函館次郎の独りごち飯。

東京近郊のうまくて並んでない店を探す男のドラマ

キッチングラン

狂気的な夜だった。

凍てつく東京。降り始めたみぞれ。

街は音を無くしていた。

 

次郎は夕方仕事を終え、神保町に来た。

オヤジのラーメンがたべたくなったからだ。

 

ガラガラ♪

いらっしゃい。

 

あれ。

 

弟子しかいなかった。

なんだ。

少しがっかりする次郎。

 

醤油、もやし、味玉、青唐。頼むぜ。

はいよ。

 

チャッチャッチャッ

 

はい、お待ち。

おお、今日も相変わらず美しき醤油ラーメンだ。

次郎は独りごちた。

 

ズルズルと一気に食べきった。

ご馳走さん。

 

ガラガラ♪

 

外は相変わらず寒い。みぞれは降り止まない。

それは、狂気渦巻く夜だった。

次郎は急に暴力的な気分になった。

外にある電飾看板を一台ずつ倒したい衝動にかられた。

 

そんな暴力に支配された後ろ暗い気持ちは、神保町の街にある一軒の定食屋キッチングランに吸い込まれていった。

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ガラガラ♪

何にするか…

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おい、おばちゃん、ハンバーグ・生姜焼き定食一つ。

はい。

厨房には老夫婦のみ。

先客は2名、離れたところに陣を張っている。

ふん、睨み合いか。俺が入って三すくみ状態だな。

次郎は独りごちた。

 

 

旦那がハンバーグを焼き、生姜焼きを炒める。

 

 

はい、お待ち。

あっという間に提供された。

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懐かしい昭和の定食屋のナポリタンの匂いがした。今は平成だったが、今夜の狂気はまるで昭和。学生運動最中の逃亡生活のようだった。

 

さてと、ズルズル!

まぁまぁだな。

 

そしてハンバーグは、と。おお、肉汁は少ないがギッチリだな。

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懐かしい味だ。家庭のハンバーグだな。

 

生姜焼きはどうだ?

おぉ、味が濃い!甘系か。うまい。

 

 

ゲフッ

 

 

さすがにきついな。ラーメンの後は。

いやしかし、今夜は狂気の夜。

俺が暴れる君にならなくてどーする!!

 

次郎はハンバーグも生姜焼きもギッチリ全部食べた。

ゲフッ

 

き、きつい…

しかし、なかなかだ。

 

 

おい、おばはん会計おいとくぜ!

次郎は860円をカウンターに叩きつけた!

 

 

ふっ、決まったな。

 

 

お客さん、今夜は50円サービス。

 

え、なんで??

 

よくわからないが50円を返された。

次郎はきつねにつままれたような気分だった。

 

ふん、まぁいい。次の資金としよう。

ガラガラ♪ 

 

コートの襟を立てる次郎。

凍てつく東京の夜は更に深まっていった。

続く。

 

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キッチングラン@神保町

オヤジの店の駅神保町にある洋食屋。学生向け。夜はリーマン向け。まぁたまにはいいか。生姜焼きがマスト。

3.3次郎

 

麺屋 坂本01

風呂上がり、次郎はテレビに釘付けになっていた。

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ラーメン官僚の押す、2018一番来る店。

麺屋坂本01。

次郎の好きなシンプルな醤油ラーメン。

画面のラーメン官僚のおやじが誰かわからず、ただキモイだけだか、その選球眼は確かそうだった。

 

折りしも、明日は休み。ちと遠いが…

ラーメンは遠きにありて思ふもの…

じゃねーしな。

 

いくしかねーか。

次郎はそそくさと寝た。

 

翌朝、晴れていた。

うーむ、良いラーメン日和だ。

 

次郎は永田町で南北線に乗り換え、神谷王子まで赴いた。

 

ふん、こんな駅降りたことないな。まぁいい。一番出口を駆け上がる次郎。

駅を出ると、店はどうやら住宅の奥にあるらしい。ふん、こんなとこに人が来るのか?

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ぐぉ!

