今日は青森での食い収めだな。
次郎はひとりごちた。
やはり魚だよな。となると寿司だな。
そーなると青森では一八寿司一択だ。
次郎は電車で青森駅に着いた。
駅から商店街をあること5分、ホテルの裏にその店はある。
ガラ♪
いらっしゃい。
予約した函館だが。
はい、お待ちしておりました。
次郎は検温をそこそこにカウンターに案内された。
さてと…
どうしましょう?
むぅ、焼きは何がいいか?
うなきですね。
なるほど。
では、
あん肝とタツ刺しで。
はいよ。
次郎は板前の提案を無視した。
どうぞ。
あん肝です。
ほほー。うまそうだ。
次郎はあん肝一口に頬張った。
むほー!うまい!さすが青森。
続いてタツ刺しです。
来たー!うまそー!
次郎はタツを一口に一つ頬張った。
うま!やばいなこれ!
ありがとうございます。
焼きだが、やはりうなぎだ。それとホタテもな。
はいよ。
はい、お待ち。
ふおー!うまそー!
次郎はホタテを頬張った。
ザクッ。これは美味。ざっくりとした歯触りもいい。
そして、うなぎ。
これがまたうまい。フワフワの身と甘タレがたまらん。
大将、イカ刺しを。
はいよ。
イカ刺しね。
う、美しい。
ゲソも耳も。
いやー、うまい。
さてと、そろそろ握りか。
大将、松で。
はいよ。
くうー。うまい。ボタン海老、ホタテ、ズワイ蟹、数の子、鉄火巻とキュウリ巻きか。
更に、赤貝。こりゃやばいな。
次郎は貪りついた。
うー、うまい!
数の子がプチプチと弾け飛ぶな。
そして、赤貝はまるで不死鳥のようだ。歯応えも鮮度も抜群だ。
大将、ネギトロ軍艦といくらを頼む。
はいよ。
グオー、溢れとる!
うまい!なんじゃこりゃ。
そして、ネギトロもうまそう!
くー、柔らかくてマグロの味が口一杯に広がる。こりゃ最後にふさわしいぜ。
大将、赤貝もう一つ!
はいよ。
不死鳥ラーミアのような赤貝。
うますぎる。
大将、玉子おつまみと筋子まきを。
はいよ。
おお、口直しにちょうどいい。甘くて出汁が効いている。
この筋子がまたうまいんだよなー。
ゲフッ。
しかし食べ過ぎたな。
まぁいいか。
会計頼む。
はい、9930円です。
ほほー、そんなもんか安いな。
ほらよ。釣りはとっといてくれ。
新しいガリでも買いな。
次郎はそう言うとキッチリ9930円をカウンターに叩きつけた。
ラガ♪
ありがとうございましたー。
これで青森も食い納めだな。
長い戦いだったぜ。
さてと、次の戦はどーなることやら。
つわものどもはどこへいくのやら、だな。
次郎は独りごちた。
凍てつく厳冬の風もなぜだか次郎には暖かく感じられた。
続く
一八寿司@青森市
洒落てて、一見さんでもきちんと対応してくれる青森には珍しい良店。サービスも味も良し。青森ではお勧めの寿司屋。
3.7次郎