ういー、だいぶ飲んじまったな…
すね!すす!すすーー!!
うるせーぞ寝屋川!
すね!すすー!すすすーー!!!
次郎と寝屋川は六本木で飲んでいた。
時は深夜も2時。ふらつく足で六本木から西麻布方面に歩いていた。
交番の前を通り過ぎるときだけしっかりした足取りを装うものの、千鳥足は隠しきれない。
すねー!すす!
だからうるせーんだよ!
すねー!すす!
寝屋川は相当酔っ払っているようだ。
む。
こんなところに、ラーメン屋が。
!!
おお、これが噂の赤のれんか。
深夜になればなるほど満席になるという伝説の。
すよ!先輩、行きましょう!
何!こんな時間からか!
当たり前じゃないっすかー!すす!
赤のれんは深夜にいくもんでしょーがー!
ぐ、うるさいな。わかったよ。
いこう。
ガラ♪
2人っす!すすすーー!
カウンターどうぞ。
運良く2席空いていた。
隣は水餃子まで頼んでいる。
ゴクリッ。
うまそうだな。
次郎は独りごちた。
よし、チャーシューメンだ!
2つっす!!
おれは、高菜とキムチをトッピングで!
僕もっすす!
くそ、このマネマネ野郎がっ!
すねーー!!
はははははー!
寝屋川はご機嫌のようだ。
しかし、飲んだ後は塩分が腹の底から恋しくなる。だから人はラーメン 屋に入るのだろう。そうに違いない。
次郎はぶつぶついいながら、置かれた水をがぶ飲みした。続けざまに2杯飲んだところでラーメン が着弾した。
ドン。
お待たせしました。
ぐお!
このビジュアル!もはや暴力装置だな!
すねー!!
はは!
うまそー!!キムチと高菜正解っすね!すす!
そうだな。間違いない。
どれどれ。
博多ラーメンの細麺。うまそうだ。
ズルズルッ!
ズルズルズルッ!
くお、意外とスープに深みがある。さらに麺はもちもちだ。うまい、かもしれん!
ズルズルズルッ、ズズズー♪
ズルズルズルッ!!
うお、キムチと高菜ががっつり入ってきて、さらにチャーシューの枚数が多くてそれか全部口の中で混ざり合い合掌する!!
うめぇ!
すねーーー!ズルズルズルッ!
寝屋川も止まらないようだ。
深夜にこれはヤバい。うまい!
ズルズルズルッ
ズルズルズルッ
ズズズズズー♪
ズルズルズルッ!
一気に行っちまうぞこりゃ。
すねーーー!
ズルズルズルッ、ズルズルズルッ
ズルズル、ズルズル、ズズズズズズズー!
ぷはー!!
ゴトり。
いかん、禁断のスープまでいってしまうところだった。
ゲフッ。
すでに寝屋川はスープを飲み干していた。
やっちまったな。
かー!うまかったっすねー!!
本望というやつだな。
おい、おやじ、会計だ。
2人で2200円です。
ほらよ。ここはおれが払うぜ。釣りはいらねーよ。
次郎はキッチリ2200円をカウンターに叩きつけた。
ご馳走さまっす!!次郎先輩!!
すすー!!
ははー!みたいに言うな!
すすー!!
ラガ♪
ふー、既に胃もたれがするか。
すねー!
おい、もうタクシーに乗るぞ!
すね!
寝屋川は走り出して、タクシーを捕まえた。
バタン♪
乗り込む2人。
深夜の西麻布を2人は後にした。
続く。
赤のれん@西麻布
博多ラーメンの店。深夜げきごみ。
馬鹿にしていたらとてもうまかった。キムチと高菜、チャーシューは必須。できれば水餃子も。
3.5次郎