食い倒れ 函館次郎のひとり飯道

函館次郎が世間の荒波に抗いながらひとり飯に命を捧げる物語

覆面智③ 年に一度の

お、おやじ、、、

 

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次郎はウッカリしていた。

10.31ハロウィン。

 

この日は、この店が開店当初の時代に戻る日だった。

店に入るやいなや、イノキ、ボンバイエ、イノキ、ボンバイエ、イノキ、ボンバ、、、が鳴り響く。

 

ファイッ

 

 

ファイッ

 

 

ファイッ

 

 

うぉ、く、、

音楽に気圧されながら次郎は覆面の食券を押した。

 

ファイッ

 

 

よし、覆面ラーメンだおやじ、煮卵、ノリ、モヤシトッピングでな。

 

アンガーラ

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そうだった、今日はアンガーラしか言わない日だったな。

 

ア、アンガーラ、、渋々次郎は応じた。

 

 

ふー、腹減ったな。

 

 

ファイッ

 

 

ファイッ

 

 

イノキ、ボンバイエ、イノキ、ボンバイエ、イノキ、ボンバイエ、イノキ、ボンバイエ、、、

 

 

アンガーラ。

突如イノキボンバイエは破られた。

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おぉ、今日はやはり、醤油の味が濃いな。昔に戻ったってか、お手並み拝見とい、、

 

ファイッ

 

 

ファイッ

 

 

いくか。

 

おぉ、濃いな。しかし、この味だ。懐かしいぜ。モヤシも山になるほど大森うたえもんか。ククッ

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今日は冴えてるぜ。

 

うまい。そして、懐かしい。心なしか切ないぜ。

 

ファイッ

 

 

ファイッ

 

 

ずずずっ。次郎は闘志が湧いて、スープを飲み干した。

 

ファイッ

 

ファイッ

 

ふー。今日はつい勢いで飲んじまったぜ。

 

つつッ。なんかピリピリするような。

気のせいか。

 

次郎はソロリソロリ歩き出した。

アンガーラ。

 

おやじに一瞥をくれて、店を出た。

 

さてと、やっぱり処方箋貰いに行くか…

 

古書店の賑わいがなんだか哀しく映る神保町の昼下がりだった。

 

 

続く。

 

 

覆面智@神保町

やはり、ラーメンは醤油だ。うまい。

3.8次郎