おお、そういえば中華料理屋「みんぱい」の隣に大きなラーメン屋があったが、これがそうだったとはな。
次郎は倉崎というラーメン屋でラーメンが運ばれてくる前に見ていたラーメン雑誌で、青森では珍しい背脂系のラーメン屋を発見し、気になっていた。
調べて見るとさほど遠くなかったため、早速その夜哨戒することにした。
場所は次郎が以前訪れたみんぱいという中華屋の隣にあった。
ガラ♪
いらっしゃいませ。
店内は広々としている。店員は、麺打ちが一人、接客が一人。先客は7名ほどいた。
入口入ってすぐに食券機が鎮座している。
ふーむ。いろいろ味はあるが、目論見通り背脂
でいこう。
650円。
安いな。
次郎はカウンターに座りつつ、食券をカウンターに叩きつけた。
接客係が水を持ってくる。
次郎はすぐさまそれを飲み干した。
その姿はやけに堂々としていた。
そして、すぐに二杯目を自ら汲みにいく。
そうして三杯の水を飲み干したところで、接客係をねめつけた。
しかし、接客係は他の客を相手にしており、ただ虚しさだけが募った。
ふん。まぁいい。サヨナラだけが人生だ。
次郎は四杯目を注いで元のカウンターに戻った。
程なくラーメンが着弾した。
お待たせしましたー。
ゴトリ。
ほう。美しいクリエイティブ。
これは掘り出しもんの予感、大だ。
キチンと背脂がスープに浮いている。
ズズズ。
おっと、匂いは強めの煮干しだ。しかし、味はキツくない。丁度いい。背脂がすぐに後から追いかけてきていい感じに混ざる。合格だ。
めんまも太い。
さてと。
チャーシューはホロホロ系か。これは悪くないぞ。悪くないぞ!!
どれ。
麺は細麺。縮れてはいないが…
ズルズルッ、ズルズルッ。
腰はまぁまぁだな。スープを邪魔しない。
ズルズルッ
ズズズズー。
久々の背脂、腹に染み渡るぜ。
ズルズルッ
ズズズズー。
ズルズルッ
ズズズズー、ズズズズズズズズー。
ふぅ。うまかったな。
こりゃ当たりだ。
次郎は四杯目の水を飲み干し席を立った。
ラガ♪
またくるぜ。あばよ。
ありがとうございましたー。
ふぅ。大分暑さは和らいだか。
バタン♪
次郎は車のドアを開けた。中からムアッとした熱気が吹き出す。
くぅ。まだまだ車内は真夏だな。
さてと。温泉にでもいくか。
次郎は黒石方面へ車を転がした。
続く。
なかた屋@弘前
店構えが大きく、チェーン店かと敬遠していたが、なかなかのビジュアルに味。匂いは最初キツイが徐々に慣れる。リピートある。
3.4次郎