函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

一幸食堂 定食屋 弘前

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ここか。いつも閉まっているのにな。今日は開いてやがる。今夜はここだ。

 

ガラ♪

いらっしゃい。

ラストオーダー7:30で閉店8:00だけどいい?

次郎は先制パンチを食らった。

 

お、ん?早いな…時刻は7:25か…いや、いい、頼む。

 

はいよ。空いてるところどうぞ。

 

次郎は黒石でのフィールドワークの帰り、弘前方面へ7号線を過ぎたところに左手に出てくる定食屋、一幸食堂に入った。ここは気にはなっていたものの、次郎が見る時間は休みが多く、なかなか入れないでいた。

 

 

ふう。

次郎は置かれた水を飲む間もなく、メニューに首ったけになった。

あと5分だからな…

しかし、全て暴力的な破壊力のあるメニューで目移りしちまう。

 

ちまきが、180円か。こりゃ頼まない手はないな。しかし、焼肉丼もハンバーグ定食も惹かれる。むー。

お、このトルコライス、とんかつ、カレー、カレーピラフ、ナポリタンの四つの味が味わえる優れもの…えい、今日はこれだ。

 

おい、女将。

はい。

ちまきと、トルコライス、そして、やはり焼き肉定食の焼き肉のみも頼むぜ。

 

はいよ。

女将は注文を取り、厨房へ消えた。

 

次郎はそこでやっと置かれた水に口をつけた。一気に飲み干し、自分で二杯目を注ぐ。それも飲み干し、三杯目を注ぐところで、ちまきがやってきた。

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ほう。うまそうだ。

次郎は箸でちまきをほぐし、頬張った。

うお、このちまき、牛肉ともち米のコラボが絶妙だ。味も濃い目。180円にしてはかなりのレベルだ。

 

はい、焼き肉ね。

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きた、これは暴力的なビジュアル。ご飯が進むくんだ。

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たっぷり甘辛に味付けされた肉。ふほ、やはり味が濃い。がうまい。飯が待ち遠しいな。

 

はい、トルコライスね。

続けざまに料理が着弾する。

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ぐお、これも野獣的なクリエイティブ。

どれどれ。

次郎はカレーのかかった豚カツをピラフとともに頬張った。

ふほ!!これは味がミックスされて、一見よくわからないようだが、噛み締めてみれば、豚カツに、カレー、そして、カレーピラフがそれぞれに波状攻撃を仕掛けてくる。まるでバルセロナの攻撃的なサッカーだ。

うまい。合格の出来。これで1020円はいい。

 

そして、ナポリタンだ。

次郎はナポリタンをおもむろに頬張った。

ふお、これも懐かしの味。裏切らないうまさ。こりゃ当たりだ。

 

むしゃむしゃ。

ふほ!

むしゃむしゃ。

ぐっ。

むしゃむしゃ。

 

むしゃむしゃ。

 

ゲフっ、腹一杯だ。

ごちそうさん、と。

 

おい、女将、キッチリ8:00だ。会計頼む。

はい。

2200円です。

こんだけ食ってな。コスパ抜群、サラリーメンの味方だな。

 

ほらよ。釣りはいらねーよ。これで家族とトルコにでも行ってきな。

次郎はきっちり2200円を会計皿に叩きつけた。

 

ラガ♪

ふぅ。食ったな。眠いぜ。こりゃ痩せられん…まぁいい。一つの幸せはあったな。

次郎は独りごちた。

 

バタン♪

次郎は車に乗り込み、弘前方面へ上っていった。

煌く星空は、秋の匂いがしていた。

 

続く。

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一幸食堂@弘前

全て大盛り級の野獣派定食屋。味も濃い目でついつい食べてしまう。危険だ。しかし、うまい。

3.4次郎