食い倒れ 函館次郎のひとり飯道

函館次郎が世間の荒波に抗いながらひとり飯に命を捧げる物語

覆面智17 牛骨だし汁 神保町

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お、おやじ!!

なんだよ!ゴールデンウィークは毎日営業かよ!そして、毎日メニュー変わりかよ!

次郎は興奮していた。

 

覆面智のラーメンは次郎が死ぬ前に食べたい一杯だが、それは同時に死なずとも毎日食べたい一杯でもあった。

 

そして、ゴールデンウィーク2018。次郎は仕事もなく、しかし、ラーメンは毎日ある状態。

なんだ、桃源郷太平天国パラダイス銀河ってのはすぐそこにあるってことだったのか!

はは!

 

既に鼻血が出そうな次郎。

さてと、しかしだ、そうは言ってもな。塩分の取りすぎは注意しなけりゃならん。初日の今日は偵察というこで、だな。

 

言い訳を見つけた次郎、そのまま家を飛び出した。

半蔵門線に揺られること15分。カレー、ラーメン、古本の街、神保町に降り立った。

 

 

さてと、今日は牛骨ラーメンということだがな。

ガラガラ♪

 

いらっしゃーい。

そろそろ来ると思ったよ。

 

お、おやじ!

流石だ。そして、こりゃあ1200円のラーメンに決まっているだろう!パクチーもうまそうだ。

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はいよ。オヤジは食券を受け取った。

 

醤油?塩?

醤油で。

 

パクチーは大丈夫かい?

大丈夫だ。

 

トッピングは?

もやし、味玉、青唐辛子を。

 

はいよ。

 

チャッチャッチャッ♪

 

チャッチャッチャッ♪

 

小気味好いリズム音。

 

ウィーン♪

チャーシューを切る音。

 

さえ箸が麺をかき混ぜる。

 

ごとり♪

おおー!すでに神々しい。

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この胡椒が色味を引き締めている。そしてこの牛骨に巻きついていたであろう牛肉。そしてパクチー、チャーシュー、味玉、そしてもやしとあげ玉ねぎ、海苔、青唐辛子。

完璧だ。ラーメン界のピカソだ。パクチーが画面に彩りを添える。

 

ふー。

次郎は深呼吸した。

 

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うっこのキリッとしたスープ。しかし牛骨の脂っぽさが残り絶妙な濃厚感だ。

 

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ぐっ、この牛肉。思った通りだ。柔らかいが食感が残りこの牛骨とまぐわい絶妙なハーモニー。

 

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そして、対照的に、口の中に入れると即座に溶けてしまう天使のチャーシュー。素晴らしい。

 

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ズルズルッ

 くー、いつもながらこのたまごちぢれ麺。細さがちょうど良く、スープに絡む。一緒にモヤシをかき込むことで様々な食感が、口に広がる、まるでラーメンのサーカスだ。

しかし、このパクチー濃厚な味を一発でリフレッシュする魔法の力を持っている。

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くー、なんだこの味玉は!半熟加減はまるで錬金術だ。オヤジッ、貴様は本当に人間なのか…そんな妄想まで掻き立てる。これをスープとともに口にお見舞いするとどうだ?まさにここは天国。キリストが降臨するわけだ。

 

ジーザス

次郎は独りごちた。

 

うますぎた。こんなものを食ってしまっていいのだろうか。知恵の身を食べたアダムとイヴの末路は…いや、アダムとイヴがいるから今の俺がいて、オヤジがラーメンを作ってるんだ。

 

ラガラガ♪

ご馳走さん!うまかったよ。

 

毎度どうもねー。ゴールデンウィークは毎日やってるよー。

 

殺し文句だ。

次郎は歯に挟まったチャーシューを噛み締めながら店を出た。

ふと道の生垣を観ると美しい蝶がいた。

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これは、一体なんのメッセージだ。

"俺は間違っていない"

おそらくそういうことだろう…

 

次郎は近くのコンビニで体すこやか茶を買いながら地下鉄のホームへ向かった。

 

いつなったら痩せれるのか…

ジムでも行くか。

 

あてもなく呟いた声は入って来た電車のブレーキ音にかき消された。

 

 

続く。

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覆面智@神保町

うますぎて話にならねぇ。出し汁が毎回変わるため毎回違う味に変化。しかし芯は同じ。トッピングも一工夫されていて常に新鮮。リピート率100%。今回は牛骨ラーメン。これまた当たりの一杯。

3.8次郎