函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

本みやけ ステーキ・すき焼き 阪急梅田

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さてと、梅田に着いては見たものの…

次郎は仕事で大阪は梅田にいた。新大阪から御堂筋線で梅田にでた。

時刻は午後6時半。

そろそろ腹が減る頃だ。

 

さてと、街にでて行ってもいいが、当てがないな。むぅ。ここは阪急の下でも探してみるか。

 

次郎は阪急の食堂街へ降りた。時刻的には人が集まり始める頃。

 

む、あそこの洋食屋ロン、人が並んでるな。よし。

店の近くまで行って次郎は舌打ちした。

ちっ、列が柱の奥まで続いてるな。こりゃ並ぶ気が失せる。ダメだ。

再び店を探す次郎。そのうち、二、三人並んでいる店を発見した。

本みやけ…ふーむ、カウンター形式のすき焼きとステーキ重か。

少しググってみると、昼間はかなりの混雑を見せる店。またステーキ重は鰻重のような装いで味も甘辛との記述。

 

ココだな。

次郎は独りごちた。

 

次郎が最後尾に並ぶと前の客が入り、待ちは次郎のみ。

ついてるな。すぐに入れそうだぜ。

 

しばらくして次郎は店内に入った。

空いた狭めのカウンター席に座る。

右隣の女はすき焼き、左隣りの男はステーキ重だった。

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ふむ。これはステーキ重肉大盛りだな。

おい、ステーキ重肉大盛りを頼む。

 

ご飯どおします?

むぅ。

そんなに多くないですよ。

よし、ならばご飯もだ。

 

はいよ。

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次郎の目の前でうず高く積まれているステーキ肉。これが次々とフライパンに放り込まれていく。

 

俺もあんなふうに軽々と又易々と世間に放り込まれちまっているのだろうか…

そんな不安がよぎった頃、着弾した。

 

はいよ。

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おお。

美しい鰻重…いや、ステ重だ。そしてなかなかのボリューム感。

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赤く燃えるような肉。期待できるぞこれは!

 

お手並み拝見といくか。

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柔らかい。しかし適度に硬い。うまいじゃないか。そして、このご飯、まさに鰻重のようなタレがかかっていて後引く旨さ。肉との相性もピタリだ。

 

うまい!!

 

おっと。鰻重とくれば、山椒だよな。

次郎はカウンターに鎮座していた山椒をぶちまけた。

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なんという香り。

まるで鰻重だ。しかしステ重だ!

うまい。これはいける!

 

ムシャムシャ。

 

パクパク。

 

む、七味もあるな。ダブルアクセルだ!

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ぐお!思った通りの爆発力。さらに旨味アップ!

 

ゲフッ

 

あっという間の完食だった。

さすがアクセルをダブルで蒸かしただけあったな。

ふぅ。

 

隣のすきやき女はご飯を三杯目のおかわり。

俺の負けだよ、ねーちゃん。

次郎は聞こえるともなく独りごちた。

 

 

おい、会計頼む。

1430円です。

 

 

ほらよ。釣りで新しい重箱でも買いな。

キッチリ1430円を釣皿に叩きつける次郎。

 

暖簾をくぐり店を出た。

店を出て地上階に出ると、次郎大好物の大きめな本屋があった。

 

ほう。よし、ここで少し道草していくか。

腹ごなしの立ち読みタイムに深く嵌っていく次郎だった。

 

 

続く。

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本みやけ@阪急梅田地下街

鰻重のようなステーキ重がうまい肉料理屋。肉大盛りと山椒はマストアイテム。お一人様にピタリ。混むので時間は晒したほうが良さそう。

3.6次郎

 

 

 

 

 

 

ボンチ軒 とんかつ 淡路町

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新しいとんかつが食べたいな。

次郎は独りごちた。

 

どこかに…

そうだな、たまには山手線の東側を責めるのもいいか。

 

 

ほう。やまいちか。うまそうだな。行ってみるか。

次郎は丸の内線淡路町で電車を降りた。出口から徒歩2分ほどで件の店、やまいちにたどり着いた。

 

ぐ、電気が消えている。

しばらく休業します、との貼り紙。

 

はめられた…なんてことだ。

 

さてと、どーするか。

鬱陶しい雨が次郎の体を冷やす。

 

たしか淡路町にはもう一つうまい店があったな。えーと…そうだボンチ軒だ。ピンチに強いのが次郎さんの強みだからな。はは。

次郎は駅を挟んで対角線上のポイントに向かって歩き出した。

 

雨が鬱陶しい。

しばらくするとボンチ軒はひっそりと佇んでいた。

やはり、雨だしな、人通りが少ない。

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ガラガラ♪

いらっしゃいませ!

