワインたのむ。

sure.

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 こりゃまたうまい!

赤ワインも入った次郎。

会話も弾んでいた。

 

ゲフッ

 

お互いにもう限界まで腹が膨れていた。

 

さすがに食えねーな。

ですね♪でも、全部美味しかったですね♪

 

だな。いやありがとう。

ここは俺が。

 

え…

いやいや、俺が。

 

…ありがとうございます。

 

よくできてるじゃねーか。

料理も心ばえも。

 

次郎はゴールドカードでサクッと決済。もちろんチップはびた一文払わなかった。

 

さてと、じゃあ、次は私が奢ります♪

 

お、おう。

次郎と彼女は店を出て、近くの広場にあるカフェに来た。次郎と彼女は隣に座った。

夜風が通りを吹き抜け心地よい。

 

俺はビールを。

私はコーヒーを。

 

いやー気持ちいいね。

ほんとですね。あー帰りたくないなぁ♪

 

そうだな。ほんとに。

次郎の左腕が彼女の右腕に触れた。

 

ビールとコーヒーが来て乾杯した。

テラスで飲むクロアチアンビールはうまかった。

 

帰りはうちのホテルからタクシーを呼びなよ。

そこまで送ってくれるんですか?

もちろん。

さすが次郎さん。

 

 

時は過ぎた。

 

 

さて、お会計しようか。

ですね。ここはあたしが♪

 

 

ありがとう。

少し名残惜しい。

 

 

次郎のホテルまでの帰り道。彼女のカーディガンの肌触りが良く、それを褒めると同時に次郎はカーディガンの袖口を掴もうとして彼女の手も握ってしまった。

 

 

ザグレブの夜風が二人を撫でる。

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気がつくと次郎のホテルまでたどり着いていた。

 

着きましたね♪

あぁ。

タクシー呼ぼうか。

はい。

 

フロントでタクシーを呼ぶ次郎。

 

タクシーが来るまでの間、ロビーにある二人がけのソファに座る次郎と彼女。

 

ただ時が過ぎた。

 

 

Taxi came.

 

あぁ。

 

 

来たな。

そうですね。

 

おもむろに立ち上がる彼女。

続いて立ち上がり車まで見送る次郎。

 

じゃあ。

じゃあ…

 

そうか連絡先も聞いてないし、

「また」

は無いのだった。

 

彼女が次郎を見た。

次郎は彼女を見た。

 

 

彼女はタクシーに収まろうとした、

 

その時、

 

次郎は手を伸ばした

 

ゴーッ

二人の背後をトラムが駆け抜けていく…

 

 

続く。

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VINODOL @zagreb

クロアチアザグレブの旧市街にある有名店。クロアチア料理とワインが美味しい。肉料理が得意。ミネストローネとザグレブステーキはマスト。ザグレブステーキとは牛カツレツのこと。中にチーズが入っている。

3.7ミルコ次郎クロコップ

 

 

 

 

 

味芳斎支店 中華

中華は大人数、これがセオリーだな。

次郎は独りごちた。

 

以前訪れた時は一人だったため、今回は久々に集まる昔の仲間との時間を無理やりこの店にしてしまった次郎。

 

悪く思うなよ。しかし、最後に笑うのは皆になる筈だ。

 

開始時刻に集まった面々。休日のリラックスムードが漂う。

いい感じだ。前菜の酢キャベツがおかれた。

 

さてと、じゃあまずは、外せないものを俺が頼もう。

おい、おやじ、

ピーマンのレバー炒め、腸詰め、酢豚。牛肉飯の上だけを頼む。それと、餃子もな!

 

はいよ。

 

久しぶりの再会に会話が弾んだ。

 

はい、お待たせです。

突如、会話は破られた。

 

 

きた!中華は速い。流石だオヤジ。

次郎の胸は踊った!

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ぐぉおおおお!!

どれもうまそうじゃねーか。ラー油も効いてるし、腸詰めの辛味噌もうまい、酢豚の豚肉も歯ごたえがあって、牛肉飯の上だけは、カレーみたいに濃厚でうまい。死んじまうよおやじ!

 

久しぶりの会話もそこそこに次郎は貪り始めた。

 

ムシャムシャッ

 

 

かっかっかっ。

 

ムシャムシャッ

 

かっかっかっかっ。

 

 

さてと、そろそろ二週目にいこうか。

次郎はおもむろに言った。

 

そうだね、ほんとどれもうまいねー。

 

ふん、ここは本当にうまいんだぞ。そこらの中華屋とは訳が違うんだ。次郎様の店チョイスに感謝するんだな。

次郎は心の中で呟いた。

 

おい、オヤジ!