なんじゃこりゃ。一時だというのにこの行列。中は八席。まぁ回転はいいだろう。

寒空の中、待つこと15分。

狭い店内に案内された。

店内ほ清潔で綺麗だった。

 

今日は食券機が壊れてまして…

 

そうか。中華そば、チャーシュートッピングで。

 

800円です。

釣りをキッチリ受け取りカウンターに着席した。

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狭い調理場には塊のチャーシューが鎮座。

あれが俺様のものに…

次郎は独りごちた。

 

店内に着席してから着弾までは速かった。

はい、お待ちどうさまです。

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おお!美しい!!

スッキリ醤油スープ。チャーシューもレアで美しい。

どれどれ。

次郎はスープを一口すすった。

おぅ!山椒の香りが口いっぱいに広がる。この醤油。淡麗だ。しっかした味わい。油も申し分ない。癖はないが旨味がある。いいぞ。

次郎は麺をすすった。

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ほう、細麺だな。いいぞ。

うん、うまい。上品だ。しかし、旨味はしっかり伝わる。うまい!

そして、

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このチャーシュー、量が多い!

ここはラーメン単品なら500円だし、かなりのコスパだ!チャーシューもうまい。

 

くそ、また名店を見つけちまった。

ここがもう少し都内から近ければなぁ。

 

ごちそうさん、と。

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完食だな。

 

また来るぜ!

ありがとうございました〜。

 

まだまだ雪が残ってやがる。

これからまた都内まで遠いな。しかし、うまかったな。

 

見上げれば素晴らしい冬晴れだった。

 

続く。

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麺屋坂本01@神谷王子

スッキリ醤油スープのラーメン。中華そばか。

山椒の風味が効いて旨味のある上品なラーメン。しかし、満足感も素晴らしい。名店発見!

 

3.8次郎

 

 

 

 

 

有頂天 池袋 洋食屋

どうもハンバーグが食べたくなっちまうなぁ。

あのテレビのせいだな。

 

しかしなぁ…

いや、待てよ…

そういえば一軒気になる店があったな。

 

次郎はグーグルにお世話になった。

おぅ、これよ。

うちょうてん。池袋か。遠いな。

行ってみるか。

次郎は独りごちた。

 

いつものように半蔵門線に乗ると永田町で乗り換え、東池袋で降りた。

 

な、なんだこのへんなビルは。豊島区役所だつた。ちっ、こんな建物に血税を使いやがって。

 

次郎はショートカットするため、豊島区役所の中を突っ切った。新しいビルだった。

 

駅から対角線に区役所ビルを出て、程なくすすむと店はあった。

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11:25開店前。既に13名待ち。並ぶ羽目になるのか…

 

回転すると一回転目で入れた。

あぶねー、この寒空の中待つのはまっぴらだからな。

 

カウンターに座るやいなや、ハンバーグとミニメンチのセットを注文した。

 

店内には強面のシェフが一名。

ふん、お手並み拝見といくか。

次郎ほ目を閉じた。

待つこと15分。

お待ちどうさま。

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まずはメンチが先に来た。

はい、ハンバーグです。

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ほう、うまそーな。肉厚のハンバーグだ。

どれどれ、まずはメンチだな。

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かなりの肉厚だな。うまそーだ。

次郎はおもむろにメンチを頬張った。

 

おう、ぎっしりしている。肉厚。濃厚。うまい。

 

そして、ハンバーグだ。

次郎は肉に箸を入れた。

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これまた!ぎっしりだな。肉汁感はそのまでないが、ひき肉がぎっしりだ。

次郎は勢いよく頬張った。

 

!!

 

おお!うまい。噛むと肉汁が溢れだす。さらに濃厚なひき肉が口に広がり一口の満足感がハンパない。これはいいぞ。

 

むしゃむしゃ

 

むしゃむしゃ

 

あっという間に平らげた。

 

ふー、短期決戦だったな。はは!

 

よし、会計だ!