 

1人だ。

カウンターどうぞ。

次郎はカウンターに座った。

 

何かお飲み物は?

いらん。水をくれ。

はい。

 

さてと…

メニューを見る次郎。

 

おい、兄ちゃん。

特ロースだ。それにメンチコロッケを追加だ。

 

はいよ。

 

 

シトシト雨が降り続く。

雨がシトシト降り続く。

 

 

お待たせしました。

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ほう。なんだか上品だな。しかし、揚げ物は荒々しい。期待できる。

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でかいな。

まずは塩でか。

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ほう、良いピンク色だ。

おお、衣は薄めクリスピー。肉は食べやすく柔らかい。そして、少し甘い。

 

次はソースで、だな。

おお、この甘目のとんかつソース、辛子とあいまって、ロースかつととてもうまくマッチする。うまい。

さてと、今度はこのメンチコロッケだな。おお、これはメンチというだけあって肉肉しくてうまそうだ。

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どれどれ、じゃがいもは甘く、それとミンチ肉がちょうど良いバランスで混ざり、なんともう荒々しい。このとんかつソースにピッタリだ。やるな。

 

むしゃむしゃ

 

おい、キャベツおかわり。

はい、かしこまりました。

 

むしゃむしゃ。

 

むしゃむしゃ。

 

うー、うまい。

 

この豚汁も具沢山でうまい。とんかつ屋の豚汁はやはりうまいな。

 

むしゃむしゃ。

 

ゲフッ

 

ふー、食ったな。ご馳走さん。

 

おい、兄ちゃん会計だ。

はい。2942円です。

 

ほらよ。釣りはいらねーよ。それで、新しいお椀でも買いな。

次郎ほキッチリ2492円をカウンターに叩きつけ店をでた。

 

ラガラガ♪

 

しとしとしとしと…

 

雨は降り続いている。

肌寒いな。

 

よし、少し腹ごなしに歩くか。

次郎は神保町方面にゆっくりと歩きだした。

 

夏になるにはまだ暫く時間が必要だった。

 

続く。

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ボンチ軒@淡路町

この辺は有名なとんかつ屋が多い。側の神田も激戦区。ここのとんかつは特ロースが良さそう。衣はサクサククリスピー。柔らかく少しレア。塩とソースどちらもお勧め。醤油は言わないと出てこない。

3.6次郎

 

 

どみそ らーめん 京橋本店

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こんなところにあったのか。

次郎は京橋に居た。銀座からゆっくり歩いてスープカレードミニカにいこうとしていた。

高架下を越えてドミニカのあるビルまで行くと、何やら小さい店が並んでいる裏通りがあり、奥まで歩いた。

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なんだ、こんなところにどみそらーめんがあるじゃねぇか。

ドミニカは前も寝屋川と行ったしな。よし、今夜はどみそ本店と行くか。

 

店内に2人が待っていたが、まずは食券を買った。迷った末、一番人気の特製味噌らーめんにした。

 

すぐに店内から3名が出たのでほとんど待つことなくカウンターに座り食券を渡した。

 

隣は女子二人連れ。意外にも女子がたくさん入っている。

 

ふん、おまえらみたいな若造にらーめんの味がわかるのか?ああ?

