函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

中村玄 中華 恵比寿

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いやー、次郎、久しぶりだな。

ああ。お前らもな。

次郎は年の瀬、昔の仲間との忘年会に参加していた。久しぶりに会う面々は皆元気そうだった。

 

中村玄。

皆で卓を囲むとなれば、やはり中華一択か。

 

しかし、この中村玄。

店の名前も人名のようで特徴的だが、一見普通のマンションの一室に入るような入口。入ってみるとまるで店。適度な猥雑館。鼻をつく香辛料の匂い。

 

 

期待させる。

 

 

店のチョイスは普段から包み込む営業マンとして巷を鳴らしている友人の町田だった。彼から学んだ包み込む段取り術は、その後次郎の人生を1/10000も変えた。

 

 

さすがだよ、町田。

次郎は独りごちた。

 

 

さてと、みんな。

コースの飲み放題。1人6000円だ。ここの火鍋は汁無し。今夜はとくと楽しんでくれ。まずはビールからだな。

 

町田が得意の講釈を垂れた後、お通しの唐辛子のスナック、ビール、そして1品目の酔っ払い海老が運ばれてきた。

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ほう。この唐辛子、辛くない。むしろ丁度良い辛さ。サクサクしてて、ビールに合いそうだ。

カンパーイ♪

 

いやー、どうだった今年は?

え?まぁまぁだな。会話が始まり、二品目の蒸し鶏が運ばれてきた。

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ほお。なかなかのビジュアル。アッサリしててうまい。やはり、この店なかなかいいぞ。

そして、火鍋への期待感は増していった。

 

はい、スペアリブの黒酢餡かけです。f:id:hidekinghenry:20181214172220j:image

なに!これは素晴らしいクリエイティブだ。ドロっとしたどす黒いあんがとてもうまそうだ。

 

はう!うまい。

スペアリブの肉を食い千切ると、そこに甘酸っぱい餡がトロリと絡まってくる。これはたまらん。

 

そして、天津が運ばれてきた。蒸篭の蓋を開けると中は焼売だった。

どれどれ。
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うむ。これもなかなか。ぎっしり系のシューマイだな。

 

よし、紹興酒いっちゃおーか。

絶妙なタイミングで町田が紹興酒をオーダー。

先に頼むことで、紹興酒とともに、メインの火鍋が同時に運ばれてきた。

 

さ、さすがだよ。

次郎は独りごちた。

 

はい、火鍋です。

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ぐお、これは圧巻のビジュアル。うまそうだ。熱々、ぐつぐつ、ビリビリだ。

しかし、辛さは二番目で適度な辛さ。シシトウ、しいたけ、えのき、豚肉。

これらがこの香辛料まみれのスープと混ざり合い、絶妙な味に変化している。

うまい。

辛い。

そして辛うまい。

 

むしゃむしゃ。

グビッ。

紹興酒が効くぜ!

 

プハー。

うまいな。しかし。

だろー。

いやー、うまい。

だろーー。

 

いやー、うまい。

でしょー

ははははははっ…

 

 

仲間たちの夜は更けていった。

 

続く。

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中村玄@恵比寿

恵比寿駅前を線路沿いに少し上っていったところのマンション2階の一室にこの店はある。外観やドアではここに店があるとは思えないが、ドアを開けると別世界。

料理は辛い汁無し火鍋が有名な中華。他の一品もうまい。特にスペアリブの黒酢餡かけ。4人以上で訪れたい。

3.6次郎