次郎は上野に向かっていた。
しかし、その前に腹ごしらえだな。
上野は何も思い浮かばんしなぁ。とはいえ、浅草は行き過ぎだしなぁ。
よし、今日は京橋のスープカレーにでもいくか!
次郎は銀座線は京橋で途中下車した。
駅は駅ビルと直結していた。
ん?なにやら店が沢山あるな。少し覗いてみるか。
一階、地下一階とレストランが沢山、軒を連ねていた。
迷うな。
スープカレーはどーするかな…
いいか、たまには。
次郎はいくつか店を回ったあと、
よし今日は中華にするか!
そういうことになった。
1人だ。
こちらへどーぞ。
12時には少し早かったため、店内は空いていた。
さてと。
よし、餃子2人前。そして、この当店ナンバーワンのそぼろ丼を頼む。
はい、かしこまりました。
ふう。頼みすぎか。
まぁいい。
次郎は独りごちた。
はい、餃子です。
ぐお!でかい!
やはり一人前でよかったな!
どれどれ。
おお、内側からつゆが溢れる。小龍包的餃子だ。熱々でうまい。皮はもちもちでぶ厚めだな。
うん、うまいぞ。しかし、2人前はきつい!
はい、そぼろ丼です。
ぐお!来た!この目玉焼き!
間違いないじゃねーかこのビジュアル。
となると、これだよな。
うおー、噴火だー!土石流だー!
うまそーだー!!
どれどれ。次郎は土石流を丸ごと口に放り込んだ。まるで火の神だ。
ぐぁ!うまい!
とろとろの半熟卵、シャキシャキのインゲン、味の濃い挽肉、そしてご飯。
これは、なんのカルテットだ?ぁぁ!?
うまい!
ガツガツッ
ムシャムシャ。
ふー。
ダメだそぼろ丼は完食したが、餃子は食えねー。すまんな誰か。
ゲフッ
ふー。苦しい。
おい、会計だ。
2100円です。
ふん、まぁそんなもんだろう。
ほらよ。釣りはいらねーよ!
ダーシェ。
次郎はきっちり2100円をテーブルに叩きつけた。
さてと、これから俺はどこにいくんだっけな?
おお、上野か。
満腹ゆえ、もうどーでもいいな。
仕方ねえ。行くか。
次郎は地下鉄へ足早に消えていった。
春の陽光が京橋の街を穏やかに照らし出していた。
続く。
歓迎@京橋
羽根つき餃子の店。しかし、ランチはなんといってもこのそぼろ丼。ガパオライスによく似ているが、ビジュアルが圧倒的でうまい。これを食べにまた来たい。
3.65次郎