鶏肉のカシューナッツ炒め、ニンニクの芽と豚肉の炒めもの、麻婆豆腐を頼む。

 

はいよ。

 

 

お待たせです。

程なく運ばれてきた。

スピーディーな展開。

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ぐぉおおおおお!!

これまた全部うまそーやないかーーー!

カシューナッツもラー油が効いていて、ニンニクの芽は塩気が強くシャキシャキで、ラー油と唐辛子の効いた麻婆豆腐は圧巻だ。これはやはり頼むべき逸品。

 

ら、ライスも二個追加で!

頼むまいと思っていたライスを投入してしまう始末。

 

はいよ。

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やってしまったー!

ライスに麻婆を鎮座。

激ウマだ。王道はやはりこれだよ明智くん。

 

次郎は会話もそこそこに貪り食べた。

 

 

ゲフッ、ふーかなり満腹だな。

一緒に頼んだ紹興酒もいいマリアージュだぜ。

やはり中華は大人数だな。

次郎は独りごちた。

 

さてと、そろそろ締めるとし…

 

 

すいませーん、チャーハンと五目ラーメンお願いしまーす。

 

はいよ。

 

なにー!!おまえら、まだ行く気か!

 

流石だよ。知らないうちに成長していたってことか。

 

次郎の腹はキュルキュルなりだしていた。

しかし、負けるわけにはいかない。

 

次郎は新たな小皿を引き寄せた。

 

はいよ。お待ち。

チャーハンとラーメンね…

 

わー、うまそー!!

 

 

大門の夜はまだまだ更けていかないようだった…

 

続く。

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味芳斎支店@大門

先日訪れた激ウマ中華。今回は友人を連れて参戦。何品も頼めてどれもうまい。しかし、ラー油系のものがやはり一番うまいかも。麻婆豆腐、鶏肉のカシューナッツ炒め、ピーマンレバー炒め、肉炒め、腸詰めは絶品だった。値段もリーズナブル。

3.9次郎

 

 

 

 

 

bis tris イタリアン

 土曜に休みなんていつぶりのことか…

次郎は独りごちた。

 

普段土曜は何かにつけて仕事が入ってしまう。

今日はどんよりとした曇り空、土曜の青山も幾分人通りが少なかった。

 

自転車で何気なく青山学院を左に折れ、六本木通り方面に走らせた。

 

やはり、結構閉まっているな。この通りは夜になれば餃子バーやイタリアン、琉球チャイニーズ、肉の炭火焼きなどの名店がひしめいている。しかし、流石に土曜の昼はヒッソリとしている。

まるで、罠を仕掛けてじっと待っているようだ。

 

ふと、自転車を止めると、おしゃれなコンクリートビルがあった。中にはチラホラ人が見えているが高級そうなレストランのようだ。

bis tris

イタリアンのようだ。

 

普段こういう類の店に入らない次郎だが。

 

空いているしたまにはいいか。

次郎は独りごちた。

 

カランコロン♪

一人だ。

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どうぞ。うやうやしく鮮やかに席に通された。おそらくソムリエだな。

 

綺麗な店内だ。青山デート向きだな。誰と行けばいいのやら…クククッ

 

さてと、メニューは、

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メインだけ二種類で選ぶようだな。

では、スペアリブで頼む。

 

かしこまりました。

 

次郎が水を飲み干すと、さっそうと速やかに水を継ぎ足される。

 

さすがだ。

次郎は何杯も水を飲みほした。

その度に水は継ぎ足された。

 

できる。

 

そうこうしているうちに一品目が提供された。

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トウモロコシの冷製スープです。

ほう。うまそうじゃないか。

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見た目と違いドロリとしている。しかし、それがうまかった。

うまいなこれは。ポップコーンとはおつだな。

あっという間に飲み干してしまう。

その途中でパンが提供された。

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いずれも暖かく、ほのかに塩気があり、おいしかった。

こりゃあいいな。

夜はさぞ高いのだろう。

 

二品目のパスタが運ばれてきた。

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うまそうじゃないか。プッタネスカか。

トマトが効いている。アンチョビが隠し味か?パスタの茹で加減も、量も丁度いい。

できるな。

 

その間に次郎は水を飲みほし、ソムリエが継ぎ足す。戦いは未だ間断なく続いていた。

 

メインディッシュでございます。

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ぐお、うまそうなスペアリブとソーセージだ。

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ほう。小洒落た店にしては量もたくさんあるな。いいぞ!

