食い倒れ 函館次郎のひとり飯道

函館次郎が世間の荒波に抗いながらひとり飯に命を捧げる物語

覆面智20 あん肝ラーメン 神保町

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お、おら死んじまうよオヤジ!!

 

お、今日は休みかい?

オヤジが聞いてくる。

いや、仕事は遅めからで。

 

そうかい。今日のはキてるよー。

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食券は1200円。日替りラーメン一択。毎月出し汁の素材が変わるオヤジの店。今月はあん肝がそれである。年に一月訪れるあん肝出し汁ラーメン。

 

間違えいなくうまい。次郎は今まであん肝で間違えた記憶は無かった。

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悪い肉も。

カウンターで100円手渡す次郎。

 

はいよー。

 

ちゃっちゃっちゃっ

 

ちゃっちゃっちゃっ

 

小気味良く繰り返される湯切り音。

 

ちゃっちゃっちゃっ

 

ちゃっちゃっちゃっ

 

リズミカルにこだまする。

口の中にヨダレが溜まってくる。

ゴクリ。

生唾を飲み込んだ。

 

 

ごとり。

ラーメンが目の前に置かれる。

はいよー。

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ぐ、ぐお!!

キ、キた。このビジュアル。間違いない。

間違うわけがない。

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な、何というあん肝の量。

ヨダレが止まらん。

次郎は恐る恐るあん肝スープを口に運んだ。

 

ぐぉあ!!

う、うま過ぎる、うまいのが過ぎるぞ!!

あん肝とこの濃い阿波尾鶏の醤油スープ。尖りまくってる。しかし深い味わい。ただ濃いだけじゃない。様々なダシにあん肝が組み合わさって至高のスープに仕上がっている。

 

そして、この悪い肉。

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醤油に漬けた豚ばら肉。

この濃いスープと相まって悪魔のような深い味わい。

エロイムエッサイム、エロイムエッサイム。

次郎は指で六芒星を切った。

 

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そして、この卵縮れ細麺。最強コンボ。

間違いない。

 

ズルズルッ!!

 

次郎は勢いよくかきこんだ。

 

う、うまいが過ぎる!

きっと死ぬ前に思い出す味になるのだろう。

次郎は独りごちた。

 

ズルズルッ

 

ズルズルッ

 

ズズズズッ

 

ズルズルッ

 

ズズズズ、ズズズズー!!

 

ふー。

あっという間の邂逅だった。

しかし、満足だ。

もう死んでもいい。

次郎はそう感じた。

 

 

おやじ、うま過ぎたよ。

 

ありがとねー。また来週まってるよー。

 

くっ、ら、来週も…

食べたそばからまた食べたくなる中毒性。

まるで麻薬だ。

 

 

次郎は店を出て、神保町の街をゆらゆらと歩いた。

まだ恍惚感に体が火照っている。

 

この後の仕事は…さぼっちまうかな。

 

次郎は暫く街を歩き続け、フラリと喫茶店「さぼうる」に誘われるように入っていった。

 

 

続く。

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覆面智@神保町

がんこラーメン一条流。出し汁は基本的に阿波尾鶏のまろやかな味。そして、ひと月ごとにプラスで出し汁の素材が変わるがわる追加される。あん肝はまた格別。火曜は塩ラーメンの日。水曜は会員限定の濃い出し汁の醤油ラーメン。

4.4次郎