新年も明けたか。今年は雪も少ないようだな。
俺には関係ないがな。
次郎は弘前市内を流していた。
さてと、新年の昼飯始めは…うーむ、店がまだあまりやってないか。
そういえば土手町にうまいカレー屋があるとシニアアソシエイツの柳沢が言っていたが…
これか?わかりずらいな。
カレー&珈琲かわしま。
店は路面の二階のようだ。小さな文字の看板が見つけにくいが。
次郎は階段を上がった。
カランコロン♪
いらっしゃっい。
カウンターが6席、4人がけのテーブルが5つ程。店内は意外と広かった。カウンターの中ではご夫婦が切り盛りしている。
次郎は店内を見回し、おもむろにテーブルに座った。
なるほど、全てカレーだな。
ここは、やはりカツカレーだろう。
言わずもがな、だな。
次郎は独りごちた。
おい。
ハイ。
カツカレー1つ。
かしこまりました。
ふぅ。次郎は置かれた水を飲み干した。
おい、女将。
ハイ。
水お代わり。
ハイ。
そうしているうちに、カレーが着弾した。
お待たせしました。
ほほーう。見事なクリエイティブ。
まずは一口。
次郎はカレーの匂いをかんだ。
うーん、あつあつでカレールーの匂いがそそるな。
おお、あっさり系かと思いきや、味は結構濃く、複雑な風味があるな。
カツもでかい。
次郎はカツをカレーにタップリつけて頬張った。
ほほーう。
これまた、カツそのものが中々うまい。ロースカツだは。流石だ。
衣がカレーと混ざり合って絶妙な柔らかさになる。そこに豚肉のギッシリとした食感が合わさる。うまい。
むしゃむしゃ。
パクパク。
むしゃむしゃ。
パクパク。
ふぅ。ご馳走さん。
いやー、うまかった。
次郎は、グラスに入った残りの水を飲み干し、そっとスプーンを置いた。
会計頼む。
ハイ。
1050円です。
ほらよ。釣りはとっときな。
次郎はキッチリ1050円を女将の手のひらに押しつけた。
コロンカラン♪
ありがとうございましたー。
ふう。うまかったな。カツもうまいのが収穫だつたぜ。
ズルッ
うお!
危うく雪で転びかけた。
ふぅ。危なかったぜ。これでセンター試験も落ちないってか!はは!関係ねーか。
次郎は雪で凍った道を恐る恐る歩き、駐車場に消えていった。
続く。
カレー&珈琲 川島@弘前
カレー屋。いろんなトッピングがあるが、基本はカレー。ご夫婦できりもり。意外と複雑な味でカツがうまい。
3.4次郎