とんかつが食いてぇなぁ。
次郎はベッドの上でそんなことを考えていた。
立て込んでいた仕事がひと段落し、ゆっくり休むと、食欲が湧いてくるのだった。
ふぅ。
次郎は身支度を済ませると家を出た。
表参道駅にやってきたはいいが、さてと、どこに行くか。大門のとんかつ地区はなぁ。神田はどうだろうか。あそこなら。
三軒ほど目星を付けると次郎は新御茶ノ水に向かった。
ふぅ。さてと。ここから歩こう。千代田線は空いてていいぜ。
次郎は新御茶ノ水を降りて、小川町方面に歩いた。
目星をつけた一軒目、とんかつ万平。
12月3日まで休業します。
の貼り紙。
ち。偉そうに。
付いてないな。
仕方ない、もう一つに行くか。
次郎は道を渡り、淡路町方面に歩いた。
お、あった。あれだ。11時だしな。入れるだろう。
ガラガラ♪
いらっしゃいませ。
一人だ。
カウンターどうぞ。
11時開店で11時5分に来たというのに、先客が3名。やるな。
次郎は独りごちた。
迷うな。ここは。
おい、姉さん。
はい。
ロースとカキフライ1つ頼む。
はい、かしこまりました。
店主が肉を包丁の裏で叩いている。
なんだかつらそうだ。
まずはおしんこが渡された。
食べたら見ると、塩辛くてうまい。
そのうちにカラカラと美しい油の弾ける音が聴こえて来た。
来たな。この油で衣が揚がる音がたまんねーんだよな。
カウンターの上の調味料を一つ一つ確認し、らっきょを一つ頬張った。
おしんこもらっきょもなかなかいい。
はい、おまたせしました。
おお!うまそう!
美しいクリエィブ。
さてと、まずは、キャベツにドレッシングを。
サザンアイランドか。なかなかいい。
さてと。まずはポン酢おろしだ。
ザクザクの衣だ!それがしっとりポン酢と相まって絶妙なハーモニー。肉汁も弾ける。良く火が通っていていい。厚さも適度に厚く申し分ない。
そして、やはりソースだ。辛子をたっぷりつけてと。
ザクッ、ジャワッ。
肉汁が弾ける。
うまい。
そして、 最後は醤油だ。
ほぉ!うまい。やはり流石醤油だ。
しかし、今日はソースに軍配だな。
むしゃむしゃッ
ザク、ジャワッ!
ザクッ
牡蠣もうまいぜ。
ふぅ。
この味噌汁、赤だしだな。なかなかうまい。締めに持ってこいだ。
さてと、では会計頼む
1900円です。
1550円のロースと350円のカキフライか。まぁ仕方ない。
釣りはいらねーよ。
次郎は1900円キッチリカウンターに叩きつけた。
ラガラガ♪
イヤーうまかった。また来たいぜ。
さてと、今日は淡路町あたりで本でも読んでゆっくりするか。
続く
有名なとんかつ屋。衣はザクザク、肉はジューシー。焼き加減はメディアムウェルダン。うまい。12時は混んでて入れないかも。再訪したい。
3.7次郎