函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

たかはし② ラーメン 新宿

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そう言えば、ここはもうすぐ歌舞伎町だな。

次郎は靖国通りを四谷から新宿方面に向かって歩いていた。

町に猥雑な雰囲気が増したと思ったら、まもなく新宿は歌舞伎町であった。

 

このまま西武線に乗る予定であったが、時間は1時30分。

ちょっくら食べてからでいいか。

確かこの辺に"たかはし"って中華蕎麦屋があったはずだな。

 

お、ここだここだ。

次郎は靖国通り西武新宿駅に入る前にあるパチンコ屋の手前を折れ曲がった。

 

ガラ♪

やはりこのご時世、空いてるな。

いらっしゃいませ。

ふむ。今日はかの背脂醤油ラーメンにしよう。

ポチッとな。

次郎は食券を店主に渡し、カウンターの奥へ座った。

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なるほどね。

 

はい、お待たせしました。

早いな。いいぞ。
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なかなか美しいビジュアルだ。
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背脂もなかなかだ。

ズズッ。

お、意外とアッサリしてる。これは罪悪感が薄まるな。
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ローストされた、少し薄いチャーシューか。

なかなかいい。
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そして、分厚いチャーシュー。

これも歯応えがあるが、髪切りやすくジューシーだ。

さて、問題の麺だが…
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中太縮れ麺だな。背脂に細麺はあまり合わないからな。この縮れ麺は良さそうだ。

ズルズルッ♪

ほほう、これはイケるな。きっちりアルデンテで、縮れが背脂スープをしっかり引き寄せる。

口の中でスープと麺が爆発してパンチ力が増す。

合格だな。

次郎は独りごちた。

 

ズルズルッ♪

ズズズズー。

ズルズルッ♪

ハムハム。

ズズズズー。

ズルズルッ♪、ズルズルッ♪

ズズズズー。

 

ふぅ。ごちそうさん

お。まだ30分も経ってない。得した気分だ。

 

ラガ♪

あばよ。

 

次郎はいそいそと西武新宿駅に吸い込まれていった。

 

続く。

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たかはし@新宿歌舞伎町

あご出しラーメン。今回は背脂醤油。もともとキリッとした味のスープの店だけに、背脂もギトギトしておらずうまい。

3.4次郎

MENSHO ラーメン 護国寺

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なるほど、護国寺が近いのか。

次郎は、巣鴨にいた。塩ラーメンの名店"生姜は文化"を楽しもうとしたが、なんと外に列が…。

まさか、かよ。そんな列を出すなんて。知らぬ間に出世したな。

次郎は独りごちた。

 

当てもなく白山通りを巣鴨から白山駅方面へ歩く。程なくして不忍通りに交差する。

 

ううむ、挽回の余地は俺に残されているのか。

通りを渡り左手の池袋方面に折れる。

すると都バスがやってきた。早稲田行き。

乗るか。

次郎はなんとなく乗車した。これが運命なのだろう。

車内の席に着くと同時にスマートフォンでラーメンと打ち込む。

護国寺近くにMENSHOと出てきた。匂うな。しかも、このバスの途中のバス停の近くではないか。

そうこなくちゃな。

次郎は静かに口角を上げた。

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バス音羽二丁目でバスを降り、江戸川橋方面へ歩くと程なくしてその店はあった。
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大通りに面しておりわかりやすい。お洒落な店だ。

次郎は暖簾をくぐった。
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ふむ。やはりこれは醤油だろう。1000円か。なかなかするな。しかも、この端っこチャーシュー丼が気になる。

えい、ままよ。

次郎は2つとも購入し、1400円を支払った。コロナ禍のため、席は間隔を開けられる4席しかない。それでも埋まっていない。まぁ午後2時ではあるがな。

 

次郎は食券を渡し、水を飲んだ。

全て見通せる劇場型の厨房。ここまで見えなくてもいい気はするか。

 

はい、チャーシュー丼です。

まずはチャーシュー丼が着弾した。
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なんだスプーンがデカ過ぎるな。これでは食えんではないか。

ふん、これはラーメンの汁用か。

切れっぱしもなかなかうまい。飯にたくさんタレがかかっていてうまい。

 

お待たせしました。醤油味玉付きです。f:id:hidekinghenry:20200513173001j:image

美しいビジュアル。
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淡麗スープ。

ズズ。

なかなかうまいな。激しい主張があまりないが、悪くはない。
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チャーシューはーロースト系だな。柔かいな。少し炙ってあるな。
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次は細竹だな。最近じゃこの柔らかさやにはまるな。スープを吸ってうまい。

