ちっ、なんもねーな。
次郎は知り合いの住む新白河駅にいた。
福島に近いとはいえ、新白河も暑い。
まもなく東京への帰り道。まだ新幹線の時間に余裕があった。
そういえば、あいつ言ってたな。駅前に白河ラーメンの店があると。
行ってみるか。
次郎は独りごちた。
駅前だと言ってたな…おっ、あったあった。
かづ枝
それっぽい名前だな。
ガラガラ♪
いらっしゃい。何名様?
1人だ。
カウンターどうぞ。
次郎はカウンターのふちに座った。
むぅ。迷うが…ラーメンだなやはり。それと、餃子もいこう。
おばちゃん
ラーメンと餃子頼む。
あいよ。
ふー、店内は混んでいた。なかなかの盛況ぶりだ。
次から次へとラーメンが運ばれてくる。
そろそろか。
ごとり。はい、お待ちどおさま。
餃子ね。
昔ながらの…という感じか。
さて、
手打ち麺とのことだが、
ズルズルッ
ほお、なかなか歯応えがあるな。うまいな。
味もシンプルな醤油味。
チャーシューが分厚いな。しかし、固すぎず、うまいな。いくらでも食べれるな。
餃子はどうだ?
ほぉ、餃子の皮が、柔らかく、味もしっかり付いている。うまいじゃねーか。
ズルズルッ
ムシャムシャ
ズルズルッ
ムシャムシャッ
ふー。うまかった。
おい、会計だ。
900円です。
ほらよ。これで新しいそば粉でも買いな。
次郎はキッチリ900円をカウンターに叩きつけた。
ガラガラ♪
ふー、しかし暑いな。
次郎は新白河駅に向かって歩きだした。
夏の日差し次郎の背中を突き刺す。
まだまだ夏は終わらないってか。
駅の木陰でヒグラシが鳴きはじめていた。
続く。
かづ枝@新白河
白河ラーメンの店。あっさりシンプルな醤油味。餃子もうまい。ホルモン焼きにそそられたが次はそれか。
並ぶほどは混まないので入りやすい。
3.3次郎