函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

スパイスポスト④ カレー 代々木公園

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ため息の出るビジュアルだ…

次郎は独りごちた。

 

時刻は11時45分。昼どきのほんの少し前。次郎は代々木公園駅の1番出口から出たすぐのところにあるスパイスポストというカレー屋の前にいた。

 

来てしまった。何ヶ月かすると無性に食べたくなるカレー。待ち人が3名1組。すぐに案内されるだろう。

次郎は外の椅子に座り待つことにした。待つこと5分、どやどやと先客が出てきた。

 

お客様、どうぞ。

おう。

次郎は入口手前のカウンターに座った。特別カレーは売り切れていたが、ポーク、キーマ、チキンも3種類とも残っている。

 

じゃ、3種類ので。ご飯のサイズはMで。

はい、かしこまりました。

 

前金で1350円になります。

そうだった。ここは前金だったな。

次郎は釣りはいらねぇとも言えず、キッチリ1350円を店員の掌に乱暴にねじ込んだ。

 

はい。ありがとうございます。

カウンターさん、オール、お代済でーす。

3種類はオールというらしいな。まぁいい。

次郎は前に置かれた水差しから置かれたグラスに水を入れ、立て続けに2杯飲んだ。3杯目を入れた頃、カレーが着弾した。

 

はい、お待たせしましたー。3種のカレーです。チキンのルーはお代わりできますので言ってください。

そうだった。それはなかなか太っ腹。毎回思ってしまう。

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く、やはり、見事なクリエイティブ。溜息の出るビジュアルだ。今日のポークはイエローカレー。ココナッツの甘い香りが漂う。

 

どれ。
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ほう!ほんのり甘い。しかしスパイスの味は後からついてくる。なんとも言えない味。うまいな。

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生卵を潰し、ひき肉を掬う。

ぐ、うまい!キーマはやはり、うまい!

肉のスパイシーな辛さがカレーと恐ろしくマッチする。そして、薄く切られたラッキョが素晴らしい清涼剤。

 

そして、王道のチキンだ。
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くお、この強烈にとんがった味のチキンカレールー。ルールルルル。うまい!

このとんがった味がたまらない。これがお代わり自由とは…贅沢だ。

 

いやー、うまい。

むしゃむしゃ。

むしゃむしゃ。

いやー、うまいなぁ。

むしゃむしゃ。

むしゃむしゃ。

 

ふぅ。ご馳走さんっと。

 

では、また来るぜ。

毎度ありがとうございまーす。

 

ふぅ。スパイスが効いてきたな。

次郎はうっすらと汗をかいていた。

 

次は神保町だな。

次郎はそう呟くと、千代田線の地下に消えていった。

 

まだまだうだるような暑さの続く東京。

ガタンゴトンと、電車の通り過ぎる音が、代々木の裏通りに響いていた。

 

 

続く。

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スパイスポスト@代々木公園駅

とにかくビジュアルが見事。そして、うまい。

キーマが1番うまいか。溜息が出るクリエイティブをどうぞ。

3.7次郎