そして、麺だな。
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細麺のストレートだな。

ズルズルッ。

お、意外とアルデンテ。スープの、真っ直ぐな感じととても良く合う。少し甘い味がしてかなりグッド。

ズルズルッ♪、ズルズルッ♪

ズズズズー。

ズルズルッ♪

 

ハムハム。パクパク。

卵はまぁ普通だな。

 

ズルズルッ♪

ズズズズー。

ズルズルッ♪

ズズズズー。

 

ズズズズー。

 

ふぅ。うまかった。もう少しパンチがあってもいいが、それは欲張りというものか。

 

またな。

次郎は暖簾をくぐった。

 

続く。


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MENSHO@護国寺

キリッとした醤油ラーメン。麺がうまい。全てが整った味。その分ややパンチが足りないようにも感じる。

3.4次郎

 

 

 

三ん寅 ラーメン 江戸川橋

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次郎さん、三ん寅って知ってます?

ゴッドハンドマッサージ氏の会津若松が、詐術中意識が半開きの次郎に聞いてきた。

 

え、う、あぁ、いや、知らぬ…

辛うじて寝ぼけた意識で答える次郎。

 

めちゃめちゃうまいんすよ。すみれって有名店で修行した方が開店したラーメン屋らしいんすけど、めちゃめちゃうまいんすよ。

 

え、あぁ、そうな…すー、すー…

次郎の意識は遠ざかった。これが現実との距離感か。または、この会津若松との物理的な距離なのか…

う、ぅぅ。

再び次郎は気を失った。

 

ふー。いやー、ありがとう。

いえいえ。

そのなんだっけ、三寅?今度行ってみるわ。

是非〜。

 

後日、会津若松との会話で記憶したラーメン屋、三ん寅に次郎は向かった。

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お、2時だからか、待ち無し!

これはチャンスだ。

 

ガラ♪

いらっしゃいませ。

威勢のいい声が響く。

店内はコロナの影響でゆったりと取られていた。

 

カウンターに座り、メニューを見た。

やはり、ここは味噌だろうな。味噌チャーシュー、大盛りだな!。次郎は入口の食券機で食券を購入した。

1250円。

まぁそんなもんだよな。

 

席につき、隣の客を見た。

ズルズルとラーメンをすする中年。

ふん、俺もこいつと同じか…。

 

いかんいかん、変なことを考えるなら。ラーメンに集中だ。

 

お待たせしました。

件のラーメンが着弾した。f:id:hidekinghenry:20200511012426j:image

ほう。中々見事なクリエイティブ。チャーシューがいい色だ。
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濃厚そうなスープ。

ズズ。

ほほーう。予想通り濃厚、少し味噌の粒感が感じられるが味全体はまろやかだか後を引く。
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チャーシューは厚めでほろほろ系だな。

ハムッ。

うまい。歯応えもわずかにあるが、噛むと口の中でほどけ、肉汁感が出てくる。スープと共に食べるとかの歯触りが絶妙なバランスになる。
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麺は卵系か。

ズルズルッ。

中太麺がスープを引き寄せ、腰もしっかりあり、食べ応えがある。

ズルズルッ。

うまい。

 

ズズズズー。

うーん、このスープ後を引くな。

 

ズルズルッ。

ハム。

ズルズルッ。

ズズズズー。

 

ズズ、ズズズズー。

プハー、あっという間に食べちまった。

腹へのたまり具合もいい。満足だ。

これはなかなかの名店。コロナが収まると混むかもな。

 

会津若松、貴様侮れない奴だ。

次郎は独りごち、箸を置いた。

 

ラガ♪

また来るぜ。

外の日射しはかなり熱く、鮮やかにコンクリートを照らし出していた。

 

続く。
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三ん寅@江戸川橋

すみれで修行した方が開いたラーメン屋。やはり味噌から入るべきか。コクがあるがまろやかなスープで、後を引くうまさ。麺も美味しい、チャーシューがほろほろでうまく、チャーシュー麺はお勧め。次は醤油味にトライしたい。

3.6次郎

 

 

オールウェイズ③ ラーメン 青森市

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やはり、味噌味が食べたい。

次郎は青森市で車を転がしていた。浪岡を過ぎ、青森空港方面へ向かい、そこから103号線に入り、八甲田山へ向かう途中にその店はある。

 