ソーセージもハーブが入ってうまいな。スペアリブはと…

次郎は骨を掴んで噛み付いた。

スペアリブはこうでなくちゃな。

隣のマダムが次郎を見ていたが、次郎はスペアリブを噛みつきながらギロリと睨みを効かせた。

 

ババァはすっこんでろっ!!

 

ガブガブッ

 

うまい!

 

ガブガブッ

 

グビグビッ

すかさずソムリエが継ぎ足す。

いつしか餅を臼と杵でこねるような快感に変わった。

 

 

ゲフッ

 

ふー。うまかったな。たまにはこういう高級店もいい。

 

紅茶とお菓子でございます。

ソムリエが運んできた。

 

ん、うまいな。紅茶もお菓子も。俺もババァになっちまったようだ。

外からは午後の陽光が差し込んでくる。

なかなかの昼べだな。

 

おい、戦友、会計頼む。

2000でございます。

 

小気味の良い返しだった。

ピッタリか、釣りはいらねーと言わせない気だな。なかなかできるな最後まで。

 

うまかったぜ。

ありがとうございます。

 

カランコロン♪

 

午後の柔らかい陽光を見上げ満足感が次郎を包んだ。

 

良い午後になりそうだ。

次郎は独りごち、再び自転車を走らせ青山学院を後にした。

 

続く。

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 bis tris@渋谷 青山学院裏

イタリアン。夜は高そうなお店。

ランチはメインだけを選ぶコースで2000円。ボリュームを考えると高コスパ。接客も良く。味もボリュームも良い。夜も期待できるかも。

3.6次郎

 

 

 

 

ジロリアン 赤坂

 

ジロリアンか…

次郎は独りごちた。

 

普段ラーメン二郎には足を踏み入れない次郎。

しかし、今日はあてもなく赤坂を歩いていたため、あまり目ぼしい店の候補もなく、ふとジロリアンと書いてある黄色の看板に目が止まった。

 

二郎好きが高じて始めた店か…

次郎がついに二郎か。言葉遊びってか。はは。

 

なんだか知らないがテンションが上がっていた。

 

カランコロン♪

店に入ると、店主が一人で切り盛りしていた。

さてと、とりあえず普通のラーメンだな。

730円か、黒ウーロン茶もかってしまおう。

さてと、カウンターに案内された。

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お客さん、トッピングは?

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んー、野菜増し、にんにくシングルだ。

油はやめておこう。

 

はいよ。

 

 

しばらくすると背脂を超す音が聞こえてきた。

 

チャッチャッ♪

 

チャッチャッチャッ♪

 

心地よい音だ…

次郎は独りごちた。

 

 

はいお待ち。

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ほう。いい感じだ。二郎っぽい。

なかなかのタワー増しだな。

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さてと、

ふー、

次郎は一息ついて貪り始めた。

 

ジュルジュルッ

スースー、

ジュルジュルッ

グビッ

 

ふー、なかなかのもんだな。味もしっかりついている。にんにくがシングルとはいえすごいなこりゃ。鼻血がでちまうわ。かっかっかっ。

 

 

野菜増し、ニンニクダブル、油多めで!

 

隣を見ると見るからに食いそうなオヤジが鎮座していた。

 

あぁはなるまい。

次郎は心の中で合掌した。

 

ゲフッ。

 

ダメだ、もう食えん。

次郎は多少麺と野菜を残しフィニッシュ。

俺としたことが。

まぁいい、味は楽しんだ。

 

なかなかだったな。

カランコロン♪

 

よし、もう一本黒ウーロン茶を飲むか。一本じゃ足りねーな。

 

何本飲んでも気休めにしかならない黒ウーロン茶だが…次郎の心は落ち着いた。

 

店を出ると大勢の人で赤坂盛り上がっていた。

む、板前寿司…寿司屋の赤い看板が次郎の目を潤した。

 

いかんいかん、流石に今夜はまずいな。

次郎は誘惑の街赤坂を振り切るために、タクシーに飛び乗った。

 

次郎を乗せたタクシーのテールランプが赤坂のネオンに紛れていく。

 

長い夜は始まったばかりだった。

 

続く。

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ジロリアン@赤坂

うまいラーメン屋がたくさんあるため、あまり混んでいないが、うまい。ジロリアンでない次郎には本当の二郎との味の違いがわからないが、普通にうまい。

3.3次郎