1380円です。

 

このボリュームならリーズナブルだな。

ほらよ。釣りはいらねーよ。

 

キッチリ1380円ウェイトレスに渡すとウインクをして颯爽と振り返る。

 

ドアを押した。

しかし、開かない。

 

ちっ、引く、か。

 

次郎はそそくさと有頂天を後にした。

 

 

続く。

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有頂天@池袋

洋食屋。ハンバーグが有名。肉ぎっしり系ハンバーグ。デミグラスソースもうまい。満足感がすごい。

 

3.65次郎

 

 

黒毛和牛レストランHACHI

前から気にはなっていたんだがなぁ。

どーするか。

 

次郎は迷っていた。

昨夜不意に見たテレビのハンバーグ特集。ナイフで切った切り口から肉汁がほとばしる画像ご頭に焼き付いていた。

 

とりあえず骨董通りを歩く次郎。スタバの横に奥に繋がる小道があった。小道の入り口にはうまそうな肉の写真。しかし、少々高い。

 

表参道価格か。偉そうに。

次郎はひとりごちた。

 

しかし、ハンバーグ1800円。高いな。しかし、うまいのかもしれん…

 

えい、ままよ!

次郎は光源氏並みにこの掛け声を言い放つと、そろそろと小道に消えていった。

 

いらっしゃいませ。

次郎がドアを開ける前に中からドアが開いた。

次郎の目の前に石原さとみ風の店員がいた。

 

お、おう、ひとりだ。

次郎は伏し目がちに答えた。

美人に臆してしまう次郎。

ちっ、俺としたことが。

 

カウンターに案内される次郎。座るやいなや、注文した。

ハンバーグを。

はい、かしこまりました。

 

 

ふぅ、息を整える次郎。中にはもう一人カトパンのようなウェイトレスがいた。

美人の多いレストランはまずい。これが定説だ。次郎は後悔し始めていた。

 

はい、パンプキンスープです。

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ほう、うまそーな色だ。スープに目のない次郎。早速一口すすってみた。

うまいな。ただし、予想通りだ。

 

サラダです。

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ストーブの皿に盛られている。

ふん、高いからな。ドレッシングの味はオニオンベースか、悪くない。

 

さてと、そろそろハンバーグか。

 

食後はコーヒーか紅茶どちらがよろしいですか?

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ぐぉ、く、こ、紅茶で。牛乳も頼む。

くそ、調子が狂うぜ。

次郎は独りごちた。

 

はい、ハンバーグお待たせしました。

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ほう、お洒落だな。味はどうか。

次郎は脇のデミグラスソースをハンバーグにかけ、ナイフを入れた。

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うぉ、肉汁が溢れでる…すごいな。中は少しレア。外は焦げ目がカリッとするタイプ。なかなかだな。

次郎は溢れる肉汁ごとハンバーグを頬張った。

柔らかい。しかし、デミグラスソースと相まって肉汁が口に溢れる。うまい。

肉汁をスプーンですくいたいところだ。

次郎はそばのライスを肉汁にローリングさせ、溢れた肉汁を救出した。いいぞ。ナイスアイデアだ。うまいなこのハンバーグ。

付け合わせの野菜はどうだ?あぁ?

ほう、この人参なんだか複雑な味だな。よくわからんがうまい。しっかり味が付いている。オニオン系の味だな。肉汁が相まってるからなのか。

 

ふー、あっという間に食べちまったな…

 

はい、紅茶です。

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く、やめろ!

もはや味のわからない次郎。

一気に紅茶を飲み干した。

 

おい、会計だ。

はい、かしこまりました。

1944円です。

ふぅ、やはりちょっと高いな。味はいいんだがな。そして、店員も。残念だ。

 

次郎はキッチリ1944円をカウンターに置き、そそくさと店を出た。

 

なんだが食べた気がしねーな。

 

お客様、マフラー!

