函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

東京トンテキ 渋谷

うっかり渋谷まできちまった。

次郎は六本木からバスに乗り、青山で降りるつもりが携帯を見ていたらいつの間にか渋谷まで来ていた。

 

まぁいい、青山よりも店はたくさんあらぁ。

切り替えの速いのが次郎様の特技よ。

次郎は独りごちた。

 

何がいいか…

渋谷は今夜も喧騒に満ちている。楽しげな声が聞こえてくる。うまそうでコスパの良さそうな店もたくさんある。

 

さてと…最近行き尽くした感はあるよな…ふと見るとたこ焼きやのとなりにあるトンテキの文字が光っているのが目に入った。

 

ほう、トンテキか…味かキツすぎるきらいがあるんだよな。しかし、行ったこともないし、店は繁盛しているしな、よし、今夜はここで勝負だ。

 

階段を上がり店に入ると、すでに待ちが2名。

どうする?やめるか…

しかし、ほどなく待ち人は奥に吸い込まれ、更に1人が会計をしている。

 

しかたない、待つとしよう。

 

お客様、お一人様ですか?

見ればわかるだろう!?ああ?

次郎はメンチを切った。

 

どうぞ。

おう。テーブル席に案内された。

さてさて、メニューはと。意外と豊富だな。

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そそるメニューばかりだな。これはあたりか?

しかし、味がキツそうだ。よし。

 

おい、ねーちゃん。

はい。

ほうれん草と桜海老のガーリック炒め、塩もつ煮込み、豚バーグ定食だ。

 

はい、かしこまりました。

 

ふぅ。頼みすぎたか。いや人生は一度きりだ。後悔してもしかたなし。

次郎は自分を鼓舞した。

 

なかなかの混雑具合、人はひっきりなしに入ってくる。

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はい、 ほうれん草です。

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ほう、すごい量だな!

む、味が濃い、しかしうまい。独り者にはもってこいだ。

 

はい、塩もつ煮込みです。

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ぐお、これもでかい、そして熱い!

どれどれ。

ほう。味はスッキリだな。だがうまいな。もつも軟骨も大根もうまい。出汁もいい。

これは当たりだな。混むわけだ。

 

はい、豚バーグです。

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ぐお、でかい!さすが300グラム。

どれどれ、

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流石に箸ではきれないが、肉汁が溢れでてくるな。

ほう、豚肉なんで多少ばらばらするが食べやすい。歯ごたえもいい意味である。野獣的な味だ!トンテキソースではなくオニオンステーキソースにしたのもしつこくなくて正解だ。

 

これは、やばいな。独り飯にピッタリだ。

キャベツもたくさんあっていいな。飯もでかい。学生の需要もさぞあるだろう。

 

店は少し狭いがな。そこはご愛嬌か。

 

 

 

ゲフッ

ふー、食ったな。食い過ぎたか。

まぁいい。またプールにでもいくか。

ははっ!

 

おい、会計だねーちゃん。

あちらでございます。

 

ちっそうか。次郎は入り口のレジに立った。

2300円です。

 

コスパはまあまあか。

ほらよ、釣りはいらねーよ!

キッチリ2300円払い、次郎は颯爽と店を出…れなかった。ちっ、引き戸か!

 ぐいっ

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でかでかと。

 続く。

 

 

 

 

 

 

 

東京トンテキ@渋谷

コスパのいい、トンテキ屋。味濃いめ。しかし、おいしい。学生とサラリーマンの強い味方。病みつきになる味。

3.6次郎