函館次郎の一膳飯

東京と青森のうまくて一人で入りやすく並んでない店を探すグルメドラマ

元祖きりたんぽ むらさき きりたんぽ 大館

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10度か。まだまだあったかいな。

次郎は国道7号線を秋田方面に流していた。

大館にあるきりたんぽの店に向かっていたのだ。

 

少し前に大館出身の佐倉山道雪と名乗る陶芸家と居酒屋で出会い、この店を紹介されたのだった。

 

道雪なんて仰々しい。その名にふさわしい店を紹介できるか、お手並み拝見といこう。

 

お、ここだな。

弘前から1時間強。なかなかあるな。

 

ガラ♪

平日の昼間、人気店だが空いていた。

よし、いい感じだ。

 

いらっしゃいませ。お一人様?

見ればわかろう。

 

ではこちらにどうぞ。

いろりを囲む席に案内された。

メニューは、セットか鍋。それに一品料理と比内地鶏料理。

 

迷うが、、、ここは鍋だろう。

 

おい。

はい。

 

きりたんぽ鍋一人前…それに潤菜を。

はい、かしこまりました。

 

ふふ、お手並み拝見だ。

次郎、碗に入れられたお茶をすすった。

 

はい、お待たせしましたー。

おお、意外と早かったな。

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おおー、これはそそるビジュアルだ。

どれ。

次郎は器にきりたんぽの具材を取り出した。
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うまそうだ。

ハム。うまい。なんだこの優しいが味のしっかりした出し汁は。比内地鶏の出汁か。

長ネギがでかい。

むしゃむしゃ。

シャキシャキとしているがきっちり出し汁が染みている。

そして、舞茸。

ふほ!

こりゃうまい。きのこの旨味が口の中で弾ける。

そして、きりたんぽ。

くお!

出汁の味がきりたんぽに良く染みて、食感はもちもち、さらには少しの焦げ目の香ばしさと硬さが複雑な食感を楽しませる。

ち、やるな道雪。

 

潤菜です。

きたか。

ふおー、このプリプリツルツル。
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ジュル♪

う、うまい。お酢と潤菜のコラボも見事だ。

 

むしゃむしゃ。

むしゃむしゃ。

 

ふぅ。

おい、女将。

はい。

きりたんぽと比内地鶏、ネギを追加だ。

はい。

 

たまにのことだ。追加しない手はない。

 

はい。

お待たせしました。

きたな!

やはり旨そうだ。

 

お焦げ付けときましたよ。

 

く、味な真似を。

まさか道雪の企みではなかろうな。
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美しいきりたんぽ…の焦げ。

次郎は独りごちた。

 

むしゃむしゃ。

う、うまい!

柔らかく、もっちり、そして香ばしい焦げ目。

 

むしゃむしゃ。

 

むしゃむしゃ。

 

ふぅ。投了だ。

負けたよ道雪。

こらから厳しい冬がやってくる。まさに道道雪深くなる季節だ。

 

お会計頼む。

はい。4080円です。

 

ほらよ。釣りはとっときな。

新しい地鶏を仕入れるがいい。

次郎はそう言いながら机にきっちり4080円を叩きつけた。

 

ラガ♪

ふう。食ったな。やはり炭水化物は満足感がある。今夜の夕食は抜きだな…

 

無理か。かっかっか。 

次郎は高らかに笑い、車に乗り込んだ。

 

走り去る次郎の車から一枚の黄色い銀杏の葉がゆらりと舞った。

 

 

続く。

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元祖きりたんぽ むらさき@大館

有名なきりたんぽ鍋の専門店。

うまい出し汁。比内地鶏。そしてきりたんぽ。間違いない味。そして、女将の秋田弁が優しい気持ちにしてくれる。大館に来たら寄るべし!

3.7次郎