お、おうすまん、石原さとみからマフラーを渡され、その場に立ち尽くす次郎。

 

いかん。違う意味でまた来てしまうかもしれん…

 

一月の北風がなぜか生ぬるく感じた。

 

続く。

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黒毛和牛レストランHACHI@表参道

高い。だが味はうまい。外はカリカリ、中は柔らかレア。ボリュームが少ない。しかし、店員が綺麗。

味のみでは3.5次郎。コスパで3.0次郎。店員で3.9次郎。総合して…

 

3.3次郎

 

 

 

 

 

麺家いし川 新橋

火曜日。午後5時。新橋。

次郎は知り合いに紹介されたラーメン屋を探していた。

 

大寒波の到来で、風は強く、凍てついていた。

目抜き通りは風が強いな…

次郎はコートの襟を立てた。

 

目抜き通りを品川方面へ下っていくと、右手に吉野家が見えてくる。その手前の道を右側に折れると、そこに件の店はひっそりとあった。

まだ先客はない。

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まぁ開店時間だしな。

ガラガラ♪

次郎は勢いよくガラス扉を開けた。

 

らっしゃい。

シソンヌのような二人の店員が働いていた。

コートとマフラーを置き、無人のカウンターに座る次郎。

 

さてと。

次郎は食券機の前に立った。

うーむ、特製ラーメンは950円か。むぅ、おいシソンヌ、特製と普通の違いはなんだ?あ?

 

特製はいわゆる全部載せって感じでして…

ふーん。

ポチ。次郎は850円のチャーシュー麺にした。

 

何は無くともチャーシュー麺だ。 

次郎の食券を受け取るとシソンヌの一人は麺をほぐし始めた。

 

黄色い細めんか。なかなかいいセンスしてやがる。

 

次郎は目を瞑った。

 

はい、おまち。

突如沈黙は破られた。

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ほう、なかなか美しいビジュアルだな。

さてと、まずはスープか。

濃厚な味だ。醤油こってり系か。

さて、麺はと、

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む、手でほぐしただけあって絡まず食べやすい。スープも良く絡む良麺だ。

このシナチク、太くて柔らかい。水分量も多くジューシーだ。そして、この太めのネギ。硬さを残すことでこってりスープのくどさを解毒。できるな。

そして、この王様のように鎮座するチャーシューだ。

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どれどれ。

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ぐ、08ミリの厚さ。

程よい厚さ、油分が少なく噛み切りやすく、それでいてジューシーだ。塩味の加減も良く、スープとの相性は抜群だな。

 

く、ここはうめーぞ。

うめーぞ!シソンヌ!

次郎は心の中で喝采した。

 

ズズズ、ズズズズズズー。

 

 

ふぅ、ごちそーさんと。

 

シソンヌ、うまかったぜ。また来らぁ。

ガラガラ♪

 

ありがとうございます!

 

 

シソンヌの挨拶を背中で受け、颯爽と店を出た次郎。コートの襟を立て、再び大寒波の新橋を歩き始める。

 

 

今夜は良い夢が見れそうだぜ。はは。

次郎は独りごちた。

 

 

あ、マフラー!!

店のハンガーに掛けっ放していた。

ちっ。

颯爽と店を出たが、再び引き返す羽目となった。

 

 

続く。

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麺家いし川@新橋

美しいビジュアルの濃厚醤油ラーメン。具はシンプルだが一つ一つが際立ち素晴らしいコラボ。特にチャーシューの食べ応えが半端ない。太いメンマもザクザクネギも絶妙。再訪必至。

3.8次郎

 

 

 

 

ル ポトローズ フレンチ

昼12時。

次郎は午前中の仕事を終え、麻布十番で昼飯を、食べることにした。

麻布十番商店街は、夜の店がたくさんあり、そこがランチをやっている。

仕事柄この辺に良く出入りしている次郎。気になる店はたくさんあった。

 

今日は、ここに入ってみるか。

ハンバーグの文字につられ、雑居ビルの五階にあるビストロに入った。

 

エレベーターを降りるとすぐに店内。

 

狭いが小綺麗な店だった。

なるほどな。

 

いらっしゃいませ。

一人だ。

カウンターへどうぞ。

 

シェフが一人で切り盛りしているようだ。

 

大変そうだな。捌くのに時間がかかるかもな。

次郎は独りごちた。

 

じゃハンバーグランチを。

はい。

 

まずは味がなんだかわからないお茶がだされた。マテ茶か?

