ほう、小綺麗な店構えだな。
二代目…鐡…まるてつか…
ジェイソウルブラザーズか!
ふん、仕方ない、行ってみてやるか。
次郎はぶつぶつ問答をしながら小綺麗なラーメン屋に車を停めた。
何代目でもいいが、とにかくうまいかどうかだな。
ガラ♪
ドアを開けると、外からは見えなかったが、店内に入るとズラりと客が並んでいた。その数15名ほど。
ぐ、どーするか、やめるか…
はい、どーぞ。一名様お先に。
お、一名なら早そうだな。並ぶか。
次郎は並びながら壁に貼ってあるメニューを見た。
ほう。最高の中華と最高の極煮干か…
偉そうだな。最高は使いすぎると現実とのギャップに悩むもの…自信の現れか。
次郎は独りごちた。
お客様ご注文はお決まりですか?
むぅ…迷うが、煮干しは匂いがキツいからな。よし、最高の中華。大だ。それと、チャーシュー、メンマをトッピングだ。それと、チャーシュー丼も頼む。
はい、かしこまりました。
いやー、かなり頼んじまったな。
えい、ままよ。
お客様どうぞ。
おう。意外と早かったな。15分ほど待ったか。
次郎は席に案内された。
カウンターどうぞ。
おう。
次郎は空いたカウンターに座った。
次郎はカウンターに置いてある水差しをおもむろに取り、コップに注ぎ、一気に飲んだ。
ふう。
次郎がもう一杯水を注いだところで、ラーメンが着弾した。
お待たせしました。
ゴトリ。
ほう。見事なビジュアルだ。そそられる。
スープの色も上品だ。
はい、チャーシュー丼です。
ぐ、同じタイミングか、まずいな…仕方ない。
さてと、気を取り直して。まずはスープだ。
透明で、煮干しは強ぎない程度。これはいいかもしれん。
ズズズ。
ほう、煮干し臭はキツくない。アッサリしているが味はしっかりついている。いいぞ。
ほう、トッピングしたメンマもたくさん入っているな。
シャキシャキしててうまい。
チャーシューはどうだ?
なかなか分厚い。そして大きい。厚さといい、大きさといい、ちょうどいい感じだ。
次郎はチャーシューを頬張った。
うん、うまい。このチャーシュー、柔らかいが筋はあまり無く、とても食べやすい。まるで薄切りハムのようだ。
さてと。麺は…
細麺だな。いいぞ。
ズルズルッ!
おお!うまい。これはモチモチ系だな。
でも細いからくどくない。
ズルズルッ、
ズズズズー。
うまいな。
おっと、チャーシュー丼を忘れていた。
うーむ…
パクパクパク。
次郎は肉とネギとメンマを一気に口に含み、そして、ご飯をかきこんだ。
ほう、うまいな。なかなかどーして。
しかし、ラーメンの方が圧倒的にうまいぞ。
ズルズルッ、
ズズズズー♪
ズルズルッ、
ズズズズー♪
うまい!
このスープのアッサリ感は、弘前では珍しい。
むしゃむしゃ。
ズルズルッ、
ズズズズー♪
むしゃむしゃ。
むしゃむしゃ。
ズルズルッ。
ズズズズー、ズズズズー、ズズズズー♪
ふぅ、ゲフ。
いやー、うまかった。並んでるだけはあるな。
おい、お会計。
はい。
1200円です。
う、細かいジャリ銭がない。
えい、ほらよ、釣りはとっときな。
はい、ありがとうございます。
次郎は、キッチリ返されたお釣りを素早くサイフに戻した。
まるでテキサスのガンマンの銃捌きだ。
ラガ♪
ありがとうございましたー。
さてと、この後は…今日は青森市か。
バタン♪
再び車に乗り込んだ。
ブロロロロロー♪
次郎は青森市に向かって車を転がした。
続く。
二代目丸鐡@弘前。
弘前ではかなり混んでるラーメン屋。最高の中華が普通味のラーメン。アッサリしてるものの、味が濃いのでかなりうまい。チャーシューとメンマもうまい。
3.6次郎