次郎は都営三田線の先にある埼玉の湯処で、鳥の囀りを聴きながら湯を浴んでいた。
んー、癒されるなぁ♪
都心から少し離れれば自然を感じられる湯処がある。
東京は豊かだ。
さてと、湯浴みも終えたことだし、帰るとするか。次郎は再び三田線に乗った。車内で路線図を三田。
うーむ…三田線は巣鴨もあれば水道橋、神保町もある。ラーメン路線だな。
次郎は独りごちた。
次郎は半蔵門線に乗り換えるため神保町で降りた。
神保町かぁ、街に出ない手はねぇーよなー。
次郎は気がつけば地上に出でていた。三田線からの降車のため、A5出口からだった。
腹も減ったな、おやじの店は行ったばかりだし。別方向に歩いてみるか…
テクテクと裏道を歩いていくと一軒の小綺麗なラーメン屋に出くわした。
ほう。見ると人が一人入って行った。流行ってると見た。今日はここで勝負だ。
ガラガラ♪
いらっしゃい。
空いてるお席どうぞ。
食券機にはつけそばと中華そばがある。
迷うが、ここは一押しの特製つけそばにするか。お、このほぐし豚もトッピングだ。
1030円と150円。合計1180円だった。まぁいいか。
次郎は食券を店員に渡し、席に着いた。
小綺麗な店内。おしぼりまで。なかなかいい。
はい、どーぞ。
五分程度で着弾した。
これは美しいクリエイティブだ。
麺は二種。ほぐし豚も旨そうだ。
さてと。
つけそばだけあって濃い味だが、スッキリ醤油だな。魚出汁が効いている。
細麺と、
つるつる中太麺か。
まずは、中太麺から。
ズルズルッ、ズルズルッ!
次郎は勢い良く啜った。
ほう、つるつるもちもちだな。なかなかいいぞ。
そして、細麺は。
ズルズルッ!
ほう、やはり俺は細麺派だな。スープと良く絡みうまい。
これにほぐし豚を入れてと。
ズルズルッ、ツツ!
おお、やはり、このほぐし豚の暴力装置が細麺とスープに溶け合い独特の世界観を出す。うまいぞ。
チャーシューはと。
柔らかく、動物的な味。これもいい。
卵はどうだ?
プシュ!
中身が弾けた。
ぐぉ、予想外にいい出来!外は味が染み込み、中は半熟。やるじゃねーか。
ズルズルッ!
ツルツルッ!
ズズズー!
ズルズルッ!
ツルツルッ!
ズズズー!
ふー。ご馳走さんと。一気に食っちまったぜ。
お客様、そばつゆ行かれます?
おお、そうだな。もうほとんどないが。
はいよ。お好みで酢橘もどうぞ。
おお。いいな。
次郎は酢橘を絞り、つゆを啜った。
うん、さっぱりするな。
ズズズー。
ふぅ。
さてと、じゃまた来るぜ。
ありがとうございましたー。
ラガラガ♪
さてと、湯浴みしてなんだか眠いぜ。今日は一日リラックスデーと洒落込むか。
次郎は携帯でゴッドハンドの番号をプッシュした。
続く。
神田勝本@神保町
水道橋などいくつか店舗展開している中華そばの店。店内は小綺麗。おしぼりなど小物が充実している。女性も入りやすい。
味はスッキリ醤油。つけそばが押しだが、中華そばもいけそう。ほぐし豚トッピングは必須。
3.5次郎