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ハーブティーです。

お、おう、そうかシェフ。恥ずかしいじゃねーか。

 

どうぞ。

続いて、スープとバゲットが出された。

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ほう、うまそうだな。

今日はレンズ豆と根菜のスープか。

熱々だな。うまい。複雑な味だ。イイ意味でな。

 

バゲットもバターが染みてていいじゃねーか。

 

はい、ハンバーグです。

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おお!見た目イイじゃねーか!

どれどれ。

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ぐぉ!肉汁が溢れる!

次郎は口にハンバーグを放り込んだ。

う、柔らかい!少し甘めのデミグラス。うまいじゃねーか。

 

パクパクッ

 

あっという間に平らげた。

なかなかだったな。

 

はい、コーヒーです。

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可愛いコーヒー出しやがって。丁度いい量だ。

 

ふー、ご馳走さんと。

1500円です。

 

ほらよ。釣りはとっときな!

次郎はそういうとキッチリ1500円カウンターに叩きつけ、店を出た。

 

しかし、エレベーターがなかなか来ず、威勢の割に店を後にすることができなかった。

 

続く。

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ル ポトローズ@麻布十番商店街 ビルの五階

フレンチ。昼なら。ハンバーグひなかなかうまい。ミニコースも凝っている。独りシェフのオペが混雑には耐えられるのか…。及第点か。

3.2次郎

 

 

 

めし おなが鳥 原宿

次郎は寒波吹きすさぶ中、原宿を自転車で疾走していた。

折からの大寒波。残雪が凍結し、悪条件の中の運転。二輪の走行は骨が折れた。

 

うぉっと!あぶねー

もう少しで人生をフイにしちまうところだったぜ。

神宮から原宿に向かう交差点で自転車を立て直す次郎。

ふと見ると、怪しい看板があった。

 

めし

 

と大きな文字でかかれてあり、おなが鳥という文字も見える。店構えは決して綺麗とは言いづらい。この店の他はオフィス街で何もない。

 

ちょっくら冒険してみるか。

次郎は独りごちた。

 

ガラガラ♪

店内はカウンターが6席、テーブルが3つ。老夫婦での経営だっ。旦那が料理を奥さんが給仕を担当していた。

先客は2組。常連のようだった。

 

おお、昭和だな!

次郎は心が踊った。カウンターに座ると年季の入ったメニューが貼ってある。棚にはおばんざいのように惣菜が置かれている。

良い感じだ。

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迷うな。

よし、ここは、塩鮭焼定食と生姜焼き単品、それと豆もやしを頼む。

 

はい。

 

奥さんが旦那に伝える。

 

しばらくすると定食のつけ野菜が出された。

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ほう、豆腐にマカロニサラダ、おしんこか。

いいな。

 

ほう、この木綿豆腐、しっかりしててうまい。マカロニも普通だが悪くない。

 

はい、豆もやしです。

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お、韓国料理のようでうまそうだ。

 

ほう、シャキシャキしてて、味付けもいい。

 

先に生姜焼き上がりましたー。

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おお、丁度いい量だな。

甘い系だな。家庭の味がするな。なかなかうまい。

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ご飯とみそ汁も提供された。鮭の焼き上がりがまだだったので、まるで生姜焼き定食だった。

 

まぁいい。うまいな。

 

はい、鮭です。

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おお、これまた家庭的な。

お、うまい。鮭だ。

ご飯が進むな。

 

ふぅ、ご馳走さん。

うまかったな。一人飯には丁度いい。

1800円です。

 

夜だしな、そんなもんだろう。

 

ほらよ。釣りはいらねーぜ女将さん。

次郎はカウンターに1800円を叩きつけた。

 

毎度あり。

 

既に店はオーダーストップ。暖簾が中に入っていた。

 

ガラガラ♪

 

ぶるる!

さぶっ!

なんじゃこりゃ!マイナス1度。

 

こりゃ道が凍るな。

 

次郎は舌打ちさながら自転車に乗り、危なげに坂を下っていった。

 

続く。

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 めし おなが鳥@神宮

暖かな町の定食屋。家庭の味に回帰したいときに利用できる。優しい味。リーズナブル。ついつい小皿を頼んでしまい、結局夜は2000円前後いってしまう。しかし、また再訪する予感大。

3.5次郎