さ、て、と。
7時か。
次郎は新橋にいた。
今夜の仕事終わりは汐留だった。時刻は7時。そろそろ夕ご飯の時間だ。
新橋にはとんかつアオキができたらしいが、今日はそんな気分じゃねーな。
ん?なんだあそこは。
新橋烏森口からニュー新橋ビルをこえて左にまがったところに、ちょっとした人だかりがあった。
近寄ってみると、細い道に人が吸い込まれていく。次郎も覗いてみると。
こんな細い道にラーメン屋か!これは匂うな。
麺屋纏か。
なんだ?他の客は全員烏賊干し鶏白湯醤油ラーメンか。
よし、俺もそれにしよう。
1050円か、全部盛りだからな仕方ない。
お客様、カウンターどうぞ。
次郎は奥の席に座った。
…
はい、お待ちどお様です。
ごとり。
なるほど。醤油味、少し濃そうだな。
ほお。このスープ烏賊の出汁が効いてるな。
味は濃いが、脂切ってない。烏賊も具に入ってるな。
麺は、細麺か。つるつるだな。しかし、濃い出汁には丁度いいな。合格だ。
チャーシューは?
あっさり鶏肉か。淡白だが、悪くない。
そして、このメンマ。うまそうだな。
うーん、醤油が効いて、柔らかくうまい。想像に違わないな。
ズルズルッ
ズズー
ズルズルッ
ズズズズー
ゲフ
ご馳走さん。と。
はー、うまかったな。あっと言う間だ。
またな、おやじ。
どーもありがとうございましたー。
この時期、夜風が気持ちいいぜ。
外に出た次郎。
さてと、このまま帰るか、または…
次郎は独りごち、新橋の喧騒に消えていった。
続く。
麺屋纏@新橋
烏賊の出汁の鶏白湯醤油ラーメンがイチオシ。色は濃いがそこまででもない、上品な味。チャーシューもタンパクだが悪くない。店の場所が少しわかりづらい。スープの濃い色に反して女性向きな一杯。
3.5次郎。