んん…うんんんん…ふぅー…
一時か…しかたねぇなぁ…起きるか。
この一週間毎日午前様で仕事をしている次郎。久々の休みで、たっぷり寝ることに決めていたのだった。
そうは言っても、さすがに一日中寝てられるはずもなく、ダラダラと起き出した。
んー、、、
ボーッとする次郎。
よし、まずは風呂に浸かるか。
前日に貯めた風呂を沸かしなおし、湯舟に浸かった。
温泉とはいかないが、やっぱり風呂だな。
次郎は眼を閉じた。
…
…
あ、あぁ……
スゥ〜、スゥ〜
うぉっと!いかん、窒息死するところだった
スゥスゥ言ってる場合じゃねーな。
スゥスゥ、スースー、スー、スー、、、そうか、見えた!
次郎は風呂から上がり、ドライヤーもそこそこに部屋を飛び出していった。
へぃ、タクシー!
恵比寿と渋谷の真ん中まで、頼む!
ユリオカでなっ!
すいません、新人なもので、ユリオカの場所がわかりませんで…
違うわ、バカヤロー!
ユリオカは急ぎでってことで、大阪の芸人のユリオカ超特Qの超特Qと掛け、、、まぁいい、急ぎだバカヤロー!
次郎は目を閉じて深呼吸をした。これだから新人は。
はい、着きました。
おぅ速かったな。
はい、ユリオカできましたので。
ふっ新人のくせにやるな。
次郎は独りごちた。
バタン。次郎は自動ドアを閉めた。
よく見ると運転手の髪型はつるつるで、縁の太い眼鏡をかけていた。
ま、まさか、、いや、まさかな。最近テレビでは滅多に見ないが…
さてと、カランコロン♪
いらっしゃい。
次郎は奥のテーブルに通された。
さてと、カレーではありません?
知ってるよそんなこたー。
よし、ねーさん、角煮ベジタブル、舞茸トッピングでな。ユリ、、、
さっき運転手が頭をよぎり次郎は口に出すのが憚られた。
次郎は注文を終えると再び静かに目を閉じた。
はい、お待たせしました。
突如沈黙は破られた。
意外と速かったな。ユリ…。さぁこれだこれだ。野菜がゴロゴロしてやがる。角煮もうまそうだ。
さてと、まずは角煮からだ。
んー、煮込まれてていい感じだ。スープと良く合うなぁ。
次は舞茸といくか。
ん〜柔らかくてうまいなぁ。そして、更にこの大きなナスだよなー。それにしてもデカイ。
いや、ハフハフッ、熱っ。
う、うまい。たまらんなぁ。スープカレーは。
いやー、満足だ。
やっぱりカレーは元気がでるな。
さ、会計だ。
そそくさとレジに向かう次郎。支払いを済ませ店を出ると、さっきのタクシーはなぜかまだ停まっていた。
中を覗いてみたものの、ユリオカ似の運転手は不在であった。
…他人のそら似か、、、。
独りごちた。
次郎の気分と同じように、晴れない空が遠く渋谷の先まで続いていた。
イエローカンパニー@渋谷
野菜がでかい。おすすめ角煮ベジタブル。
このコラボのバランスが良く満足感がある。都内スープカレー屋四天王の1つ。
3.6次郎