 

睨みつける次郎。

ガン無視された。

 

ふん、まぁいい。

次郎は独りごちた。

 

おまたせしました〜。

ごとり。

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おお、この濃厚そうなビジュアルよ。

どれどれ。

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うっ背脂が凄いな!うまそうだ。

 

ズズッ

うまい。この濃厚なスープたまらねーな。

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麺はスープを絡ませるのにちょうど良い中太麺か。長すぎず硬めで取りやすい。いけるな。

ズルズルッ

 

ズルズルッ

 

さてと、さすがに、分厚いチャーシューだ。

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ボリュームがある。スープに良くつけて食べるとよりうまいな。覆面親父の店のチャーシューのように口の中で溶けたりしないけどな。

 

ズルズルッ

 

ズズズズッ

 

ズズズズッ、ズルズルッ

ズズズズッ、ズルズルッ

 

 

ズズズズズズズズー♪

 

 

ふー、あっという間だな。スープがうまいんでどんどん進むな。

 

カレー味のスープか…気になるが、またにするか。

 

 

ゲフッ

 

 

ご馳走さん。

 

ありがとうございました!

またお願いします。

 

仕方ねぇ、また行ってやるぜ。

 

ドアもないため颯爽と店から出る次郎。

 

 

まさか、流石の俺も札幌ドミニカにはしごするほどの実力はあるまいよな…

次郎はドミニカの看板を見つめていた。

 

 

続く。

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どみそらーめん@京橋本店

こってり味噌らーめんの代表格。恵比寿店のほうが味は洗練されている気がしたが、満足感の持てる濃厚な一杯。

3.55次郎

 

 

 

 

 

あげづき とんかつ 神楽坂

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あげづき。なんだかしらねーが有名らしい。ならばたまにはそういうところを攻めるのもいい。

 

次郎は神楽坂にいた。

とんかつが衝動的に食べたくなったのだった。

 

飯田橋駅のB3出口を出て神楽坂上に歩く。地図によると通り沿いにその店はあるらしい。しかし見当たらない。地図に示された座標を何度も行き来した。しかし、見つからない。

 

むー、これは、休みでわからないのか…諦めかけた次郎に地下への入口があるビルに看板があるのを発見。

 

ちっ、気づかなかったか。無駄に歩いちまった。まぁ痩せるためにはちょうどいいな。

次郎は独りごちた。

 

次郎は階段を降りた。夕方6時。店は5:30開店ということだったが、既に4人待ち。

 

うーむ。4人なら待てるか…せっかく神楽坂まで来たしな。

次郎は待つことにした。

 

なかなか列は進まない。次郎はハマっている拳法小説を読んで時間を潰した。小説をどんどん読んで行く。いつしか小説に集中し、店員が呼んでいることにも気づかなかった。

 

お客様、メニューからお先にお選びいただけますか?

 

ん?あ、ぁぁ。

次郎はメニューに目をやり、3200円程する特ロースかつを注文。さらに580円もするきんぴらごぼうまで頼んだ。

 

待たされること30分。やっと店内に入った。

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ガラガラ♪

いらっしゃい。こちらのカウンターへどうぞ。

 

おう。

既に注文は終えており、水がやってきた。

それをすぐさま飲み干す次郎。

 

もう一杯頼む。

はい。

それと、この車海老もトッピング追加で。

はい、かしこまりました。

 

次郎は机に置いてあった車海老の養殖場の写真を見て頼んでみることにした。

 

まずはきんぴらです。

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次郎はそれで憂さを晴らそうとした。

しかし、この量で580円は高いな。まぁ仕方ないか。

 

そして、そこから25分たっぷり待たされた。

なかなか来ないなと思った矢先。

 

はい、おまたせしましたー。

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おお!来たな真打!

漬け物もうまそうだ。

 

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さてと。ではいかせてもらおうか。

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ほう。さっくりもして衣は薄めだ。ほんのり赤いままでてきたが、柔らかく、そして肉自体はすこし甘い。上品だ。

塩でたべると甘さが引き立つな。しかし、醤油もうまい。ソースも悪くない。

 

海老も柔らかく、サクサクで、プリっとしてる。うまいな。

 

むしゃむしゃ

 

サクサク

 

むしゃむしゃ

 

サクサク

 

ゲフッ。

うー、食ったな。いやー満足だ。待ったがな。

 

おい、会計頼む。

はい、4200円です。

まぁ仕方ない。特ロースは高いからな。

 

ガラガラ♪

いやー、食ったな。

 

さてと、神楽坂は他にもうまそうな店が目白押しだな。

…しかし今夜は帰るとするか。

 

次郎は地下鉄へと消えていった。

 

 

