なるほど、護国寺が近いのか。
次郎は、巣鴨にいた。塩ラーメンの名店"生姜は文化"を楽しもうとしたが、なんと外に列が…。
まさか、かよ。そんな列を出すなんて。知らぬ間に出世したな。
次郎は独りごちた。
当てもなく白山通りを巣鴨から白山駅方面へ歩く。程なくして不忍通りに交差する。
ううむ、挽回の余地は俺に残されているのか。
通りを渡り左手の池袋方面に折れる。
すると都バスがやってきた。早稲田行き。
乗るか。
次郎はなんとなく乗車した。これが運命なのだろう。
車内の席に着くと同時にスマートフォンでラーメンと打ち込む。
護国寺近くにMENSHOと出てきた。匂うな。しかも、このバスの途中のバス停の近くではないか。
そうこなくちゃな。
次郎は静かに口角を上げた。
バス音羽二丁目でバスを降り、江戸川橋方面へ歩くと程なくしてその店はあった。
大通りに面しておりわかりやすい。お洒落な店だ。
次郎は暖簾をくぐった。
ふむ。やはりこれは醤油だろう。1000円か。なかなかするな。しかも、この端っこチャーシュー丼が気になる。
えい、ままよ。
次郎は2つとも購入し、1400円を支払った。コロナ禍のため、席は間隔を開けられる4席しかない。それでも埋まっていない。まぁ午後2時ではあるがな。
次郎は食券を渡し、水を飲んだ。
全て見通せる劇場型の厨房。ここまで見えなくてもいい気はするか。
はい、チャーシュー丼です。
まずはチャーシュー丼が着弾した。
なんだスプーンがデカ過ぎるな。これでは食えんではないか。
ふん、これはラーメンの汁用か。
切れっぱしもなかなかうまい。飯にたくさんタレがかかっていてうまい。
お待たせしました。醤油味玉付きです。
美しいビジュアル。
淡麗スープ。
ズズ。
なかなかうまいな。激しい主張があまりないが、悪くはない。
チャーシューはーロースト系だな。柔かいな。少し炙ってあるな。
次は細竹だな。最近じゃこの柔らかさやにはまるな。スープを吸ってうまい。
そして、麺だな。
細麺のストレートだな。
ズルズルッ。
お、意外とアルデンテ。スープの、真っ直ぐな感じととても良く合う。少し甘い味がしてかなりグッド。
ズルズルッ♪、ズルズルッ♪
ズズズズー。
ズルズルッ♪
ハムハム。パクパク。
卵はまぁ普通だな。
ズルズルッ♪
ズズズズー。
ズルズルッ♪
ズズズズー。
ズズズズー。
ふぅ。うまかった。もう少しパンチがあってもいいが、それは欲張りというものか。
またな。
次郎は暖簾をくぐった。
続く。
MENSHO@護国寺
キリッとした醤油ラーメン。麺がうまい。全てが整った味。その分ややパンチが足りないようにも感じる。
3.4次郎