食い倒れ 函館次郎のひとり飯道

函館次郎が世間の荒波に抗いながらひとり飯に命を捧げる物語

はちまん 焼き鳥 早稲田

f:id:hidekinghenry:20181016132137j:image

「ロージーちゃん、だーまー?」

 

次郎行きつけのマッサージ屋のゴッドハンドK、略してKからメールが入ったのは午後6:30。高田馬場と早稲田の間にあるドトールコーヒーでソイラテを飲んでいた時分だった。

 

約束は7時だが、早いな。

じゃあ行くとするか。

次郎は飲み残したソイラテを持ち、立ち上がった瞬間、見るからにウダツの上がらなそうなジジイが次郎にぶつかった。

 

うぉう、ソイラテが手と床に溢れた。

熱い、このヤローどこ見てやがんだ!ボケがッ!

次郎は熱さの余り、ジジイをしこたま怒鳴りつけた。

ジジイは、右往左往している。

 

どーする?コマンド.

魔法を使う。

メラゾーマ

ジジイに202のダメージ。

ジジイは死にそうだ。

 

もう、いい、行けよ!

 

次郎はバシルーラを唱えた。

ジジイは彼方へ消え去った。

 

だ、大丈夫ですか?

ドトールの店員がオシボリを持ってやってきた。

次郎はそれをむしり取ると手を拭いた。

ちっ、服につかなくてよかったぜ。全く…

 

 

いかん、行かねば。

次郎はそそくさと店をでた。

 

ふー、とんだ災難だったぜ。

まぁいい。しかし、腹の減った次郎に早稲田通りは誘惑の巣窟、地獄の一丁目だ。

次から次へとラーメン屋が押し寄せる。

ぐ〜きゅるる〜。

やばいな。腹が鳴ってらぁ。

 

まだか、約束の店は?

 

おお、これだな。はちまん。

f:id:hidekinghenry:20181016133508j:image

地下か。

次郎は階段を降りていった。

扉を開けると既にほぼ満席。その奥にGDKはいた。

遅いよ〜。

すまへん。

まだ時間前ではあるが、そこは御愛嬌。

まぁ座んなよ。

おう。なんとも旨そうな匂いが店内に立ち込めている。

f:id:hidekinghenry:20181016133730j:image

ぐお、旨そうな焼き鳥だな。たまらん。

じゃあ、大将、おひたしとえび芋の揚げ物、それとはちまんサラダね。

はいよ〜。

Kは常連。注文は任せることにした。

 

しばらくすると、前菜が運ばれてきた。

f:id:hidekinghenry:20181016133941j:image
f:id:hidekinghenry:20181016133946j:image

えび芋にサラダ。

次郎とKはビールで乾杯した。

いやー、たまには外で一杯やるのもいーねー。

ですねー。

 

む、このえび芋、うまい。ほふほふで里芋のように途中からしっとり。塩がいい塩梅だ。

サラダも食べやすい。レモンが効いている。

よし、これで急な血糖値の上昇は避けられたぜ。

 

じゃ、焼き鳥いこうか〜。

ヨロシク。

 

f:id:hidekinghenry:20181016134516j:image

アスパラ巻き
f:id:hidekinghenry:20181016134526j:image

しそ巻き
f:id:hidekinghenry:20181016134511j:image

胸肉

くー。どれもうまそうだ。

次郎は焼き鳥に食らいついた。

ジューシーで、いい塩加減。うまい。後味がサッパリしていくらでも食えるなこりゃ。

 

でしょ〜

日本酒いっちゃおうか。

ですね。

大将〜、冷やよろしく〜

あいよ。

 

しばらくしてお勧めの日本酒が出てきた。

f:id:hidekinghenry:20181016134818j:image
f:id:hidekinghenry:20181016134813j:image

ぐ、うま!すっと胸に消えていく。その割に飲みごたえのある後味。焼き鳥に合う。

 

うまいね〜。

ねー。

 

だんご、うずら、皮です。
f:id:hidekinghenry:20181016134521j:image
f:id:hidekinghenry:20181016134508j:image
f:id:hidekinghenry:20181016134514j:image

くぁー、旨そうだ!特にこのだんご。つみれと言わないらしい。

うー、このだんご、ミンチに混じって軟骨が入っていてうまい。けしの実も練りこまれている。ジューシー且つ繊細、素晴らしい塩加減と焼き加減。たまらん!

 

このうずらがまたうまいのよ〜

 

なに。ほう!