続く。

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あげづき@神楽坂

とんかつの名店。低温で揚げるため、注文から30分くらいかかる。待つこと30分なので、食べるまでに1時間。味は衣サクサク、肉は甘く柔らかく、繊維が切れないこともない。高田馬場の成蔵系。塩を勧められるが醤油もソースうまい。しかし、ここまで並ぶことはないかも。あおきやのもとやの方がうまいかな。

3.7次郎

 

 

覆面智18 栗蟹出汁 神保町

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やはり、来ちまった。というより来ない方がおかしいだろう。

次郎は神保町の覆面智に来ていた。

ゴールデンウィークの水曜日。栗蟹の出汁の悪い奴。行かないわけがなかった。

 

おはよー。

いつものようにおやじが出迎える。

11時に到着。列はできていない。チャンスだ。

 

暑い一日のため扉は開けっぱなしだった。

 

さてと、メニューは1つか。よし。

次郎は1200円のスペシャルメニューを押した。

カウンターに座り、食券をおやじに渡す。

 

肉はどーする?

いただきます。

はい、100円ね。

はい。

100円を手渡す次郎。

 

チャッチャッチャッ♪

カラカラン♪

 

チャッチャッチャッ♪

 

おやじが湯切りを行い、いろいろなトッピングを足していく。先客にラーメンが渡される。

ぐぉ、うまそうだ。

いやが応にも高まる期待感。

 

はいよ。

ごとり。

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くー!きたー!

すごい色だ!

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次郎は早速麺を啜った。

ズルズルッ、ズルズルッ

 

すごい蟹の味だ。麺を口の中にいれると蟹の味が強烈に広がる。

 

う、うますぎる…

やばいぞこれは。

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ぐ、またこの味玉、弾けるな。

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そして、この悪い肉。めちゃくちゃうまいな。

味が濃くて喉が乾くが、たまらないなこれは。

 

次郎は水をがぶ飲みし、麺を啜り、肉を齧った。

ズルズルッ

 

ズルズルッ

 

ズズズズー

 

くー、蟹の風味が凄すぎるな。

 

 

ガフッ

いやー、うまかった。

 

おやじ、うまかったぜ。また来るよ。

ありがとね〜。

 

間違いなく今日は次郎のゴールデンなウィークとなった。

 

 

続く。

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覆面智@神保町

今日は栗蟹の出汁の悪い奴。悪い奴とは醤油ベースの出汁感の濃いラーメン。味も濃く、100円で豚肉の”悪い肉”をトッピングし、完全体として食すべし。

4.0次郎

 

 

 

 

 

 

野菜を食べるカレーキャンプ 代々木

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次郎はジムの後、フラフラと自転車を漕いでいた。運動の後の飯抜きはやっぱ俺には無理だよな〜。

次郎は自転車を漕ぎながら独りごちた。

 

ふらふらと北参道の交差点から何やら灯りの灯る商店街に入っていった。なんか飯屋があるな。次郎の食指は動いた。

 

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野菜を食べるカレーか。カロリーの気になるお年頃だから、今夜はここだな。

次郎は階段を下りた。

 

一名様?

そうだ。見ればわかるだろう。

 

少々お待ちください。

ふん。

 

奥の席どうぞ。

次郎は席に着いた。

 

さてと。

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この定番の一日分の野菜カレーだなやはり。

 

ねーちゃん、これ頼む。それに手羽元トッピングだな。それとラッシーを。

 

かしこまりました。

 

店内は狭く、厨房の店員も忙しそうに鍋で炒めている。

 

はい、お待たせしました。

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おお、ジュージュー言ってるな。良さそうじゃないか。

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それにしても凄い野菜の量と種類だな。スープが少なめで味はどちらかというと野菜の味がダイレクトにくる感じだな。そこまで辛さもキツくないし、食べやすい。

 

ラッシーです。

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やはりカレーと言えばラッシーだな。定番だ。

うまい。

 

沢山野菜が入っていたが、あっという間に食べきったな。満足感もある。手羽元を入れたのは、ワイルド感も増したし正解だったな。

 

おい、会計頼む。

入口でお願いします。

1440円です。

 

そうか。ラッシー代もあるしな。仕方ない。ほらよ。釣りはいらん。

これで新しいフライパンでも買いな。

 

キッチリ1440円を手渡す次郎。

 

店を出て階段を上る。

次郎が自転車を置いた隣のC&Cカレーから自転車配達の兄ちゃんが出て行く。

 

しっかり運べ、若者よ。

次郎はその若者を、見送りながら自分の自転車を漕ぎだした。

 

ゴガガガッ

 

なんだ!?