「オールウェイズ 」

美しくうまいラーメンを出す次郎お気に入りの一軒。

味は塩、醤油、そして味噌がある。

煮干しきつめが好みではない次郎は基本的にはスッキリ醤油を選ぶのだが、この店は醤油も塩もうまかったため、残りの味噌を食べない手はなかった。

 

やはり、来ちまったな。

ガラ♪

いらっしゃい。

次郎は発券機で味噌を押す。なんと最後の一杯だった。

運がいいぜ。

店内は昼時だというのに空いていた。やはりここにもコロナが影を落としていた。

まぁ俺にはちょうどいいがな。

次郎は独りごちた。

 

チャッチャッチャッ♪

 

チャッチャッチャッ♪

 

チャッチャッチャッ♪

 

静謐な雰囲気の中、湯切り音が響く。

 

麺をすくうさえばしを返し、丁寧に麺が盛られる。

 

その上に、チャーシューがまるでフランス料理のように美しく盛り付けられる。

 

 

待ち遠しいぜ。

 

お待たせしました。

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くお、最後にかけられたのは辣油か。

美しい。見事なビジュアルだ。
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どれ。

ズズッ。

うまい。どちらかというと、他の醤油・塩と同じくスッキリしている。やはりオールウェイズ感が出ているな。
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麺は少し柔らかめ。ただ、このスープにはちょうど良い柔らかさ。

ズルズルッ

ズルズルッ

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そして、この花びらのようなチャーシュー。

柔らかい。
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そして、鶏チャーシュー。これは少し歯ごたえがあるのがいい。

 

ズルズルッ

 

ズルズルッ

 

うまいな。

 

ズルズルッ

 

ズズズズー♪

 

うまいが、醤油の方が俺の好みかなぁ。

 

あれ!

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気がつくと全飲みしていた…

恐るべし。言葉とは裏腹に、全て吸い込んでしまっていたようだ。

 

ご馳走さん。

また来るぜ。

ラガ♪

ありがとうございましたー。

心持ち店主が半笑いだったような。

 

負けたよ。

次郎はそう言うと、車に乗り込み、八甲田ゴールドラインに向かってアクセルを踏み込んだ。

 

続く。

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オールウェイズ@青森市

次郎的青森ナンバーワンのラーメン屋。ビジュアルが美しく、スープもスッキリしてるのに濃くがある。チャーシューも美しくうまい。味噌味もいける。しかし、やはり醤油が一番か。

3.6次郎

 

 

 

 

オールウェイズ ② ラーメン 青森市

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ふー、結局こんなとこまで来ちまった。

次郎は青森市から八甲田ゴールドラインにつながる国道103号線を八甲田方面に走っていた。

 

103号線を南下し、いよいよ登山道にさしかかる手前にその店はある。

 

「オールウェイズ 」

3丁目の夕日のように昭和な雰囲気はなく、こざっぱりとしてお洒落な外観のラーメン屋だった。

 

ガラ♪

いらっしゃいませ。

 

11時45分。いつもは混雑する時間帯だが今日の店内には余裕がある。

 

これも感染症が蔓延しているなかの現象の一つか。

次郎は独りごちた。

 

さてと。前回は塩だったからな。今回は醤油と洒落込もう。

次郎は醤油ラーメン、ワンタン・チャーシュー入りを頼んだ。いわゆる全部載せだ。

960円か…全部載せで1000円いかないのはありがたいな。

 

次郎は案内されたカウンターに座り、店員に食券を渡した。

いくつも器が並び、店主が丁寧に麺を茹でている。隣の女性店員はチャーシューを切ったり、トッピングを入れたりしている。

 

ちゃっ、ちゃっ、

 

ちゃっ、ちゃっ、

 

ちゃっ、ちゃっ、

 

ちゃっ、ちゃっ、

 

うーん、良いBGMだ。

次郎はラーメン屋の湯切り音が好きだった。

 

ちゃっ、ちゃっ、

 

ぐびぐび。

麺の湯切り音は、水を飲むBGMにも最適だぜ。

次郎は心の中で呟いた。

 

 

はい、お待たせしました。

醤油ワンタンです。

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ほ、ほーう。これはまた美しいクリエイティブ。チャーシューがうまそうだ。
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どれどれ。

ズズ。

ほう、醤油もいい。色からしてクッキリしてるかと思いきや、少し甘く、まろやかな味。鶏出汁が効いてふくよかな味わいが五臓六腑に染み渡る。
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麺は細麺。少し柔らかいがその分スルスルっと飲み込める。この甘やかなスープによく馴染む。
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ワンタンは初だが…