 

確かにうまい。これは、うずら史上一番うまいかもしらん。なんと表現して良いのやら…いや言葉なんて野暮だ。とにかくうまい…醤油につけてあるのが決め手か。

 

この皮もパリパリで食べ応えがあって脂がジューシー。くそ、なんてことだ!

f:id:hidekinghenry:20181016135328j:imagef:id:hidekinghenry:20181016135339j:image

次の日本酒は篠峯です。

う、うまい…だめだこりゃ。今夜はもう、最高やないか。

でしょ〜日本酒もこの店凄いのよ〜

さすがK。ゴッドハンドなのはマッサージだけじゃない。

 

厚揚げと、軟骨の辛焼き。

f:id:hidekinghenry:20181016135525j:image
f:id:hidekinghenry:20181016135518j:image

優しい厚揚げ。

そして、軟骨の辛焼き。

これはね、ネギとタバスコを混ぜてあるから、串から肉をとって混ぜて食べるんだよ。

f:id:hidekinghenry:20181016135530j:image

なるほど。おお!このネギがシャキシャキで、タバスコと軟骨に合う。軟骨自体コリコリで骨に付いた肉がまたうまい。噛んだ時に口の中に広がる肉汁は天国への入口だ。

 

次はこれね。
f:id:hidekinghenry:20181016135520j:image

そして、新たな日本酒は熱燗で。群馬か。こりゃまたうまい。

 

はい、手羽先とオクラね。

終盤戦に近いところで供される手羽先。脂が乗っているため、最後の方に出てくる。入口を開けて天国への階段を登り始めたKと次郎。

f:id:hidekinghenry:20181016132137j:image
f:id:hidekinghenry:20181016135932j:image
f:id:hidekinghenry:20181016135937j:image

ぐお、ナンジャこの手羽先は。骨にかぶりつく次郎。骨に付いた肉から肉汁が弾け飛ぶ。うおぉ!だめだこりゃ。旨すぎる。

そして、オクラがシャキシャキして口の中をこざっぱりさせる。

 

はいよ、次の日本酒ね。
f:id:hidekinghenry:20181016135940j:image

若松。くそコレもまた格別。辛口。しっかりとした飲み口。

 

さて、そろそろ、締めのそぼろ丼にいこうか。

大将、そぼろ丼2つ。

 

はいよ。

く、そぼろ丼か…腹は一杯なのに、待ち望んでしまう別の自分と引き裂かれるもう一つの自分。アイデンティティの崩壊だ。

 

はい、お待たせ。

 f:id:hidekinghenry:20181016140558j:imagef:id:hidekinghenry:20181016140609j:image

それと締めの日本酒ね。

f:id:hidekinghenry:20181016140639j:image

くそ、なんというビジュアル。これが不味いわけがなかろう。そして締めの熱燗。

そぼろの上に鎮座したうずらの生卵を割って一気にかきこむ。

ふ、ふ、うまひ!!

むしゃむしゃ。

甘くて辛くてジューシー。

 

鳥スープかけて食べる人もいるよ〜。

 

おお、なるほど。

一緒に出てきた鳥スープをかける次郎。

f:id:hidekinghenry:20181016140759j:image

そぼろ丼鳥スープ漬け。贅沢にも程がある。贅沢は敵と言われたWW II時代に生まれなくて良かったぜ。

次郎は独りごちた。

締めの熱燗がまた五臓六腑に染み渡る。

く〜。

 

ゲフッ

もう食えん。

 

うまかったね〜。

ほんとですね。

ありがとうK。

またいこうよ〜。

 

あ、お持たせのそぼろ丼弁当も頼んどいたから。これは明日食べるといいよ。冷えるとまた味が変わって美味しいんだよ〜。

f:id:hidekinghenry:20181016141943j:image

な、なんと、さすがK。粋な心遣い。今から明日が楽しみだ。

 

 

じゃ、お会計。

はい、二人で18400円ね。

 

これだけ食べて飲んで、これでいいのか…半端ないぜ。

二人は割り勘して、店を後にした。

ふらふらと千鳥足の二人。

じゃ、食後の運動がてらこのまま青山まで歩いちゃおっか〜♪

秋の風が涼しく気持ちの良い夜。

ふらふらと早稲田大学を越え、二人は夏目坂を上っていった。

 

三日月に照らされた二人の影は小さくなって、やがてそれも見えなくなった。

 

続く。

f:id:hidekinghenry:20181016140558j:imagef:id:hidekinghenry:20181016132137j:image

はちまん@早稲田

早稲田の老舗焼き鳥屋。全ての品物が丁寧に作られていて、そしてうまい。柔らかくジューシー。日本酒の種類も半端ない。特に肉だんごと軟骨、そぼろ丼、えび芋の素揚げは次郎的には絶品。辛焼きもうまい。

4.0次郎