次郎は赤坂にいた。
今朝は久しぶりにゴッドハンドの施術を受け、体の軽くなった午後一時。
ギュルルルー♪
むぅ、腹も減ってきたな。
次郎は独りごちた。
と言ってもなぁ。會水庵は混んでるし…
ん?肉吸い…
大阪だよな肉吸いは。千円か…行ってみるか。
次郎はビルに入って二階に上がった。
和寿とあった。
かず…か。
和食屋か。
グイ♪
いらっしゃいませ。
一人だ。
カウンターどうぞ。
静かな店内。店主は何やら忙しく仕込み中。奥さんのような雰囲気の女将が注文を聞きにくる。
やはり肉吸い定食かな。
肉吸い定食を頼む。
はいよ。
次郎はカウンターに置いてある麦茶をがぶ飲みしながら、肉吸い定食の食べ方を読んだ。
なるほどね。ぶっかけるのか。要は。
はい、サラダです。
おお、きたな。
和風ドレッシング。まぁ普通だが、悪くない。
はい、お待たせしました。肉吸いです。
食べ方ご覧なってください。
ふん、もう読んだがな。
なかなかのビジュアル。
どれどれ。ズズズッ。
ほう。意外とアッサリクッキリなスープだな。うまいが、まさにスープだな。
とりあえず、掛けてみるか。
次郎は卵を白飯にそのまま落とし、スプーンで肉吸いを掛けた。
お、いい感じだな。
たくさん掛けてと。
どれ。
ズルズルッ、ズズズズズ。
おお、たしかに雑炊みたいでいいかもしらん。
生卵がいいな。
ズズズズッ。
さらにの載せて、と。
いい感じだ。
ズズズズ、ズズズズー。
なかなかいいぞ。
ズズズズー。
ズズズズー。
ふぅ。うまかったな。
よし、会計頼む。
はい。ちょうど1000円です。
ほらよ…
ピッタリか…ちっ。
グイ♪
ありがとうございましたー。
うお、すごい湿度だな。
さてと、どこにいこうか。
次郎は、蒸し暑い外気を潜り抜け、地下鉄赤坂駅の階段を下っていった。
続く。
和寿@赤坂
夜は寿司屋。昼に肉吸いを出す。スッキリとした味。バリエーションの一つとして。
3.3次郎