ズルッ。

ふむ、これもスルリと口の中を通り抜け噛むと中からアンがでてスープと混ざりあうと美味だ。

 

そして。

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ローストポークか。淡いピンク色が美しく、薄い肉がまた麺との相性を抜群にしている。肉の脂も丁度良く感じられる。

 

そして、この鶏チャーシューだ。
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下味もしっかりとついて、こちらは脂がそんなになく引き締まっているが、硬くなく、これまたスープとの相性が抜群だ。

ハム。

うーん、うまい。

こりゃやはり当たりだな。

 

ズルズルッ

ズズズズー♪

 

ズズズズー♪

 

ズルズルズルッ♪

ズズズズー♪

 

ズズズズー♪

 

ふぅ、やはりあっという間だったな。美は儚いものだからな。

 

ご馳走さん。うまかったよ。

ありがとうございましたー。

 

ラガ♪

いやー、もうこの辺は山に近いせいかまだ少し寒いな。ま、時間の問題か。

 

次郎は車に乗り、八甲田ゴールドラインへと登っていった。

 

気温は寒いが芽吹きそうな蕾があちらこちらの木々に目立ち始めていた。

 

 

続く。

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オールウェイズ @青森市

次郎的には青森最高のラーメン。

スープ、麺、チャーシュー。すべてバランスよく丁寧な仕上がり。

3.6次郎

 

駒繋② ラーメン 弘前

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感染症と戦いか。世の中は本当に変わるのかもな。

しかし、腹が減っては戦はできぬ。もまた確かだ。

キキ♪

次郎は車を止めた。

 

「駒繋」

次郎が最近知ったラーメン屋だった。

前回は醤油を食したが、存外のうまさで、次は塩と決めていた。仕事振りが丁寧で、出来上がりも美しい。弘前特有の煮干し濃いめでないスープも次郎の好みだった。

 

ガラ♪

いらっしゃい。

食券機で、駒繋塩ラーメンを押す。つまり全部載せラーメン塩味。

960円か、まぁまぁするよな。

まぁいい。

次郎は食券を出し、カウンターに座った。

11時50分。店内先客は2名。やはりコロナとの戦いで皆疲弊しているのだろう。

 

大鍋からの湯気が換気扇に吸い込まれていく。

店主の丁寧な所作とその音が店内を満たしていく。

なかなかいい時間だ。

次郎は独りごちた。

 

お待たせしました。

ゴトリ♪

きたな。

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やはり、美しいクリエイティブ。

 

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塩の透明なスープ。

ズズ。

うーん、まろやかで雑味のない味。醤油もいいが、塩もうまいな。


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チャーシューは、二種類。鶏と豚。

 

まずは鶏から。

ハム。

下味の付いた鶏チャーシューは塩スープにぴたりだ。

ズズズ。

うー、うまい。

 

そして、豚だ。

ハム。

流行りのホロホロではかく、硬めの豚チャーシュー。昔ながらの。しかし、厚みもあり、見た目も美しい。

ズズ。

ハム。

これも塩スープとともに味わうべき代物だ。

うまい。

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そして、味玉だ。これも半熟。さらにトロリとしても良いが、充分だ。これまたスープとともに頂くべきものだな。

ズズ。

 

そして、この細麺だ。
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少し柔らかいが、もちもちとした食感。塩スープを上手に絡め取り口に運ぶ。

ズルズル♪

ズズズズー♪

うまい。

 

ズルズルッ♪

ズズズズー♪

ハムハム♪

 

この細竹がまたうまい。

ズルズル♪

ズズズズー♪

ハムハム♪

 

ズズズズー♪

ハムハム♪

 

ズルズル、ズルズルッ♪

ハムハム♪

ズズズズ、ズズズズー♪

 

ズズズズズズズズー♪

 

ふぅ。

うまかった。ここは弘前ナンバーワンかもしれん。

 

ご馳走さん。

ありがとうございましたー♪

 

ラガ♪

ふぅ、一雨来そうな雲行きだな。

次郎は車に乗り込んだ。

そのまま弘前城方面に向かった。

 

弘前はそこかしこに桜の木が植わっている。蕾は既に色づいていた。風はまだまだ冷たいが、そこかしこに春の兆しが見えていた。

 

 