ちっ、鍵を掛けっぱなしで漕ぎだしちまった。

 

若者を気遣うよりもまずは自分からってか。自分の摂取カロリーまでは気にしていたんだがな。

 

ふと見上げると、煌煌と光る満月が次郎を見下ろしていた。

 

お月様はなんでもお見通しってか。

かっかっか。

 

カチャン♪

次郎は解錠し、再び自転車を漕ぎだした。

 

 

続く。

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野菜を食べるカレーキャンプ@北参道

沢山の野菜が入った鉄板ジュージューカレー。ヘルシーで味もなかなか。女子向けかも。

3.4次郎

 

 

 

 

 

 

ぎっちょん 定食屋 神宮前

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ジャングルぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぎっちょんぎっちょんぎっちょんぎっちょんダッヨーン♪

 

なんて歌があったな昔。

次郎は独りごちた。

 

いつものように自転車を走らせてジムに向かう途中、ランチでも食べてから…などと思った矢先に、"ぎっちょん"という名の定食屋を見つけた。

 

鳩森神社を下った交差点にあるその店は、本来沖縄料理屋なのかもしれないが、ランチは沖縄の香りはしない。

 

重い木戸を開けると、狭いが小洒落た店内が広がる。二人の女性が次々と鉄板を焼いている。

 

空いたカウンターに座る次郎。午後一時だが満席に近い。

メニューどうぞ。

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なるほど。このじゅうじゅう焼きかハヤシライスだな。隣の女が食べているハンバーグは少し小ぶりでハヤシライスのトッピングとしては惹かれるが、既にハヤシライスが終わっているらしいため、

 

おい、じゅうじゅう焼き120グラム、で頼ム。

と韻を踏みながら注文する次郎。

 

はい、かしこ、かしこまりましたー、かしこ!

などと答えるわけもなく、ただ、

「かしこまりました。」と静かに答える店員。

 

まぁいイ。

ライム対決をしに来たわけじゃなイ。

 

はい、お待たせしましたー。

じゅうじゅう言いながら肉がやってきた。

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おお、うまそうじゃないか、この生姜焼き。

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どれどれ。

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ほほう。甘辛く、味濃いめの豚ロース。白飯にピッタリだ。キャベツにまでタレが浸透しているが、シャキシャキ感はキッチリ残っている。

 

なかなかの仕事ブリ。

しかし、店主は釣れないそブリ。

イェー。

次郎は独りごちた。

 

うん。うまい。ロース肉の厚さがちょうど良く、タレと混ザル。ランチには最適でごザル。

イェー。

 

ふー。あまり食い過ぎるとスイミングに影響するからな。このくらいにしておこう。若干白飯を残し、フィニッシュ。

 

キャベツ大盛り50円をプラスして910円です。

ほらよ。これでハヤシライスのルーでも買いな。

キッチリ910円手渡す次郎。

 

再び重い扉を開けた。

爽やかな風が店内に流れ込んで来て、飯を食べた後の体熱をひんやりと和らげてくれる。

 

ありがとうございましたー。

 

なかなかいい出会いだったな。

次郎は呟いて自転車に乗る。

 

国立競技場までは長い坂だ。

次郎はペダルを漕いだ。

ぐんぐんぐん漕いだ。

 

ぐんぐんぐん

ぐるぐるぐるぐる

ぎっちょんぎっちょんぎっちょんぎっちょん

ダッヨーン♪

 

いつしか次郎の影は小さくなり陽光に照らされた鳩森神社のあたりで見えなくなっていた。

 

続く。

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ぎっちょん@神宮前

ちょっと歩いては行きづらいところにある定食屋。夜は居酒屋か。甘辛いタレの効いたジュージュー焼きとハヤシライスが人気。次はハヤシライスハンバーグ乗せに挑戦してみたい。

3.4次郎