続く。

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駒繋@弘前

スッキリスープの美味しいラーメン屋。醤油も塩もうまい。駒繋ラーメンはチャーシューが二種類入り、見た目もとても美しい。今のところ弘前ナンバーワン。

3.55次郎

 

 

KAMIYA 洋食屋 弘前

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さてと、今日は青森まで行かにゃならんのだよな。

次郎は弘前市内で車を転がしていた。昼2時から青森でアポがあった。時は11時20分。昼を食べていけば丁度いい頃だ。

 

さてと、今日は新しいところにいきたいなぁ。

弘前城をキャッスルホテル方面へ向かう。川を越えたところで車列が止まり、ふと何気なく左手を見ると、見落としてしまいそうな小洒落た店があった。おそらく洋食屋だろう。いや、喫茶店だろうか。ランチ営業と書いてある。間違いない。洋食屋だ。

 

次郎はそこまで判断すると、周囲に目をやった。近くにコインパークを見つけた。

ふん、Uターンするか。

次郎は、右手を渡ったところにある駐車場に∀ガンダムのようなUターンを決め、車を滑り込ませた。

 

さてと。

次郎が歩いて店に到着ほんのすんでのところで、店主がクローズからオープンに看板を変えた。

 

ベストタイミング。さすが俺だ。

次郎は独りごちた。

カランコロン♪

いらっしゃいませ。

静かな店内。しかしセンス良く配置された家具や絵、アップライトのピアノが次郎の目を引いた。

 

お好きなところどうぞ。

次郎は4人がけのテーブルに着席した。

 

さてと。

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黒板にはカレーやミートソースなどが書かれていたが、グランドメニューにあるオムライスに惹かれた。そしてエビフライ。

 

次郎はまだコートもかけないうちに女将を呼んだ。

おい。

はい。

オムライス、エビフライ付き。

はい。

 

次郎はゆっくりコートを掛け、トイレに赴いた。さらに持参していたアルコールを手に掛けた後で、再び着席して水を飲んだ。

途中、アポ確認の電話がかかってきて、次郎は外に出た。麗らかな日差しがコロナ騒ぎとは無縁の世界に連れてこられた錯覚に陥る。

 

ええ、2時に。予定通りで。

はい、わかりました。

 

ふぅ。わかってるっつーの!

次郎は電話を切って店内に戻った。

しばらくして、オムライスが着弾した。

 

お待たせしました。オムライスです。

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ほっほーう!これは見事なクリエイティブ。

エビフライが立体的に盛り付けられ、重厚感を増している。

 

どら。
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ほほーう。中もキッチリとしたチキンライス。卵はトロトロまではいかないがフワフワだ。

次郎はオムライスを頬張った。

うーん、チキンライスにキッチリ味がついている。中の鶏肉もゴロリとして食べ応えがある。ケチャップの味が食欲をそそる。さらには、控えめなデミグラスソースがちょうど良くチキンライスとフワフワの卵を引き立てる。こりゃあっというまに無くなっちまうぞ!

そして、エビフライは?
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ザクッ♪

次郎はエビフライを頬張った。

うー、こりゃうまい。なんてプリプリなんだ。さらにはエビの肉がぎっしりしていて、とんかつ屋に良くある大味なタイプとも一線画して、まさに洋食屋のエビフライだ。タルタルもうまい。こりゃたまらんな。

ザクッ。

うーん、うまい。デミグラスを少し付けて頂くと味変も可能か。

ハムハム。

ザクザク。

ハムハム。

ザク。

 

ふー。

ご馳走さん。これで味噌汁かなんかがついてれば完璧だな。

まぁ仕方ない。

 

おい、会計頼む。

はい、1150円です。

ほらよ。釣りはとっときな。それでエビの背ワタを抜く包丁でも買うといい。

次郎は金皿にキッチリ1150円を叩きつけて店を出た。

コロンカラン♪

 

さてと、なんだか眠くなってきたな。

次郎は駐車場までもどり、車を起動した。

 

麗らかな日差しが現実感を奪い去る春の日だった。

 

続く。

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KAMIYA@弘前

センスの良い洋食屋。店内は清潔感が整っていて温かみがある。アップライトのピアノが置いてあり、いつか誰かが弾くのだろうか。

ここはエビフライが絶品。ランチはトッピングすべし。ぷりっぷりで、身も大きく満足感がある。オムライスはフワフワの卵にチキンライスがまたうまい。デミグラスも控え目だがチキンライスの味が良く丁度いい。夜も訪れてみたいところ。

 

3.4次郎